ブレンダーズスピリット再発売
前回、かなりの絶讃の中でアッと言う間に売り切れてしまったブラックニッカブレンダーズスピリットが、昨日から再発売されている。
ブラックニッカ60年記念という事で、1956年の余市モルト!を含めて、ブラックニッカの歴史を刻んできた原酒の数々を鏤めているという売りが利き、勿論、実際の美味さもあって大好評だった限定発売品である。
ワタクシは平素からのハイニッカ・ブラックニッカ党であるから、そんなに馬鹿騒ぎする程か、通常売っているブラックニッカスペシャルだって十二分に美味いし、価格が倍なんだからと思ったのだが、 更にその倍でも売れるという評価も散見される程に激賞されていた。
少し前に販売された「復刻」シリーズが、わりと焦らずとも悠々売れ残っていたのを見ていたから、一応は2本買っておいて、後はまた必要に応じて買えばいいだろうなんて思っていたら、あれよあれよと売り切れてしまった。
そんな好評に応えての、再びの限定再発売中。前回、もし買い逃した方が居るなら、ぜひご賞味を。
さて、今回また2本買い増した事でもあるし、前回買った一本目がワンショット分だけ残してあったので、この機会に一本目を空けてしまおう。
鼻を近づけると、木の香りの中に微かにヨード香が漂う。
生(き)のままに口付けると、ディープブレンドよりは柔らかな口当たり。価格差を考えれば、これは或る意味で当然。
実売価格でスーパーニッカよりもやや高いので、やはり比較対象はスーパーニッカだろう。
いや。美味いよ、勿論。
でも、ワタクシはブラックニッカ党だから、スペシャルやディープブレンドでも充分に美味いと思うのよ。
千円の価格差を考えると、あまりに入れ込むのも危険かなと。
確かに奥深くにタップリとしたコクは感じられるが、そこまで静かにウヰスキーを嗜む人って少ないだろうし。
そのコクに辿り着くまで時間的に、心理的に少し余裕が必要で、そこまで味わえる人なら、千円程度の価格差をどうこうは思わないだろうけど、普通の人は通常のブラックニッカスペシャルで充分。
で、スーパーニッカに比べると、スーパーニッカの美味さは非常に判り易い分、やはり同じ程度の金を出すなら、普通の人はスーパーニッカの方が良さそうな気がする。
結論として、安くて美味いブラックニッカスペシャルをもっと飲みなさいと。そういう人こそが、この限定版を楽しみなさいと。
ま、限定版という事で注目したミーハーさんでも、これを機会にニッカ党になってくれればそれはそれで良いし、転売屋の買い占めでないなら歓迎なんだけど。
なお、引き続き5月23日には、クロスオーバーという限定品も発売されるという。
ブラックニッカ党としては、ニッカのやる気が嬉しい。
昨今、ウヰスキーの売り上げが伸びているというし、どんどん販売量を伸ばして、屈辱のビール屋の笠の下から、いつか独立して欲しいものだ(非常に遠望な夢…)。