そもそも「竜王」って名前からしてどうなのさ
竜王って格下の名前じゃね?
読売新聞が将棋十段戦を廃止して、「竜王戦」って打ち出した時には、なんとネーミングセンスゼロの会社なのだろうと思ったけれどね。
ロールプレイングの世界かね。ラノベっぽい。風格が無い。そもそも「竜王」は、「王将」よりも格が下だよね、名前だけ取れば。
ただでさえ積み重ねた「十段戦」の歴史を封印せざるを得なかった読売側は、新たに第一期からとなる竜王というタイトルに権威づけするために、賞金額を斯界最高額と設定した。
その風格の無さを金ずくで打ち消しに掛かり、有ろう事か「名人戦」より格が上という事になってしまったのだ。
尤も、現実には、その歴史・伝統に加え、歴代名人が護ってきたその就位の至難さに裏打ちされた「格」というものは冒しがたく、金ずく竜王より名人の方を重んじる人間は多いのではあるまいか。
そんでこんな災難に遭うという
竜王戦の方も年数が経ってきて、歴代竜王、特に渡辺明の九連覇の偉業などで、かなり格が高められてきている。
そんな棋戦序列一位という竜王戦で、決勝進出者が直前に交代を余儀なくされるという、異例と言うにはあまりに驚天動地の事態が生じた。
棋士が将棋ソフトの手を参考にするなど、二昔前にはとても想像の出来ない事だった。
三十年前だと、ただコンピューター側が駒を規則通りに動かすというだけで、「将棋」と銘打って数千円のソフトとして販売していたくらいである。
そんな将棋ソフトがどのような歩幅で前進してきたかを書いている稿が有った。
なるほどね。今では、プロ側もコンピューターには勝てないと思っているという事かい。
で、戦術検討用にそうした将棋ソフトを使うという事は皆やっているのだろうが、よりによって対局中にスマホを用いて、これで次の一手を決めていたのではないかと疑われたのが三浦弘行九段という事ね。
この橋本八段つーのは言行にかなり問題ありそうなので、ワタクシは話10分の1で聞こうと思う。
それでも一千万%黒という事か(笑)。しかし「モラル」をアンタが言うかねと(苦笑)。
ともあれ、よりによって斯界序列一位の棋戦決勝の直前で、将棋連盟として決定戦進出者を失格、のみならず出場停止にまでするくらいであるから、一千万%はともかく、限りなく100%に近い心象を多くの棋士が抱いているという事なのだろう。
これも時代というものか
麻雀界では、やはり斯界一等と思われた最高位戦という戦いの決勝に於いて、対局者同士の談合とされる問題が生じた事が有る。
その時、一対一で闘い、しかも麻雀と違って完全に実力で勝敗の決する囲碁や将棋では絶対に有り得ない不祥事だとワタクシも感じたが、それから数十年、まさかこんな形で将棋界に不祥事が起きるとは想像もしなかった。
将棋のタイトル決勝では各自の持ち時間が4時間以上も有り、その時間は基本的に自由に使えるはず。
例えば気分転換に外出しても良いはずだし、その場合に、解説書を読む事だって昔から出来たはずである。
勿論、多くの棋士にとって解説書など参考になるものではなく、覗いたとしても気分転換くらいのものだったろうが。
この「気分転換」に外出は認められるべきというのが棋士間で共有されていた感覚だったのだが、スマホ持ち込みと共に、当然ながらこの点も今回、ハッキリと禁止事項となるようだ。
そもそもタイトル戦の決勝に「気分転換」の時間を持ち込もうというのも、プロの考え方としては甘かったのかもしれない。
プロ野球選手だって3~4時間は試合に集中するわけだし、束の間だけ息を抜くのは、その試合場の中で上手に適度にやらなければならい。試合の最中に球場の外をブラブラしていたら、ファンに糾弾されてしまうだろう。
まして棋戦は数千万、竜王戦だと四千万!を超える賞金を手にできるわけで、少しくらいの不自由は文句を言えないのではなかろうか。