酒とバカラの日々「シーバス・リーガル ミズナラ」
今日の競馬、第12回ヴィクトリアマイルは、ミッキークイーンを絡ませると何を買っても倍率が低いので見にしたのだが、正解だったようだ。
酒の方だが、最近は、やまやでのハーフボトルも増えてきて、色々な酒類を飲みたいワタクシとしてはありがたい限り。
このシーバス・ミズナラも、通常の12年よりややお高めなので、ちょっと買うのに躊躇していたのだが、ハーフなら即買いだ。
味そのものは通常12年のオマケミニボトルでわかっているので、存分に味わえるのが愉しみな一品。
シーバスのいつも通り、看板に偽りの無い「リッチ&スムーズ」。
特に、このミズナラ以上の物は、ストレートのウヰスキーが気味悪いくらいにスルッと入っていく。
なんか特殊な製法が有るのだろうか。
勿論、12年も非常に滑らかだし、その下の所謂ノンエイジ物を出していないという姿勢も含めて、傑出して素晴らしい所だとワタクシは思っている。
それは間違い無いのだが、シーバスのせいではまったくないものの、そろそろ常温室内に置いている瓶だと、味が鈍る季節になった。
冬の間はウヰスキー用冷蔵庫で出し入れするのも面倒と、外に出す銘柄が増えてきていたが、また良い酒から順番に冷蔵庫へと待避させていかなければならない。
スコットランドの夏は、日本の真夏のような30度越えなんてのは無いようなので、ウヰスキー党には季候からして持って来いだな。
ハーフ瓶は待避させやすいから良いけど、残りはやはり、年数が多いものから順に待避させていこう。
恥痴呆談「”そもそも”論」
Gさん(仮名)「なんか、安倍さんがまた揚げ足取られてますね」
「共謀罪」法案をめぐる国会答弁で、安倍晋三首相が使って論争になった「そもそも」の意味について、政府は12日の閣議で「大辞林」(三省堂)に「(物事の)どだい」との意味が記されており、「どだい」には「基本」という意味があるとの答弁書を決定した。「そもそも=どだい=基本」という「三段論法」で首相発言を正当化した。
ごいんきょ「なんじゃ、こりゃ?」
G「いや、そもそも安倍さんが『そもそも』という言葉を間違った使い方をしたっていう話なんですが」
首相は1月の衆院予算委員会で、「共謀罪」の適用対象について「『そもそも』罪を犯すことを目的としている集団」と答弁。「そもそも」を「元から」という一般的な意味でとらえると、オウム真理教のような団体が対象外になると追及された。
4月の衆院法務委では「『そもそも』の意味を辞書で調べたら『基本的に』との意味もある」と説明。ネット上で「辞書を調べたが『そもそも』の意味を『基本的に』とするものは1冊もない」などと話題になり、野党から「詭弁(きべん)を弄(ろう)し(答弁の揺らぎを)ごまかしている」と指摘された。
民進党の初鹿明博衆院議員が質問主意書で、出典となった辞書を明らかにするよう求めていた。答弁書は「そもそも」の意味を「基本的に」と記した辞書が実際にあるかないかについては直接答えなかった。
ご「これは、どこか大手出版社の辞書編纂委員会での話?」
G「またあ、そんなわけないでしょう(苦笑)。予算委員会での話ですよ(笑)」
ご「くだらんなあ、そもそもからして。そもそも予算委員会って、予算審議をする場だろ」
G「その”そもそも”は”基本的に”の意味ですか?」
ご「ああ、なるほど。確かに今の用法だと、”基本的に”って言葉と置き換えても不自然な日本語にならないね。
仕方無いから広辞苑さんに聞いてみたよ。副詞だと”元来”、接続詞だと”物事を説き起こす時などに文頭に用いる語”、名詞だと”始め・起こり”って事だな。確かに”基本的に”という意味では載ってない」
G「では、安倍さんが”基本的に”という意味で使ったのは間違ってますかね」
ご「”そもそも罪を犯すことを目的としている集団”の”そもそも”を”基本的”という意味で捉えろっていうのは、ちょっと有り得ないね、まともな言語感覚を持っていたら。
まあ”でんでん”の人なんで(笑)、よほど国語の成績が芳しくなかったんだろうなとは思うが」
G「では、初鹿議員が指摘するように、オウムのような団体が対象外になってしまいますかね、そもそもの”そもそも”の意味だと」
ご「と言うか、そもそも”『そもそも』罪を犯すことを目的としている集団”という答え方が変だし。安倍晋三が言いたいような事なら、”罪を犯すことを基本的な目的としている集団”って言うべきだな」
G「安倍さんの説明は理が通ってますかね?」
ご「つーかさ、単純に、こういう意味です、はいわかりましたでいいじゃないか(苦笑)。『辞書に載ってるよ』『どこの辞書だよ見せてみろ』『この辞書だよ』。
子供の喧嘩か!(苦笑) じゃあ大辞林が死ねって言ったら死ぬのかよ(笑)」
G「有りましたねえ、そんなくだらない言葉のやり取りする子供の喧嘩(笑)」
ご「くだらん。くだらな過ぎる。日を跨いでまでやり取りすることか(苦笑)。なんか民主党の血筋って、言葉尻を論うのが好きなんだな。それに安倍も謝ったら死ぬ病っぽいし」
G「でも、産経の伝え方が面白いですよ。面白いというか、”変”っていう意味での”面白い”ですけど(笑)」
政府は12日、民進党の初鹿明博衆院議員=写真=が「そもそも」という言葉の辞書上の意味などを尋ねた質問主意書に対し、『大辞林』(三省堂)の記載を引用しただけの答弁書を閣議決定した。
初鹿氏は、「そもそも」には「『基本的に』という意味もある」とした安倍晋三首相の国会答弁を取り上げ、「複数の辞書を調べたが『基本的に』との記載は存在しなかった」として、辞書名や出版年を示すよう求めた。答弁書は「平成18年に三省堂が発行した『大辞林(第3版)』には、『そもそも』について、『(物事の)最初。起こり。どだい。』等と記述され、また、この『どだい』について『物事の基礎。もとい。基本。』等と記述されている」と説明した。
初鹿氏は昨年12月、女性をラブホテルに強引に連れ込もうとしたと週刊誌に報じられ、党青年局長を辞任したことでも知られる。
ご「広辞苑さんに聞いたら、”面白い”には”一風変わっている”、”滑稽だ”という意味がちゃんと載っていたから正しい用法だな(笑)。
しかし、なんじゃこら、酷いな。いくらミニコミ紙とは言っても、仮にも国会の政治ネタをこんな報じ方をしている馬鹿共は初めて見たぞ。なんだ、最後のラブホテル云々の部分は(苦笑)」
G「このやり取りになんの関連性も有りませんね(苦笑)。要は、とにかく安倍首相に逆らう人間を辱めたいっていう事なんでしょうけど…」
ご「これじゃあ地域のミニコミ紙並の部数のわけだよな(笑)。誰が金出して見るんだ、こんな提灯記事」
G「いま広辞苑さんに聞いたら、”提灯記事”というのは”他人のために、その長所や業績を誇張して宣伝する記事”だそうです。あなたの用法は、そもそもの使い方からすると間違ってますね」
ご「いや、相手を貶める事によって相対的に安倍晋三を誇張して宣伝している事になるから、間違ってるとまで言うのは言いすぎだろう。
ウィキペディアを見たら、”有力な者に媚びへつらう者に対する「提灯持ち」という蔑称に由来する”ってあるぞ。総理大臣に媚びへつらった記事なんだから間違ってないよ」
G(謝ったら死ぬ病の人がここにも一人……)
「そうですね、意味合いからすれば。
それにしても朝日と産経で、こうも報道の仕方が変わるんですねえ」
ご「そう。だから、情報というのは必ず多方面の視点から精査しなければならない。わしが断言してきた事で外れが無いのは、それをしてきたからだよ。そういう意味で、朝日も産経も赤旗も、存在意義は有るんだ。
よく、日本は言論の自由度が低い国って外国に扱われているみたいだけど、わしに言わせれば、こんなに言論が自由な国は世界的に珍しいんじゃないかと思う」
G「産経記者をムリヤリ拘束した韓国より低いって評価も有りますね(笑)」
ご「だから、あんな評価はまるで信用できない。
日本には宗教的な縛りが無い。これが最も大きい。更に数千年の歴史に根差しているから、”政治的正当性(political correctness)”も病的な次元までは行っていない。危ない芽は徐々に出て来ているから、警戒を怠ってはいけないが。
そして、地政学的にソ連とアメリカのど真ん中に位置していたのが大きい。
だからアメリカが工作していた右側の奴ら、わしに言わせればそういう連中も左なんだが、それと、ソ連が工作していた左側の奴らで侃々諤々、お互いの嘘を曝き合っていたからな。アメリカとかには共産主義者からの物の見方は無いからね、事実上。自由主義陣営と共産主義陣営がああも自由に物を言い合っていた国って、日本以外に有るのかね?
そういう緊張感って、人間が堕落しないために非常に大事なんだよ。日本は地政学的に、物凄い緊張を強いられる稀有な国なんだけど、それも悪い事ばかりではなくて、そのように堕落を防ぐ一面も有ったんだな。それがソ連崩壊後はどんどんアメリカ一辺倒になってしまい、緊張感もどんどん失われていっている。
わしが志を持つ若い連中に言いたい事は、自分と異なる意見を持つ者を絶対に無くさないように努力しろという事だ。それは安寧をもたらすようで、実は破滅の始まりなんだ」
G「昔の社会党のような、それなりに強い野党も無くなりましたし、自民党の中でも、疑似政権交代という自浄作用が無くなりましたしね」
ご「その全ての元凶は小選挙区制に有る。
日本では政権交代が無いからって事で取り入れた制度だったんだろうが、実際には、自民独裁がより一層強まってしまった。これだったら、疑似野党が自民党内に幾つも有ったあの時代の方がはるかに健全だったよ。
だから、とっとと改憲して、それが済んだらすぐに中選挙区制に戻すべきだとわしは思うよ」
G「改憲は難しそうですね。なんか自民党の中でも反対を表明している人が続々と出てます」
ご「当然、予想された事だがな。物事には反対派が居るのが健全と言ったが、自国の憲法を自分たちで作ろうという事に反対するのは、単なる売国奴だけどな(笑)。
とにかく小選挙区制になった事で議員の入れ替えが極端になり、昔のような職人的な専門的知識を持つ者が減ったし、逆に腰掛け気分のくだらない奴は増えた」
G「中川俊直さんも素晴らしいネタ議員でした(苦笑)」
ご「ま、彼に限らず、次から次とくだらない奴が出て来ているじゃないか(苦笑)。一刻も早く中選挙区制に戻さないと」
G「中選挙区制の頃はいませんでしたっけ、そういう人?」
ご「え? う~~~ん……(苦笑) 今よりは少なかった気がするが、そう問われると断言はできないがな(笑)。
ま、究極は、わしが唱える実力議員選挙制にしなければ駄目なんだ。それが実現できない限り、人類は永遠に”民主主義”を獲得できないよ。
ただ、それは既存の全ての利権構造をぶち壊す事になるので、どんな世界でも実現できていない。だから、せめて中選挙区制にした方が悪影響は少ないという、次善の策だな。何故ならば、より多くの政党が存在を許されるからだ」
G「その話はいずれとしまして、そもそも今回の話は”そもそも”の話でしたが」
ご「ああ、そうだった。だから結論としては、安倍晋三は”そもそも”とか”云々”とか、ちょっと斜に構えた感じの繰り返し言葉を使わない方が良いね。彼が使って良いのは”ブーブー”までだよ」
G「そんな(苦笑)」
朝日ソノラマはなぜ鉄腕アトム主題歌を独占できたのか(65)
星の子チョビン
ブルンガに乗っ取られた妖精の星から母親と脱出した王子・チョビンが、ブルンガの放つ刺客を撃退するという内容ですが、チョビンの姿や森の動物たちを始め、お伽噺調の味を活かして作られていました。
また、途中で母親と生き別れとなったチョビンが母を想う場面が有り、この頃に幾つも作られた母恋物の一つでもあります。
渡辺プロ系列の渡辺企画が関わっており、そのため、渡辺プロの強力アイドルだった天地真理がナレーターを担当し、主題歌も同プロの藍美代子が担当しました。
藍美代子は、渡辺プロが立ち上げたばかりのワーナー・パイオニア所属でしたので、音盤も必然的に新興のワーナーから出ています。
新興レコード会社のワーナーパイオニアが、この頃、激戦地であるテレビまんが主題歌の音盤化をこうも獲得できたのは、正に渡辺プロの力に拠りました。
しかし、いかなナベプロと言えどもテレビまんがは勝手わからぬ地であり、その殆ど全てがあまり芳しくなかったと言えましょう。
なお、ここまで全てのテレビまんが音盤を超縦長で発売してきたワーナーでしたが、この音盤は普通の形となっています。
また、朝日ソノラマもパピイシリーズのパンチシートで発売してます。
渡辺企画というのは、ザ・ピーナッツの「恋のバカンス」という歌の際に、東洋レーヨンがバカンスキャンペーンを行ったことから、渡辺プロが代理店業務にも関心を持ち始めたのを受けて、昭和39年に設立された会社です。*1
通称ナベキと呼ばれたこの会社は、フジテレビ『天下の若者』や、植木等のアイデアル傘、桜井センリのキンチョール、森光子のタケヤ味噌など、テレビ番組やCMの名作を、早くも幾つもモノにしていました。
タレントも、山東昭子、大原麗子、岡田眞澄、桃井かおり、高橋洋子などが在籍した事もあり、あまり一般には知られていないものの、渡辺プログループの中でも面白い会社の一つだったと言えましょう。
新みなしごハッチ
『チョビン』がそうであったように、子供向け番組での母恋物路線は、いまだ健在でした。
その本家本元の『みなしごハッチ』に、とうとう続編制作が決定されます。しかし、何故か放送局は変更され、関西・毎日放送(関東ではNET)となりました。
続編では、折角巡り会った母親の死で始まり、妹のアーヤと美しの丘と呼ばれる場所を探し求めるハッチの旅を描いています。
音盤は、引き続きコロムビアによる竜の子プロ完全独占の最中です。媒体が異なる(という建前の)ソノラマすら立ち入ることが出来ない状態が続きます。
グレートマジンガー
こちらは『マジンガーZ』の続編ですが、なぜ、まだ人気だったロボットを新しくしたかと言えば、新しい玩具を出したかったからに違いありません。
内容としては、前作と殆ど代わり映えのしないものでしたが、ジェットスクランダーというロケット推進の羽部を装着することにより、今度のマジンガーが飛べるようになりました。
勿論、このスクランダーの玩具が大々的に発売されたことは言うまでもありません。
東映動画作品ですので、レコードのコロムビア、パンチシートのソノラマという不動の並びです。
ウリクペン救助隊
フジテレビ18時55分からの5分間枠で、暫く担当していた竜の子プロが、ここでユニマックスという会社との合同制作となりました。
そのためか、現在まで一場面も再放映されない幻の作品の一つとなっています。
内容は、月曜に起きた事件の救助に救助隊の動物たちが向かい、誰が土曜に一番早く到着するかという事が描かれていました。
そして音盤としては、竜の子プロ作品に関するコロムビアの完全独占がここから解放され、ソノラマもパンチシートで販売するようになっていきます。
*1:「抱えきれない夢」財団法人渡辺音楽文化フォーラム
昭和唱和ショー「ステテコ」
Gさん(仮名)「ステテコってのも見かけなくなりましたね。自分の父親なんかは普通に履いていたんですが」
ごいんきょ「股引、猿股、ステテコなんてとこは、わしらの頃から見た目が悪いと敬遠されだしたからな。また、タイツとか色んなズボン下が出て来たし」
G「それらの区別って、どうなってるんですか」
ご「猿股ってのは、ステテコよりもピッタリしているものだな。裾が膝上まで来ているブリーフみたいな感じだ。股引(ももひき)ってのは、それが更に膝下、くるぶしの辺りまで来ているものだな。だから、その2つはどちらかと言えば寒い時に着るズボン下。
ところがステテコってのは、もっとゆったりして薄地の、膝下まで裾の有るズボン下だな」
G「すると、薄手の股引って感じですね」
ご「薄いし、ゆったりしている。だから、むしろ夏場に用いられたズボン下だな」
G「暑い夏場にズボン下を着たんですねえ」
ご「昭和時代の夏って、今みたいに亜熱帯のような暑さではなかったからね。もう少し柔らかかったし、気温だって30度を超える日なんか年に数日だったし。
だからステテコのようなズボン下は、ズボンを汗から守る中間肌着として機能していたんだろう」
G「今の気温じゃ、例えステテコでも余分に身に付けたくないですね、夏場は」
ご「でも、帰宅してすぐズボンを脱げば、そのまま寛げる服装でもあったんだな」
G「ああ、そう言えば、昭和時代の親父キャラってステテコ姿が多いですよね」
ご「多い多い。なんと言っても筆頭は、植木等がスーダラ節を披露した時の姿だな。あれでギャグ親父の姿はステテコと決まった(笑)」
G「クレージーキャッツの後継だったドリフターズでも、加藤茶さんが植木さんのやってた姿のままで親父になってましたね」
ご「腹巻きステテコ眼鏡にチョビ髭。全てが踏襲された。加トちゃん独自だったのは東北弁だけ。この二代の関東喜劇王が演じ続けたことにより、ステテコは不動の位置を獲得したのよ(笑)」
G「でも、最初にも言いましたけど、一般人でも普通に着てましたよね。それも単なる下着としてだけではなく、今で言うジャージ姿みたいな、寛いだ外出着にもなってたような」
ご「薄手で見た目にも涼しいし、膝下まで有ったから、極端に不快感を与える下着姿というものでもなかったんだろうな。特に夏場の軒下なんかでは、普通にそういう姿が見られたっけ」
G「羽田空港でステテコ姿の日本人がいるのが問題になったんですね」
ご「流石に空港で下着同然の寛いだ服装ってのもどうかと思うがな(笑)。
でも、この執筆者は、ステテコは問題無いって擁護しているのよ。上がランニングシャツっていうのは不味いけど、外着用のシャツと組み合わせてなら高温多湿の日本に合ってるって」
G「うーん。今なら外着にしてもおかしくない物も有りますけど、あの頃のステテコって、白い下着っぽいのばかりでしたよねえ」
ご「この執筆者の名前を見てご覧」
G「石津謙介……って、VANの? アイビーの!?」
ご「なあ(笑)。石津さんも、洋風信奉者ってわけではなかったのよ。そして、見た目至上主義でもなく、実用性も重視してたんだな」
G「石津さんがステテコや下駄を擁護しているなんて、これは面白い文章が見つかりましたね」
ご「ああ。どんどん徒花が増えるよ(笑)」
*1:昭和39年8月30日付読売新聞
夢の星のボタンノーズ & 宇宙船サジタリウス 放送当時 開始主題歌部
前回に引き続き、ビデオ整理の成果から。
『ボタンノーズ』の開始主題歌部分。
理の当然としてサンリオが提供会社に加わっているのだが、意外と順列が低めだった。
そう言えば、この頃はキキララを押していて、商品化も多かったな。
これだけだと物足りない?ので、もう一本やってしまおう。
『宇宙船サジタリウス』だが、スペースサジタリウスと読むのだね。ならば「船」が余計な気がするが、どうでもいい。
こちらは何故か、藤倉電線という、非常に知名度の低い会社が、それも一社提供でやっている。それも、この時代に。
この辺の背景がよくわからないし、解説も目にした事が無い。
どうでもいいけど当時から思っていたが、TUBEの「ベストセラーサマー」にソックリだよね。
朗報 『大市民』復活の兆し
サンデー毎日 2017年05月21日号【電子書籍】[ サンデー毎日編集部 ]
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Gさん(仮名)「うん? 『大市民』復活の話は、もう書きましたよね」
ごいんきょ「ああ、あれって11月の話か。早いなあ。今回はもう28回目になるのだから、半年は過ぎてるって事だもんな。
いやいや、”復活”というのは他でもない、内容の話だよ」
G「内容? 今までだって面白かったですよね?」
ご「ふん。わしらが本当に面白かったと思っている『大市民』はな、ブタエモン登場前なんだよ」
G「大丈夫なんですか、ブタエモンなんて言って(苦笑)」
ご「作中に書いてあるんだから仕方無い(笑)。そんな具合に、元々が世相を斬るって漫画ではあったのだが、恐らく加齢による劣化だと思うのだが、段々と表現が汚くなってな。それまでの、大人の男の嗜みを描いていた『大市民』から離れていってしまったんだ」
G「今回の『大市民挽歌』では、それかあらずか、あまり世相の事は描かないってしてますね」
ご「いやあ、それが無くなったら『大市民』じゃなくて、ただの老人日記だよ。確かに年齢相応の、老いの心境を描くというのも大事だとは思うのだが、毎度万度それではねえ。
種子から外界に出た植物の芽がひたすら光を求めて伸びていくように、生物は、そして人間も、例え微かなものでも常に希望を見続けながら生きているものなんだ。死だけに視線を向けていても栓の無い事でな」
G「今回は寿司の話でしたね」
ご「超々一流の寿司屋を食べ歩いて、武士道ならぬ寿司道を極めた彼だからな。寿司とビールを語らせたら天下一品」
G「寿司屋の客についても語ってましたね」
ご「そこいらが以前の味が戻ったなってとこでさ。
わしだって、彼のような超々一流はおろか、二流寿司屋だって行ったこと無い、田舎の寿司屋の暖簾しか潜ったことの無い男だけどさ。本当に通ぶった奴がいるとウンザリするもの」
G「いますよねー。寿司屋に限りませんね」
ご「そう、バーでもいるな。やはり店主と向き合うようなとこには居るんだろう。わしは詳しくないが、ラーメン屋でもいるんじゃないか」
G「作中で山形氏も言っているように、素晴らしい店になるほど客の質は反比例しますかね」
ご「わしは彼ほどの経験は無いけれど、凄くわかる気はする。
わしも、(ああ、ここ食べ易くて良いな、これからも来よう)と思った寿司屋だったから上機嫌で飲み食いしてたら、脇にいた常連らしき奴が、『マスター、俺がここは流行るって言ってた通りになったろ』みたいに得意がりだしてさ。行く気無くなっちゃったよ(笑)」
G「はは。自分はもっと前からここのマスターと昵懇なんだよってマウンティングですかね(笑)」
ご「なんか知らないけど、寿司屋の常連って、なんでああも常連面したがるのかな。客が多い店だと必ずってくらい、そんなのがいるぞ。
わしの理想の常連ってのはさ、新規の客が居たら、むしろ控えめにしないと。そういう時は空気のように壁に溶け込むくらいでないと。今日の主人は新参さんにお預けだって度量が無いとね。
そうして、新規の客にまた来る気にさせて、互いに何度か顔を見るようになったら、羽を伸ばすのも構わないけどさ。
これって飲食店に限らず、どんな集団でも心得るべき先達の姿勢だと思うよ」
G「やはり寿司屋ってお金かかりますし、そういうとこの常連って事は、自然といろんな力を誇示できますからね。それでなんでしょうね。バーでも同じでしょう」
ご「だからラーメン屋では少ないのかな、そういう奴(笑)。
あと、寿司の食べ方ね。これも以前にも描いてたけど」
G「味の薄いものから食べるって事ですね」
ご「そう。先ずは白身の魚」
G「キングクリップですか」
ご「冷凍食品じゃねーんだよ!(苦笑)
ヒラメ、カレイ、まあイカとかタコなんかもここでいいだろう。
そんで光り物だな」
G「ドスではなくね(笑)」
ご「古いんだよ。
文字通り、肌が光って見えるような魚で、白身魚で光り物ってのも有る。アジ、コハダなんてものだな。
そんで赤身だ」
G「マグロですね。サーモンはどうですか」
ご「回転寿司の寿司種を聞くなよ。そう言やエンガワなんて寿司種は無いからな(笑)。カンパチとかも、わしは赤身として認識してるけどね。
そんで、ようやくトロに行けるわけよ。女、子供じゃねーんだから、大の男がいきなりトロを口に放るなっての」
G「そういう事を書くと噛み付く人いますよ。少し前の焼き鳥騒動を知りませんか」
ご「あれだろ。美味しく食べるために串から抜いて食べないでくれって言って、客の自由にさせろって叩かれた」
G「ええ。実際、そんなに味が変わるんですかね」
ご「それは、味覚だって人より劣っているって人もいるだろうし、もちろん好みだってあるし、千差万別だよ。それはそうだよ。
だがなあ。作っている人間が、こうやって食べると美味しく食べられますよと教えてくれたら、ああそうなんですかと言われた通りに食えばいいじゃない。少なくとも、そういう風に味わって欲しくて一生懸命に作ってるわけなんだから。
どうしても串から抜いて食べたきゃヨーカドーで買ってテメエんちでチンして食ってりゃいいんだよ。味はどうでもいいんだろうから。教えてもらって、文句を言うってのがわしにはわからん」
G「情報の伝え方の問題も有るんでしょうけどねえ」
ご「いやあ。それよりも、なんか客は偉いんだという恐るべき勘違い人間が日本には増殖しすぎてるんだよ。
ただ座って待ってるだけの奴が、朝から仕込んで暑い厨房で一所懸命に相手を思って作業している人間より偉い訳がないだろう! そんな当たり前のことがわからない奴が増えすぎだよ」
G「それはあくまでも、一生懸命にやっている店の場合ですよね(笑)」
ご「ああ、そうそう。適当にやっている店は適当に扱われても仕方無いけど(笑)。
だから、そういう事を見る”目”というのを意識して生きたいね。若いうちは難しいだろうけど、わしらのような中年より行ってる人間でそれが出来ないのは、人間として出来損ないだな」
G「正に『大市民』って、そういう目線で描かれた漫画でしたよね」
ご「ああ。過去形になってしまっているが、今週を見ると、復活の兆しは有るよ。久々に単行本で買いたい作品が増えるかも。
ま、なんにしても、バーと寿司屋に独りで入って嗜めたら、大人の男として一丁前だ。20代ではまず無理だし、30代でも余程の達人じゃないと難しいだろう。男は40過ぎてからが本番だな。
旧『大市民』は、そんな志の有る男には格好の一書だったよ。『挽歌』の今後に期待したいね」