麻雀回顧「花登筐(3)」
チャンピオンズ・カップ
なんだか、水曜まで Club A-PAT のサイトがメンテとかで開けないので、表はその後に貼るけれど。
駄目だわ。二頭も変なの入っちゃうと。
麻雀回顧「花登筐(3)」
花登筐は、麻雀界との関わりを深くしていった。
そうするうちに、灘麻太郎らと私的に打つようにもなっていったようだ。
その時期、灘はプロ麻雀連盟結成に汗を掻いていて、麻雀も強く世間的な影響力も強い花登に後見人になって欲しかったようで、花登もかなり乗り気だったらしい。
資金面でも貢献する気だったような話を記憶している。
そんな折り、読売テレビ制作、関東では日本テレビで放映していた『2時のワイドショー』という番組に、花登筐・星由里子夫妻が出演した。
こういう対談番組に花登が出るのは極めて珍しかったのではあるまいか。
連続名人奪取で、かなり気持ちがイケイケになっていたのかもしれない。また、プロ連盟のためにテレビとも関係を良くしておこうという考えも有ったのかもしれない。
司会の奥田博之が、花登の麻雀好きに触れた。
すると花登が、「最近はプロの人とよく打つようになったから、やらっれ放しなんですよ。ハハハハ」と照れ笑いをした。
だが、プロの固有名詞や、プロ雀連の話は出なかった。
この時期、近代麻雀・プロ麻雀両誌誌上でも、まだ表には出ていない話だった。
ただ、花登の話を聞いて灘の顔が浮かんだのだから、両者が近いという事は、恐らく花登のエッセイでワタクシも読んでいたのだろう。
そして、例の最高位戦事件が起きる。
その時の近代麻雀による特集で、編集長の岡田が書いた記事によれば、その決勝戦の翌日に、プロ雀連結成について花登と灘らの会合が予定されていたのだという。
だが、事件を受けて当然、その話は流れてしまい、花登とプロ雀連の関係も無くなった。
しかし、プロ麻雀連盟は件の事件の前から色々と準備をされていて、正に結成前夜だった事は、当事者の片側である岡田編集長が当時の記事で書いている。
それで灘や小島らは、或いは岡田によるプロ連盟潰しの動きではないかと攻撃し、一方の岡田は、プロによる連盟が出来て段位で強さを裏打ちしてくれる事は雑誌側としてもむしろ有り難いのだから、連盟結成を潰したがるなどという事は有り得ないと反論した。
当ブログでは、まだ事件について具に語る事はしない。
だが、プロ連盟結成と最高位戦事件とは、繋がりは無い。
近代麻雀を追い出された雀士がプロ連盟を結成したのではなくて、プロ連盟結成に動いている最中に事件が起き、結果的に否応なしに勢力が二分される事となったのだ。
事実誤認をしている人間がネット上でデカイ面(と言ってもちっぽけな範囲での話だが)しているみたいなので、当時の読者としてここは書いておきたい。
花登筐はその死の直前に、自身の人生を洗いざらいぶちまけるような壮絶な手記を上梓した。
だが、そこには麻雀との関わりは全く触れられていなかった。
小さな世界の話だから仕方の無い事なのだが、麻雀ファンでもあるワタクシには、非常に残念な事だった。
畑正憲は、そのような本を出版するようには見えないし、したとしても、やはり麻雀界の事を裏側まで書くとは、とても思えない。
表に書ける事だけでも良いから、記憶力が驚異的に良いムツ氏に、麻雀マスコミに関しても証言を残して欲しいと思うのだが。