無駄じゃ無駄じゃ(?)

すべては無駄なんじゃよ

漫画投句「今週の大市民挽歌(7/16号)」

今週の大市民挽歌 

Gさん(仮名)「今回は、大市民の要素を全部ぶちこんできましたね」 

ごいんきょ「しかし、ページ数が9ページしかないから、なんか無理矢理感が有ったなあ。もっとゆったり語って欲しい世界なんだが」

 

G「先ずは、日本が実は大資源国なんだという事ですね」

ご「これは以前から柳沢きみおの言っていた事だったと思うけど、言われればそうかあとも思うね」

 

G「石油は無くても死なないが、水は無かったら死ぬと。日本は、その水が豊富に有るんだという話で」

ご「これは、水が無い世界の人々は切実にそう思うんじゃないか。それに、実は日本は海洋域を広大に持っているので、ガスやメタンハイドレートだって相当量の潜在能力が有るはずなんだよ」

 

G「で、途中でラーメン屋の行列に出くわして、腹を立てます(笑)」

ご「これも以前に描いていたと思うけどな。わしも行列は嫌いで、まず並ぶ事は無い。確かに時間の無駄だと思う。

  一度だけ、どれだけの味なのか延々一二時間待ってラーメンを食ったこと有るんだが、並以下だったよ、わしの中では。それからは、もう絶対に並ぶ必要は無いと悟った。普通に座って食べられる所で美味い所は腐るほど有る」

 

G「行列に並べる人たちは、それすら楽しめちゃうんでしょうね。

  しかし、山形先生でも年齢的に豚骨を食べられないっていうのがねえ」

ご「スープを飲まなきゃいいんじゃないかと思うがなあ。ラーメンはスープも一滴残らず啜らないと納得できないクチかね」

 

G「今回、一番驚いたのが、山形先生の月収が30万くらいだって話でした」

ご「いやホント。それまでの話の流れは、全部作者である柳沢きみおの現実と被るんだよね。で、今の月収が30万だって言うんだけど…」

 

G「現実の柳沢きみお先生の月収もそんなもんなんですか?」

ご「いやあ、まさか…… あれだけの数の単行本を出しているし、特命係長の版権料だって有るんじゃないの? いくらなんでも30万は無いだろう。版権料を除いた、純粋な原稿料だけの話かな」

 

G「それにしても少ない感じですね。この”大市民挽歌”の原稿料だけの話でしょうか(笑)」

ご「ページ数は少ないし、そうかもな。それでも少ない感じだが、アシスタントに払う分などの諸経費をさっ引いた純所得の事だろう。

  ま、べつに山形=柳沢というわけでもないんだから、本人は年収数千万でも一向に構わないんだけど(笑)」

 

G「で、永井荷風が羨ましいって話で」

ご「死ぬ前日までカツ丼食ってたってな。それも財産を抱えて(笑)。

  カツ丼はともかく、財産に関しては、山形らしくないねえ。これも老いなのかな。死んで通帳残高が0円だろうが1億だろうが、何も違う事は無いじゃないか。むしろ1億使い残した方が勿体ないって考え方も出来るだろ」

 

G「死んで金は持っていけませんもんね。

  で、締めは麻婆丼なんですが、米が玄米というのが山形流。その方が麻婆丼に合うって言うんですが、本当ですかね」

ご「玄米そのものを食わないしなあ。わしは白米の麻婆丼が大好きなんだが、試そうにも試せないね、玄米のは。

  しかし、食の創意工夫の種がよく尽きないなとは思うよ。もう何十年も断続的に連載を続けているのに、凄い事だよ」

 

 

酒とバカラの日々「CBC賞・ベル」

競馬

第53回 CBC賞

f:id:sammadaisensei:20170703222909j:plain

 

 天気は「雨」になってて馬場は「良」とか、よくわからないんだが、とにかく天候や馬場をつい忘れてしまう。

 それでも本命と思っていたシャイニングレイは来たものの、2・3着がまったく擦らずでは話にならんね。

 今年は三連複だと駄目だな。枠連にしようか…。いずれにしてもGIIIなので500円に抑えておいて良かった。

 

 

ベル

 今回もベル。

 一度に1ショット、多くても2ショットしか飲まないので、一本買えば毎回それを飲んだとしても2週間くらいはもつのだ。

 現在、とにかく金が無いので、1000円スコッチで凌いでいく他は無い。つーか未来も金は無いだろうけど。

 尤も、贅沢な気分になりたい時には、まだまだ在庫がいっぱい有るのだが。

 

 このベル、ロックだとどちらかと言えば不味いと感じたが、ストレートなら充分に美味い。

 流石にちょっとピリつくので、チビリチビリと飲る。

 すると、まるでキャンディーのような味わいとなる。

 煙さも程良く乗っている。

 

 今日はツマミにピーナツを参入させてみる。

 するとコクが広がり、いい感じ。

 ピリつきもツマミを食べながらだと緩和され、一石二鳥。

 ウヰスキーなら食前酒には上物の酒、食後酒にはやや上物の酒、食中酒には安価なスコッチがお勧め。

 

挿しす世相史「金閣寺が放火により全焼する」

 昭和25年7月2日(日)午前2時55分頃、京都市にある国宝建築物の鹿苑寺、通称・金閣寺が炎上し、4時20分に鎮火したものの、中に有った数々の文化財もろとも全焼してしまいました。

f:id:sammadaisensei:20170701153121j:plain*1

  犯人は鹿苑寺役僧だった林養賢(当時21歳)で、左大文字山山中にて服毒自殺を図っていたのを発見、逮捕されました。

 当時の新聞は、取り調べの模様を現在よりも生々しく伝えています。

 それによれば、動機は頭を整理してから発表する、寺には何も恨みは無い、住職は争ったことも有るが尊敬している、金閣と運命を共にするつもりだったが熱くなり恐ろしくなって山へ逃げた、燃える金閣を見て自殺するつもりでカルモチン百錠を飲みナイフで胸を二ヶ所突いた、等々を述べたようです。

 

 この事件は、国宝の放火全焼という衝撃的な事件性に加え、犯人の動機などに興味を持つ作家が複数現れ、幾つかの小説や書籍の題材となっています。

 犯人の母親(当時49歳)は7月3日の取り調べの後、「世間に顔向けが出来ないから死んでお詫びする」と口走り、警察が案じて呼び寄せた彼女の実弟(当時47歳)と共に乗っていた山陰線の列車から、午後5時25分頃、保津峡に飛び降り自殺を遂げてしまいました。

 

 

 

*1:昭和25年7月3日付読売新聞

恥痴呆談「稲田都議選発言 ほか」

稲田防衛相都議選発言

Gさん(仮名)「今週も幾つか扱いたい報道が有りますけど、先ずはこれですかね」

ごいんきょ「いや~、流石は安倍晋三の秘蔵っ子」

 

G「は?」

ご「安倍も、『我が軍』って言ってたからね」

 

G「あ、そう言えばそうでしたね」

ご「要するにコイツらは、自衛隊は自分たちのために有ると真底思ってるわけよ。王様、女王様気取りなんだな。そら学園の一つや二つくらいゴリ押しで作るよ(笑)」

 

G「ま、『我が軍』は好意的に取れば自衛隊に対する親近感・信頼感の表れとも取れますけど、勝手に自衛隊の立場から投票をお願いするというのは常軌を逸してるでしょう(笑)」

ご「でも、コイツらの理屈では圧倒的多数と支持率を得ているから問題無いって事だろ。だから罷免もしない、辞任もしない。非常識な人間が大臣を務めていても、民衆が望んでいるんだからなんら問題無いって話だよな」

 

G「それって、政治家が取って良い態度なんですかね」

ご「良い悪いの問題を言っても仕方無い。現実、こういう連中がのさばっているんだから。

  だから、根本から政治制度を変えるしか無いんだよ。でないと、地盤看板さえ有ればどんな馬鹿でもこうやって出てきて、一定の支持を得た形になってしまうんだな」

 

G「人類史上、いまだ実現したことの無い、実力政治家選挙制ですか。でも、それでも愚か者は出てくるんじゃないですかね」

ご「勿論。だから制度設計はきちんとやらないといけない。ただ、政治家が有権者に媚びずに立候補・当選できる仕組みを作るということは、逆に有権者側も、政治家に何も借りが無いということ。後援会だの人脈だのに縛られず、純粋に政治家の力量を判断して投票できるようになり易くはなるだろう」

 

G「確かにそうなればトランプさんは立候補できないでしょうし、稲田さんは次回の当選は覚束なくなるでしょうけどね」

ご「でも、トランプは2月に安倍と会談した際に、稲田の事を防衛大臣として役立たずだからすぐに辞任させろって安倍に迫ったらしいじゃないか。トランプは安倍よりは有能みたいだぞ(笑)」

 

G「トランプさんの進言を受け入れていれば、二人共こんな赤恥を掻かずに済みましたね(苦笑)」

ご「あ、その点は大丈夫。コイツら無恥だから。恥なんか感じてないよ(笑)。でなきゃ、こんな常軌を逸した発言で居直れるはずが無いいもの。

  我々は今、間違い無く第二次大戦後最低能の内閣を見ているんだぞ(苦笑)」

 

G「え~と…… ここは『ミンスよりマシ!』と返すとこなんでしょうか(笑)」

 

 

朴槿恵元大統領への死刑宣告

G「金正恩委員長もアレな発言してますね。ただ、こちらは絶対権力を持っているだけに、より怖いですが」

ご「気違いに刃物ってか?(笑)」

 

G「誰もそんな事は言ってないじゃないですか。まあ、意味合いはそういう事ですが(笑)」

ご「まあなあ。非武装地帯に地雷を埋めるようなホンモノだから、確かに何をやるかはわからん」

 

G「でも、朴槿恵さんは、もう表舞台に出て来られないでしょう」

ご「それの方が危ないんじゃないの? ただ、どこまで本気で言ってるかって事も有るけど」

 

G「実際に暗殺計画が有ったんですかね? 週刊誌では当たり前のように書かれてましたけど」

ご「これなあ、”朴槿恵が在任中に金正恩暗殺計画を練っていた”と朝日新聞が報じたからだろ。週刊誌記事は相手にしなくても済むけど、朝日が報じたとなると金正恩の面子の問題も出てくるよ。

  わしはあの時から馬鹿な連中だと思ってたけど、あの記事を書いて誰がどんな得をするのかね?」

 

G「朝日新聞が、多少部数が伸びる可能性が有るって事なんですかね(笑)」

ご「せいぜいそれだけだろ。反面、負の面は無限大だぞ。

  そもそも暗殺計画なんて、有ったとしても伏せておいて、数十年後に表に出すような性格のものだろ。それが本当であれば尚更。

  ああ、そうか! 朝日としては、金正恩に御注進申し上げたって事か! 気をつけて下さいよと」

 

G「どうでしょうね。単に目先の事しか考えなかったんだと思いますけど」

ご「ま、御注進にせよ目先にせよ、いずれにしても馬鹿という事だな。名前をバカヒ新聞に変えたらどうなんだ」

 

G「なんかバカボンのパパが務めていそうな新聞社になりますよ(苦笑)」

 

 

藤井聡太四段29連勝

G「なんか感じ悪い報道が続いたので(笑)、一服の清涼剤を」

ご「掛け値無しに凄いな、これは。何しろ、いまだ無敗というのが考えられない。次なる目標はロッキー・マルシアノの記録だな」

 

G「ロッキー・マルシアノって、ボクシングのヘビー級世界王者の話じゃないですか(苦笑)」

ご「でも、初登場以来無敗のまま引退した唯一のヘビー級チャンピオンだぞ」

 

G「だから関係無い話ですって、それは(苦笑)」

ご「ああ。藤井四段は、まだ”ヘビー級王者”にあたる”名人”になってないからな」

 

G「そういう話じゃなくて(苦笑)。でも、末は名人間違い無しですよね」

ご「将棋の世界はそれ程は甘くない。その点、お母さんの言葉が素晴らしいよ」

一局一局を大切に、これからも「強くなる」という目標に向かって進んでいってほしいです。

 

G「ね。我々凡人からしたら、もう凄く強いじゃないと言いたくなりますが」

ご「あのな。過去に”神童”とか”名人間違い無し”なんて言われた棋士は何人もいるの。でも、名人になれたのはほんの一握りなの。

  藤井四段の前に最年少四段昇進記録を作って”神武以来の天才”とまで称された加藤一二三だって、一時期は名人になれずに終わるだろうという感じだったし、取るには取ったが一期限りに終わっている。永世名人たちとは差が付いているんだよ」

 

G「その”ひふみん”こと加藤九段が、一勝目の相手なんですもんね。みんな言ってますが、恐るべき巡り合わせですよね」

ご「絵に描いたような世代交代ってか。だが、わしはもう一点、絵に描いたように感じる事が有るよ」

 

G「なんでしょう?」

ご「もうみんな忘れたみたいになってるけど、ほんの少し前まで、将棋界って存亡の危機まで行きかねない不祥事を抱えていたんだぞ」

 

G「ああ。三浦九段に対する稚拙すぎる対応ですね。そう言えば、そんな事が吹き飛ぶ涼風が吹き荒れてますね。

  涼風が吹き荒れるって言うのもおかしな日本語ですが(笑)」

ご「ここに将棋の神様の御計らいを感じぬ将棋指しはおるまい。

  不肖このわしも、元囲碁将棋部員だからな。そういう不可思議なものを感じるよ」

 

G「えっ!? これは意外な告白が最後に(笑)」

 (まあどうでもいい事だけど)

 

 

 

テレビ主題歌音盤史 ~子供向けドラマ編~(6)

昭和41年

 

ウルトラQ

 あまりにも有名な番組ですので、細かい解説は不要でしょう。

 これこそが”ウルトラシリーズ”の始まりであり、毎週違った怪獣がテレビに登場するようになった最初の番組で、現在にまで至る怪獣天国ニッポンを作り上げた、円谷プロの意欲作です。

 

 昭和39年11月には既に新聞で採り上げられるなど、注目度は高かったのですが、TBSに長年貢献してきた宣弘社の『隠密剣士』がなかなか切られず、放映が伸び伸びとなりました。

 これは、当時の上層部級の大人には、まだ怪獣がゲテモノにしか見えず、本当に視聴率が取れるのか訝しんでいたというのが有るようです。

 既にゴジラガメラは子供たちの人気映画でしたが、当時の小さかったテレビの画面では、怪獣の大きさなどが伝わりにくいだろうという懸念なども有ったのでしょう。

 

 朝日ソノラマは、いち早く音盤化を決めていたのですが、その矢先に『隠密剣士』の路線変更による延長となり、やはり怪獣物を嫌がっていた上層部の人間が、本当に放送されるのかと嫌味を言っていたようです。

 それだけに、放送が決定した時には待ちかねた思いだったようですが、蓋を開けてみれば、これが番組も音盤も大当たりでした。

 

 音盤はTBS系列の日音が仕切る形で、希望する全ての社に音源が与えられたようです。

 ところが、この音源が曲者で、番組とはなんの関連性も無い歌が2曲(大怪獣の歌・ウルトラマーチ)入っているという代物でした。当時買った子供たちは、なんの歌だろうと不思議がりながら、冊子の方の怪獣に見入っていたようです。

 『ウルトラQ』には主題歌というものが無く、開始音楽が流れる形でした。今なら、あの音楽のまま収録という形でも商品化されると思いますが、当時は、子供たちが歌える歌が無いと厳しいと思われたのでしょう。

 

 その音盤の商品化ですが、非常に多くの会社が参入しました。

 朝日ソノラマ勁文社、日本ビクター、現代芸術社、日本コロムビア、コダマプレス、ソノレコードがシートを、東芝が唯一のレコードを発売しています。

 勁文社と現代芸術社は、目新しい形の超縦長ジャケットを用い、この形はかなり後にソノラマも取り入れることになります。

 ビクターはお話がガラモンとラゴンの2種を出しており、ソノレコードは美麗なカラーピクチャーシートで独自性を出しました。

 

 

快傑黒頭巾

 高垣眸の原作を、『隠密剣士』の船床定男監督・伊上勝脚本という黄金コンビで描いたものでした。

 しかし、手塚治虫の『W3』の真裏に『ウルトラQ』が来てしまい、視聴率が落ちたという事で、この『快傑黒頭巾』と枠交換という形になりました。

 そして、この番組が怪獣ブームの暴風の渦に消えていく事となったのです。

 

 普段は易者で、勤王の志士を守る時に黒頭巾姿で馳せ参じるという、鞍馬天狗の焼き直しのような内容でした。

 主題歌は平野こうじが歌い、故に彼が所属するビクターからレコードが出されています。

 ビクターはビクター出版の方でビクターミュージックブックというドラマ入りのシート盤も扱っており、そちらでも発売されています。

 

 

チャコちゃん

 前作『チャコちゃんハーイ!』から、木曜19時半ライオン提供枠となったチャコちゃんシリーズの一作で、チャコちゃんこと四方晴美単独主演の最後となります。

 次作『チャコねえちゃん』から弟のケンちゃんが登場する事になり、そしてケンちゃんシリーズへと変わっていくのです。

 ケンちゃんシリーズ同様、女の子が主演と言っても腕白な女の子がチャコちゃんで、男勝りの姿を描いていました。

 

 主題歌は、この路線の先駆けである『パパの育児手帳』以来、チャコちゃんとは馴染みの深い芦野宏と四方晴美のコンビで、音盤は芦野が所属した東芝レコードから出されました。

 ビクターもミュージックブックの方で、四方晴美をカバー歌手と組ませてシート発売しています。

 

 

 

昭和唱和ショー「おひつ」

Gさん(仮名)「そう言えば、おひつも日常生活では見なくなりましたね」

ごいんきょ「ま、今でも和風のひなびた旅館なんかに行くと、おひつから装ったりするけどね。普段の生活では見かけないな」

 

G「と言うか、我々の子供の頃も既に日常では見なかったのでは」

ご「たしかに。ジャーというのは、わしが小学生の頃に我が家に入ってきたんだが、その前でもおひつは使ってなかったな」

 

G「どうしてたんでしょう」

ご「多分、一回一回の必要量だけ炊いて、少し余ったら茶碗とかに移して冷蔵庫に入れておいた感じだったかな。

  当然、電子レンジなんかまだ無いから、それを食べる時は冷たい(笑)。それが嫌ならお茶漬けにしてたな」

 

G「おひつに移す作業が面倒臭かったんでしょうね(笑)」

ご「多分な。でも、電子ジャーなる物が入ってきた時は、そこに移してたわけだけど」

 

G「初期のジャーは炊飯機能なんか有りませんからね」

ご「そう。うちの場合はガス釜で炊いてた。それで、電子ジャーにわざわざ移すのよ。言ってみれば電気おひつだな」

 

G「ジャーは保温のためとわかりますけど、おひつって、なんで有ったんでしょうね」

ご「だって、かまどで炊いてた頃のお釜なんて、デカイし重いし、食卓になんか持って来られないよ。昔の家は人数も多かったから、かまどで装ってられないし」

 

G「そういう頑丈なお釜じゃないと美味しいお米が炊けなかったんでしょうね」

ご「わしが子供の頃の田舎では、かまども釜も、おひつも使っていたなあ。電化生活以前を知る、最後の最後の世代なのかもしれんな、わしは」

 

G「おひつっていうのは、木製ですね」

ご「そう。だから持ち運べるし、更には炊きたての飯から出る湿気を吸ってくれるというのも大事な役割だったんだろうな」

G「べしょべしょになったら、ご飯が台無しになっちゃいますもんね。

  今でも普通にネット通販とかで買えるんですね」

ご「そりゃ有るだろうけど、殆ど業務用途だろ。一般家庭で使ってたら、かなりの通だよ」

 

G「”おひつ”とも、”おはち”とも言うみたいですね」

ご「うん。うちでは”おひつ”としか言ってなかったけど。”おはちがまわる”という言葉は、ここから来てるんだろうな」

 

G「”おはちがまわる”って言葉も昭和語ですね(笑)。意味が分かる人も減ったでしょう」

ご「稲田さんの次に防衛大臣のお鉢が回るのは誰だろうな(笑)」

 

 

ねっとり!?ネット熱闘録「性の歓びおじさんとノエル少年」

Gさん(仮名)「今回扱おうと思うのは、この話題なんですが」

ごいんきょ「性の歓びおじさんかあ。悲しい話だよな」

 

G「知らない人のために、一応解説からやらないとなりませんね」

ご「先ず、こういう動画が出回ったんだな」

 

 G「これ、何も知らない状態だと、ただの怖い人ですよね(苦笑)」

ご「『目を合わせちゃいけません』の人だよな(笑)。

  でも、その後いろんな人間が彼に接近するにつれ、実はいい人なんだという事が段々と明らかになって」

 

G「ツイッターとかで若い奴らが一緒に写って貰った写真とかを載せるようになったんですね」

ご「気さくな人みたいでな。動画もどんどん増えていって笑いを取り(笑)」

 

G「決まり切ったことを言ってないとこが凄いですね(笑)」

ご「或る種の芸人だよな(笑)。ついにはテレビ出演まで果たすという(笑)」

 

G「本当に面白くて、良い人ですよね、こう見ると。顔だって悪くないし、体も大きいし、なんでモテなかったんでしょう(笑)」

ご「ところが、次第に凶暴化したという話も有る」

 

G「あれ。どうしたんでしょうね」

ご「恐らく、ネット上で顔が知られて行くにつれ、くだらない付きまといの連中が増えてイライラが募ってたんだろうな。

  そして最終的に、こういう結末が……」

 

G「悲しすぎますよ… なんでこんな…」

ご「取り敢えず、これがネット上を賑やかした性の歓びおじさんの顛末だ。

  そして、一番上で紹介した報道に出てくるドローン少年というのは、ネット上ではノエルの名で知られた人間で、この性の歓びおじさんと面識が有ったようなんだな」

 

G「体張って取材してますね。ネット上の噂話をまとめるだけで小金を稼いでる人間より、よっぽど報道してますよ」

ご「ドローンに関して捕まったりしているけれど、あれだって、まだ法整備されていないってだけの話で、それでいきなり少年を逮捕っていう事態の方がおかしいと、わしは思うよ。

  それがそういう捉え方をされずに、ただこの少年が犯罪を犯しているという形でしか大々的には流れないのは、ネットメディア、ネット記者の台頭を怖れる旧媒体の連中による潰しだよな」

 

 

G「ま、なんでも先行者は旧来の利権者に抑えつけられながら台頭していくものなんでしょうね」

ご「まあな。

  今回、彼がオートロックの建物に勝手に入ったのは、もちろん認められる行為ではない。

  だが、ネット上での有名人で、愛す人も多い性の歓びおじさんが殺されたのではないかという噂が流れているのに、既存の報道はどこもそれを報せてくれない。

  では、ネット上のことはネット上の人間で決着しようと、実際に家を訪れたことの有る彼が、実地に取材を試みたというのは、”報道”という事の姿勢としては、否定できるものではない。

  少なくともネット上では公益性の有る事だと、わしは思うのよ」

 

G「単に住民に迷惑を及ぼすのが目的の付きまといとは違いますよね」

ご「だから、今回も”逮捕”っていうのもどうなのかなと。住人が通報したのかね? なら仕方無い面も有るが……」

 

G「やはり旧勢力から疎ましく思われてるって事なんですかね」

ご「くだらない”炎上目的顰蹙動画”なんかよりは、はるかにまともな行動だな。ただ、手法が稚拙すぎる。

  この人、戦略的頭脳の方が今一つのような気がするから、きちんとした頭脳を見つけて提携して活動したら、化ける可能性は有るよ。

  それにしても、性の歓びおじさんが死んだ、殺されたという話は、あまりにも惨い結末だったな…… 無念」