無駄じゃ無駄じゃ(?)

すべては無駄なんじゃよ

麻雀回顧「小池一夫」

第51回共同通信杯

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 今週もアカン。まあ、狙いに行ってるから当たり前なんだけど。

 いつになったら片目が開くのだろう。 

 

 

麻雀回顧「小池一夫

Gさん(仮名)「今回は傘寿を超えて尚ネット上でも意気軒昂、小池一夫氏ですか」

ごいんきょ「あァ、そうなンだッ!」

 

G「変換が面倒臭いから小池口調はやめませんか(苦笑)」

ご「ATOKで小池口調変換とか出してくれればいいんだけどな(笑)」

 

G「本人はどうやって入力してるんでしょうね(笑)。小池さんも、初期の麻雀マスコミでけっこう活躍した人でしたね」

ご「そうだなあ。わりと早くから名前は出ていたけど、最初に前面に出て来たのが第四期名人戦だな。そこで決勝に残ったんだ」

 

G「第四期というと、古川凱章名人への挑戦で、石本洋一名人が誕生した年ですね」

ご「昭和48年だ。当時は”小池一雄”名義だったがな」

 

G「あらー。正に『子連れ狼』がテレビで大当たりした年じゃないですか」

ご「そうなんだよなあ。小池一夫絶頂期と言えるんじゃないのか。やはり勝負事ってのは、人生の運が大きく左右するのかもしれんねえ」

 

G「それでも名人は取れなかったんですから、実力を磨く事の大事さが無いという事ではないですね」

ご「勿論、小池一夫も素人としては段違いに上手かったわけだがな」

 

G「どんな麻雀だったんでしょう」

ご「彼もブーマン上がりなのよ」

 

G「花登筐さんもそうでしたっけ。ブー麻雀出身の強豪って多かったですね」

ご「ブーマン出身者の最大の特徴は、鳴きが多いって事だな。そして、それが急所を突いた鳴きだったりする」

 

G「で、鳴きが多いという事が打点が低いという事にならないんですよね」

ご「ブーマンで求められるのは、最初は速さだけど、次には一気に三コロを決める長打力だからな」

 

G「その両方を鍛えられるわけですから、ブーマン出身者は強かったわけです」

ご「小池一夫の場合、特にホンイツが非常に多かった」

 

G「やはり運も良かった頃ですから、面白いように牌が寄って来たんでしょうね」

ご「阿佐田哲也清水一行、照井保臣の三人と打った時なんか、いきなりホンイツ満貫の連発だったからな。清水一行が、”八百長みたいによく和がるな”とボヤいて(笑)。勿論ぶっちぎりのトップ」

 

G「まあ阿佐田さんと照井さんは、言ってみればホストですからね。事実上は清水一行氏との一騎打ちみたいなものでしょうけど。

  照井さんって健在なのか検索してみたら、プロ雀連の顧問やってるみたいですねえ」

ご「あそこ顧問が多すぎだろ(笑)、名誉職なんだろうけど。

  照井保臣は、小島武夫のゴーストライターやってたんじゃなかったっけ?」

 

G「あ、そうだったんですか。小島さんって学歴無しで雀マネになったはずなのに、随分と小説が上手いなと思ってましたが(笑)」

ご「灘麻太郎も、そこそこきちんとした物語を書いていたけど、あれも誰か別人の筆だったんだろうなあ(笑)」

 

G「週刊ポストでも、清水さんと小池さんが闘ったようですね」

ご「ポストの五週勝ち抜き麻雀な。あれ、いつの間にか無くなってたなあ。いろんな芸能人が参加した、華の有る企画だったけど。古川凱章が古巣の小学館で担当して。

  あれで、女新選組隊長の沢村美司子が四週勝ち抜きまで行ったわけ。で、五週目の相手が清水一行小池一夫。こんな並び有るかい、ポストの麻雀で(笑)」

 

G「いやー、有名人麻雀大会だから、いつもご愛敬の人が殆どでしたよねえ。なんですか、その名人戦みたいな顔触れは(笑)」

ご「あれって半荘2回で2位までなら勝ち抜けるんだけど、一回戦は清水一行がオーラスで倍満ツモ。二回戦では小池一夫が三倍満を和がって、沢村美司子はハワイ旅行の日程まで空けていたのにパアになって、読者からポストの陰謀だと抗議が来たという(笑)」

 

G「やはり強かったんですねえ、当時は」

ご「いや、運の強さばかりではないよ、勿論。その阿佐田を交えて打った時に、照井保臣が3万を切ったのを見てから、小池一夫は1・4万待ちのリーチをかけるわけ」

 

G「あー、照井さんが1・3万からのカンチャン落としだったんですね」

ご「そう。そういう打ち方もきちんとしていたの。この時は、照井も本職だから、すぐにピンと来て1万を最後まで切らなかったんだけど」

 

G「うーん。コクが有りますねえ。今の麻雀大会で、そんなコクは楽しめないと思うんですよね(苦笑)」

ご「麻雀人口そのものが大きく縮小してしまったからなあ。当時は、有名人雀豪なんて言っても、プロ級の人も結構いたのよ」

 

G「先日ここで話したシニアリーグをぜひ実現させて貰って、小池さんの打牌もまた見てみたいですよねえ」

 

 

挿しす世相史「中国が国連に加盟すれば国交正常化を決意と大平外相が明言」

 昭和39年2月12日(水)、衆院外務委員会で大平外務大臣社会党の穂積七郎議員による質問に答える中で、中国が国連に加盟した場合、日本は国交正常化を決意するという趣旨の答弁を行いました。

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 この時の穂積議員と大平外相のやり取りは、次のようなものでした。 (抜粋)

穂積「もし国連で多数の国によって中国代表権が認められた場合、日本も中国を承認するか」

大平「当然、わが国としても重大な決意をしなくてはならないと思う」

 

穂積「重大な決意とは、中国承認と解釈して良いか」

大平「どういう手順になるか今から明確に言う事は出来ないが、重大な決意を持たざるを得ないだろう」

 

穂積「重ねて聞くが、国交正常化と考えて良いか」

大平「考えて良い」 

 

 時は池田勇人内閣で、外務大臣大平正芳は池田派・宏池会の有力代議士でした。

 後に池田の跡を継いだ前尾繁三郎をクーデターで降ろし、三代目の宏池会会長となり、佐藤栄作が長期政権から降りた後の自民党総裁選に立候補して、三角大福三木武夫田中角栄大平正芳福田赳夫)と呼ばれる一時代を築き始めます。

 その昭和47年の総裁選で、大平は田中角栄との盟友関係から一貫して田中を補佐する形となり、田中角栄内閣が樹立されると、再び外務大臣に就任しました。

 

 既に前年の昭和46年に、中国はニクソン政権下のアメリカと関係を劇的に改善させて、国連加盟を果たしていました。

 そして、昭和39年の時点で中国との地均しを進めていた大平外務大臣を擁する田中内閣は、頭越し外交での米中接近を見返すかのように、アメリカに先んじる国交正常化を果たす事になるのでした。

 この時のニクソンキッシンジャーの怨念が田中角栄の引き摺り下ろしに繋がるという見解も有りますが、ニクソンが中国寄りの発言をし始めた昭和42年より更に早い昭和39年の時点で国交正常化の条件を明言していた大平外務大臣には、充分に理が有った訳です。

 

 

*1:昭和39年2月13日付読売新聞

恥痴呆談「炎上男・長谷川二名」

 

炎上男・長谷川豊が政治家に

Gさん(仮名)「ここでも炎上時に何度か扱った長谷川豊が、維新の会から衆院立候補を目指すって話ですが」

ごいんきょ「炎上前から彼の主張は気に食わなかったんだがな(笑)。でも、べつに影響力も無いからと思って反論も書かなかったんだ。だが政治家になるという事であれば、あまりに酷い政策論は駆逐するよ」

 

G「早速あちこちから 叩かれてますねえ」

ご「当然、それは覚悟の上だろうからな、長谷川も維新も。

  それにしても、本当に左翼とか反差別論者みたいな連中って、潔癖っぽくて嫌だね。会見でも全面的に非を認めてるじゃないか。そして仕事も全て失って社会的制裁も十二分に受けたじゃないか。韓国もそうだけど、済んだ事をいつまでも論い続けるって奴には生理的嫌悪感が有る」

 

G「ああ、政治家になるのを邪魔はしないけど、言っている内容には反論するという事ですか」

ご「そう。彼の言っている事は、納得できる事も多かったけれど、納得できない事も非常に強かったからな。ただ、これまでは彼に影響力なんか無いと思って、いちいち反論を書くのも労力の無駄と思ってやめてたんだ(笑)」

 

G「それ、さっきも聞きましたよ(苦笑)」

ご「だってさあ、何度も書きかけてやめたこと有ったのよ。憂さ晴らしできないでモヤモヤした事が何度も有ったのよ(笑)」

 

G「ふへえ。相手が政治家になれば堂々と憂さ晴らしに書けるっていう負の遺産消化欲求ですか」

 (どす黒い内面をよく臆面も無く堂々と言えるな)

 

 

東京新聞の方の長谷川も炎上中

G「長谷川繋がりって言いますか、東京新聞長谷川幸洋も左翼から叩かれてますねえ」

 ご「ああ。でも、あれ、根拠となるような動画が出回ってるじゃない(笑)」

 

G「あれから結構な時が過ぎてますけど、関係者の説明は一向に無いですねえ」

ご「”私は(活動資金のために)稼ぎます”、”若い子に死んで貰う”、”爺さん婆さんは嫌がらせをしてみんな捕まって下さい”って言ってるだろ。で、長谷川がなんで叩かれたかって言うと、”基地反対派の暴力で抗議活動が行われている現場までに近づけない”、”基地反対運動には日当が支払われており、デモ参加者は仕事でやっている”、”日当の資金源は不明”って言ったからみたいだけど、全部上の動画で説明がつくじゃない(笑)」

 

G「多分、デモ参加者の全員が日当を貰っているわけではないという事ではないですか」

ご「ああ。そこは確かに、長谷川の言葉が足りなかったな。”デモ参加者の少なくとも一部は資金供給を受けていると理解するしかない動画が有る”って言えば良かったんじゃないの?(笑)。と言うかこの動画の元動画は、アイツら自身で流してたんだよな。何を考えてるんだ(笑)」

 

G「長谷川って男も、闘い方が下手ですね」

ご「俺ゃ朝生で見ていた時からコイツ嫌いだったのよ(笑)。有り得ないくらいに政治家とか官僚の片棒担ぎの言葉だけ羅列するでしょ。とても新聞記者とは思えないというか、まあ御用記者なんだろうけど、あんな標本にしたいくらいの御用記者って、今まで見たこと無かったから衝撃だったよ、悪い意味で(笑)」

 

G「長谷川も左翼も嫌いなあなたとしては、今回はどちらに軍配を上げるんですか(笑)」

ご「うーん…… 共倒れしろ!(笑)」

 

 

JR民営化の失敗

G「最後は地味な報道ですね 」

ご「ああ。なにしろ、当時からわしが思っていた事だったんでね」

 

G「国鉄民営化を成功と思っている人も多かったでしょうけどねえ」

ご「何が成功なもんか(苦笑)。借金だって大して減ってないんじゃないの?」

 

G「あれって、国労対策って話でしたが」

ご「どうなのかね。とにかく経営的には分割は最低の策だと、わしは当時まだ学生とかの年代だけど思ったねえ」

 

G「一括でやるべきだったと」

ご「当たり前だろう。北海道なんて、そこだけ切り取ったら赤字になるに決まってるじゃないか」 

 

G「そういう所は切っていこうという事なのでは」

ご「あのねえ。そういう事をやっていると、巨大な無人島になっちゃうよ、あそこ(笑)」

 

 

朝日ソノラマはなぜ鉄腕アトム主題歌を独占できたのか(52)

ゲゲゲの鬼太郎(昭和46年カラー版)

 昭和43年に”妖怪ブーム”を巻き起こし、”怪獣ブーム”を蹴散らした実績を持つ鬼太郎が、昭和46年秋にカラー化という名目で再び制作される事となったのは、この年の始めから第二期怪獣ブームが始まった事と無関係ではないでしょう。

 音源を持つキングレコードは、「オリジナル盤」という文言を入れてジャケットを一新。正副主題歌に加えて、この放送では関係の無いナイナイ音頭まで収録してのサービス盤で、前作の時に出遅れた失地挽回を図ったようです。

 

 対してソノシート組は、ドラマ部分を新作として、新たな盤を出しています。

 ケイブンシャが、第一話の「妖怪復活」を収録した盤を、そして朝日ソノラマが、「妖怪あめふり天狗」を収録した盤を、それぞれ出しています。

 ただ、既にシート時代も終わりを迎えていたので、どちらもレコードとして発売したのでした。

 

 

ルパン三世

 現在に至るまで新作が生み出され続けている不朽の名作、そのテレビ化第一弾です。

 これも若者を視聴対象に選び、提供会社には三菱鉛筆やTDKなどが並びました。

 一作目は、最初期の舵取りをした大隅正秋の路線で、以後と比べると段違いにダークな一面を持つルパン達が描かれています。

 

 音盤としましては、テイチクのユニオンレーベルから出ました。

 日本テレビ読売テレビ系統は、フジやNETと関係を深めていたコロムビアを避けていたのでしょうか?

 朝日ソノラマは、これもシート化に成功しています。しかし、かなりのシート末期の上に、この本放送時の番組人気は激低だったため、現在ではこの盤の希少価値が出ています。

 

 

原始少年リュウ

 石森章太郎原作漫画のテレビ化ですが、原始時代を描いたのが当時までのテレビまんがとしては珍しいものでした。

 瞼の母を探す母恋物となっていますが、『みなしごハッチ』が大当たりしての追従作で、とにかくこの手のしんみり路線が増えたものです。

 音盤としては、日本コロムビア朝日ソノラマという黄金コンビでした。

 

昭和唱和ショー「半ズボン」

Gさん(仮名)「なるほど。半ズボンって言葉は聞かなくなりましたね(笑)」

ごいんきょ「だろう。今も似たようなのは有るが、言葉は無いよな」

 

G「あれって、小学生男児が着ていましたね。今の小学生はもちろん着ないんでしょうね」

ご「今は聞かなくなったよな。しかし、元々はあれ、大人の着衣だったんだぞ」

 

G「ああ、そうなんですか」

ご「昭和24年頃から、ちょっと砕けた服装をする若い連中が、夏にポロシャツとかアロハシャツに半ズボンって格好になって、当時はけっこう嘆かれていたんだが、そのうちに一時的に定着したんだな。そして、長ズボンって言葉も出来た。昭和30年代に入ると、一部では”ショートパンツ”って言葉も出てくるな」

f:id:sammadaisensei:20170129080900j:plain昭和31年7月7日付読売新聞

 

G「なんで男児の定番になったんでしょうね」

ご「流行り物だからなあ、確かな理由はわからないが、とにかく、昭和26年頃から男児の半ズボンも定着しだしている感じだな。当時はまだ日本人も貧しいから、少しでも生地を少なくしたかったんだろう。まして男の子は、よく膝を破いたりするからな」

 

G「膝をすり切るから危ないので保護しようではなく、どうせ破いちゃうから半ズボンを着せようという発想ですか。いかにも当時の親って感じです(笑)」

ご「男の子はそのくらい元気で当たり前って感じだったからな。擦り傷なんかは当たり前の話で、それより、貧しいから着る物の心配の方が強いわけよ」

 

G「なるほどぉ。それが半ズボン定着の理由だったんですね。これは大発見かもしれないですよ(笑)」

ご「その証拠に、経済的に上向いて、着る物の心配をしなくても良くなっていくにつれて、半ズボンの男児が姿を消していったろ」

 

G「たしかに、そんな気が。これは学会に発表した方がいいですよ」

ご「何学会? 半ズボン学会?(笑)」

 

 

毎日新聞社説を俎上にして皇統男系継承を語る

Gさん(仮名)「毎日新聞が、皇統問題で物凄い主張をし出しましたね」

ごいんきょ「これか。

  まあ毎日新聞だからな。ずっと以前から反日的主張は知られているから。朝日か毎日かって、少し下って東京かって感じだわな」

 

G「物凄く下ると沖縄の新聞とか有りますけどね(笑)」

ご「それにしても、事がここまで及んでいるのに勝手に案を頭ごなしに否定するって、皇統を全く案じていないって事だからな。反日反日、地球を何周してるんだって反日だよ(笑)」

 

G「”連合国軍総司令部(GHQ)による皇室財産の国庫帰属の指令もあって1947年、11宮家(51人)が皇室典範に基づき皇籍を離脱した”って有りますけど、確か小林よしのりが、この時の皇籍離脱はアメリカの押し付けではないとか言ってませんでしたっけ?」

ご「あのなあ。今やもう、小林一派の言う事を頭から信用してはいけない。わしは高市早苗攻撃の時に、デマゴーグと言える情報を流し、あまつさえ本にまでそれを書いていた時点で、コイツはおかしいと思っていたのだが。思えばあの頃から、民主党への色目を使っていたのだろう。

  べつに野党に色目を使おうが、結党以来天皇の存在を無にしようとし続けてきた共産党と結託しようが、中国人に日本の選挙権を与えるために外人参政権を導入しようと目論んでいた小沢一郎と同盟を結ぼうが、そのこと自体は個人の思想信条だからどうでもいいと思うよ。だが皇統問題に於いて、嘘、デマを使って工作しようとするのは絶対に認めないからな」

 

G「なんか怪しさ満点ですね(苦笑)。しかも蜜月関係の民進党の党首は、中国籍を持っているという疑惑を晴らそうとしない人って(苦笑)」

ご「GHQによる”指令”は、当時は普通に報じられていたんだ」

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G「あ、本当だ。GHQの圧力どうこうって言うより、明らかなるGHQによる”指令”ですね」

ご「これにより、結果的には11宮家が皇籍離脱となったわけ。で、その方々には当然、皇位継承の資格も有った訳だ。

  敵国であったGHQの横槍で臣籍降下された方々の汚名を雪ぎ、皇籍に戻って戴くというのが、そんなに国民から反発を喰らうかね。どうも話が一方的すぎないか。きちんと経緯を説明すれば、納得する人間の方が多いと思うが」

 

G「でも、今更皇籍に戻っても不自由だと考える方も多いそうですが」

ご「うーん。これだけ皇統の危機だというのに、情けない話だと思うが、まさか首根っこひっ捕まえて猿ぐつわさせてってわけにもいかないからな。そういう方はそういう方で仕方無いとしか言えないだろう。ただ、頭ごなしに全否定している場合では無いのではないか、本当に皇統を案じているのであれば」

 

G「あなたは女性宮家旧宮家皇籍復帰と、どちらを優先すべきと考えているんですか」 

ご「そりゃ、優劣を付けるとすれば旧宮家の方だね。皇統が男系継承に限られてきた根本というのは、要するに皇統を乗っ取らせないという事だったわけだから。天皇には姓が無いだろ。それだって、そういう事に絡んでいるわけだろうから」

 

G「姓が変わってしまうと、家が変わってしまうという事になりますからね」

ご「だから、男を皇族に迎えるという事は禁忌とされてきたんだろう。これは、あの藤原家ですら為し得なかった事なんだよ。足利家も、徳川家も、おそらく画策した事は有ったのかもしれないが、種々の事情が有っての事だろうが、歴史上、それは成就した事が無いわけ。できても権力者の娘が宮中に入るか、逆に皇女が時の権力家に入るかまでだったんだな」

 

G「藤原家の摂関政治とか皇女和宮の話とか、歴史の話で出て来ますが、ああして時の政権が皇室との一体化を図ろうとしてきた歴史が有るわけですね。ははあ。男系継承っていうのは、皇統を守る根本だったわけですねえ」

ご「それを女系派は説明しない。歴代のご皇族が、絶対に譲らなかった線が引かれている事を。

  わしは、事ここに至っては、女性宮家も選択肢として排除すべきではないと思っている。だが、その前提として、きちんと国民に包み隠さず皇統を理解させて、その上で8割9割という賛同が有った時に、初めて象徴天皇制での全く新たな宮家として正当性を持つと考えているんだ」

 

G「小林よしのり一派は、男系継承は男女差別に基づくと言ってますよ」

ご「恐ろしい連中だよな。歴代天皇・ご皇族の叡智や辛苦のご努力を、”男女差別”などという大衆迎合の一言で形容できる、その無道ぶりが凄まじく恐ろしい。どこまで狂えばそんな畏れ多い言葉を紡げるんだ。

  知識や洞察の足りない大衆がそれを聞けば、ああ、今まで皇統が男系だけで継承されてきたのは女性を蔑視していたからなのかと誤解してしまうだろう。なにが”真の尊皇派”だよ! 世迷い言も極まれりだ。高森明勅は”男女差別”とは言っていない感じだが、あれだけ近くで看過している時点で同罪だ」

 

G「”女を産む機械としか思ってない”という感情論をよく出してきますが」

ご「あのなあ(苦笑)。皇位継承問題に於いて”子供を作る機械”として扱われているのは、むしろ男の皇族方だろうが(苦笑)。わしなんか、竹田恒泰みたいに種馬系の人間が皇族に居たら、こうはならなかったのかもなんて思っているくらいなんだから(笑)。

  そういう”女を”とかいう認識からして”男女差別”なんだよ。“差別”という事を安っぽい武器として安易に扱うと、必ず我が身に降りかかってくるんだ」

 

G「ああ、なるほど(笑)。しかし、あなたの示す8割9割なんていう条件を国民が示すわけが無いと考えているから焦ってるんじゃないですか?」

ご「自分たちだけが尊皇派だと思い上がっているから、国民と天皇との紐帯が見えないんだな。いいか。畏れ多い例えだが、万万が一悠仁殿下に男子を得る事ができなかったとしよう。このままでは本当に皇嗣が途絶えるとなったら、それこそ日本国中一体となって新たな結論を求めるよ」

 

G「あー。たしかに。でも、それって女性皇族の方々が皇籍離脱された後ですね、常識的に考えれば」

ご「そういう事態になったら、皇籍復帰だって難なく決まるよ。だが小林一派は、この皇籍復帰という事も頭から全否定している。皇統の危機を訴えながらも、打開策を悉く潰して回っているんだ」

 

G「毎日の社説ですが、つくづく酷いですね。

  ”しかし、離脱から70年、一般の家族のもとで育ち、皇族としての教育を受けず、皇室の生活も知らない。そうした人たちが皇位継承権を持つ地位になることが国民に受け入れられるとは思えない”

  ”旧宮家皇籍復帰後に生まれた子どもの世代から皇位継承の対象とする案や、いまの宮家が旧宮家から養子を受け入れる案などがあるが、それほど簡単ではないだろう”

  って、お前が決める事ではないだろうってだけの話ですねえ」

ご「そう。本当に“受け入れられるとは思わな”くて、”それほど簡単ではない”ならば、選択肢の一つとしてやらせておけばいいじゃないか」

 

G「何が何でも女系継承に持って行きたいって下心が有るって事でしょうかね」

ご「だろうよ。でなければ、やる前から社説を使って潰す必要なんて無いんだから」

 

G「”皇籍復帰などの後に天皇に即位した例は平安時代の2例しかなく、皇室の伝統に照らしても異例だ”って、例が有るって事じゃないですか(笑)」

ご「仮に例が無いとしたって、事ここに至っては全否定すべきでないと、わしは思うがな。例が有るのなら、尚のこと、なんでそんなにムキになって否定するんだって話だよ。それを言ったら女帝だって例が少ないじゃないか。女系派が言う事は、いつも恣意的な理屈の並び替えなんだ」

 

G「皇統の事は皇室にお任せすべきという案も有りますが」

ご「それねえ、皇室内部の話だって、時の政権や宮中、その他の周りの人々の意見が或る程度を決めていた時代も多いから。

  で、ここでもそういう連中ほど”私たちの天皇”とか言い出すのよ。おかしくないか? ”私たちの天皇”だったら、私たちが話し合ったっておかしくないだろう。連中の言う事は芯が通っていないから、その場その場で言っている内容がコロコロ変わるんだ(笑)。

  わし個人としては、宮内で決めて戴いても構わないと思うし、本来ならそう有るべきだと思うよ。ただ、そうであるなら”象徴天皇”制もやめて、占領軍憲法の頸木から皇室を解放して差し上げるべきだと思うね。
  以前にも言ったが、結局、”憲法天皇”、”天皇と人権”まで語らないと、それぞれの論者の性根を曝く事は出来ないんだ。女系派連中、と言うか小林一派だが、連中の言っている内容を筋通りに展開していくと、じゃあ”天皇制”は悪制度ではないか、となる。彼らは、そこから目を背けているね。

  さもなくば、女系継承で別系統の勢力を天皇にしたいのかという邪推をするしか無くなってしまう。わしは、小林という人間にそこまでの悪意を見たくはないし、それは無いとは信じている。ただ、今の彼はデマゴーグも辞さない姿勢に感じるのが悲しいところだ」

 

 

*1:昭和21年5月24日付読売新聞

漫画投句「涼宮ハルヒの憂鬱 就中 エンドレスエイト」

Gさん(仮名)「今回は昭和派のあなたにしては珍しい選択ですね」

ごいんきょ「わしだって、たまには平成のテレビまんがだって見るよ。まあ本当にごく稀にだが」

 

G「他はエヴァンゲリオンくらいですか?」

ご「君の名はも見るかもしれんな。まあ、そんなもんだ」

 

G「これは、なんで見たんです?」

ご「Amazonプライムに有ったからな。それより前に、たまたま解説を読んだ事が有って、ちょっと見てみようかなという気になってたのよ。で、プライムに有ったんで見たわけだけど」

 

G「どうでした?」

ご「ヲタク向けバリバリの動画で、これだけ面白いものは初めて見たな。大体、ヲタク向けの動画って碌でもないのばかりで、それで散々やになって見るのをやめたんだから」

 

G「あなた向けというか、非情に理屈っぽいですよね(笑)」

ご「その理屈は頗る良いんだけど、作劇としては、やはり稚拙さを感じる部分は有ったよ。なんで一介の、ごく普通の高校生であるキョンが何にも動じないんだとか。刃物で命狙われたらもっとビビるでしょ(苦笑)」

 

G「まあねえ。あの辺は確かに、作劇の稚拙さというか有りますけどね。でも、全体的には面白かったと」

ご「そうだな。テンポは良いし、世界観もわし好みだし。なんと言っても、BD命のわしだからな」

 

G「BDとは、”うる星やつらビューティフルドリーマー”ですね。本当にBDの影響が非常に色濃い作品です」

ご「平成のファンは、どの程度までそれを認識できてるのかな。ハルヒがその世界の造物主みたいなものって部分からして、完全にBDの影響だがな」

 

G「そういう思索というのは、様々な分野で色々な人たちがしてきてるんでしょうけど」

ご「藤子F氏とかな。でも、キョンがみくると仲良くしたのをハルヒ潜在的に気に入らなくて、世界が荒れてしまうなんてとこは、完全にBDの影響下」

 

G「ああ、なるほど。しのぶが消されてしまった場面ですか」

ご「しかし、なんと言ってもエンドレスエイトだろう。あれはもう、完全にBDを下敷きにして、更に実験的要素を強めたものだな」

 

G「実験的というか、あれ、本当にテレビで毎週放送していたらしいですよ(笑)」

ご「それがとても信じられんわ。昭和時代だったら、絶対に局プロが許さないからね、そんなの。今は過分にヲタク信仰が強いというか、ヲタクの事はヲタクに任すみたいになってんのかな。儲かればいいよみたいな」

 

G「BDの元になった”みじめ愛とさすらいの母”なんて、落合プロデューサーは断じて認めてなかったですもんね。それで押井守が外れるという」

ご「もう、あの頃には押井自身も外れたいってのが有ったんだろ。それで、最後っ屁にBDをかましてトンズラしちゃうわけだけど(笑)」

 

G「で、どうでした、エンドレスエイトは?」

ご「いやー、最低だね(笑)。あんなものは絶対に認めてはいけない。どんなに認めても、同じ繰り返しは3回までだろ。それでもう、見ている方はウンザリするから。それで充分だったと思うよ」

 

G「題名がエンドレスエイトだから8話にしたんでしょうけどねえ」

ご「なんと言うか、テレビアニメをあそこまで冒涜していいのかなって感じがするが、わしはもう、そういうものと全く関係の無い生活をしているから、あくまでも客観的な第三者の意見としてだな」

 

G「Amazonのレビューとか見ると、現役の人々も認めていない人が圧倒的に多い感じですね」

ご「そこら辺、少し心配してたんだが、ヲタク世界と言えどもまだ健全な感性が支配しているようで、そこは安心できたな。あれは認めてはいかんよ。テレビ放送に関わっている人々、提供会社、代理店、何よりも視聴者を愚弄している。実験的精神は絶対に必要だが、それは鬩ぎ合いの結果として獲得しなければならない」

 

G「なんで、ああなっちゃったんですかねえ」

ご「わしはよく知らないんだけど、驕りなんじゃないの。制作の京都アニメーションって、大当たりを連発してたんだろ。だから本人たちも驕ったし、周りもそれを認めてしまったんだろう。

  ま、なんだかんだ言ってそれなりには捌けたんだろうから、そりゃ舐められるわな、ヲタクも(笑)」

 

G「きっと、BDに感化された作り手たちが、あれをもっと先鋭化させたかったんでしょうねえ」

ご「BDに感化されてしまうのはわかるんだよ(笑)。わしだって、いまだにああいう世界を作りたいと思うもの。しかし難しい。

  ハルヒの原作がどんなものかは知らんが、エンドレスエイトの過剰な繰り返し放送を除けば、非常に上手くああいう世界を作り上げていて、才能が有る奴はやはり違うんだなとは思ったよ」

 

G「画面構成とか、音楽とかでも、BDを彷彿とさせるものが多かったですね」

ご「そうそう。エンドレスエイトの最終週に流れていたBGM、BDのメインテーマとかなり近いのに気がついた人はどのくらいいたのかね。

  とにかく、ハルヒの世界をもっと深く楽しもうと思ったら、その根本に位置するBDは見ておいた方が良い事は間違い無いな」