無駄じゃ無駄じゃ(?)

すべては無駄なんじゃよ

麻雀回顧「役満聴牌が二度も現れた第一期麻雀名人戦(双葉社)」

 通常ですと本日は「挿しす世相史」の日なのですが、明日、天皇陛下のお言葉に合わせた記事を投稿する予定ですので、本日は繰り上げて博士噺の方と致します。

 どちらも特に楽しみにしている人もいないでしょうから、どうでもいい話だとは思いますが。

レパードステークス

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 あまり面白みの無いレースだから見すべきだったな。

 失敗。

 

麻雀回顧「阿佐田哲也(4) 役満聴牌が二度も現れた第一期麻雀名人戦

 劈頭から平和二盃口という大技が飛び出したこの対局は、麻雀初の誌上タイトル戦に相応しく、異様な見せ場が多かった。

 東一局二本場では、村石利夫が1筒待ちの国士無双を、残り2巡で聴牌。和れなかったものの、待ち牌は2個も山に眠っていたのだった。

 しかし逆に言えば、それを和れなかったのが村石の牌運だったともなる。

 但し村石は、国士狙いをしてしまった己の着想に敗因を求めた。

 東四局では、そんな村石を小島が仕留める。

 

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 このような配牌から6巡目に親満の和りをせしめているが、最終牌姿を推理できるだろうか。

 

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 この様な自摸の流れに捨て牌で、7筒自摸切りのリーチ。

 

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 これで4筒待ちと読める人間がいたら、気がおかしい。

 これに村石は即ぶつかってしまい、親満放銃となるが、これなどどうしようも無いだろう。

 

 結局、一回戦は劈頭の親番を流れ含めて五本場まで守った阿佐田哲也が、その利を最後まで緩めずに一位を取った。

 名人戦の初和りが阿佐田哲也なら、初トップも阿佐田哲也だったのだ。

 そして阿佐田は、三回戦南三局一本場でも見せ場を得る。

 

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 これが配牌である。平和聴牌の絶好形。

 第一自摸が2索か5索ならば地和。

 早くも役満聴牌が2度も出てくるなど、第一期名人戦の雰囲気は、まさしく異様なものが有る。

 この時は流石に阿佐田の顔色も変わり、周りにも異様な事態が飲み込めたという。

 

 残念ながら地和とはならなかったが、第一自摸は4筒で、断么に振り替わった。

 無論ダブリーで、断平の満貫。

 4巡目にアッサリと自摸和って、7700からキッチリと満貫に。

 「ウーム」と口をへの字に結んで大きく手を掲げ、グイッと第一自摸を盲牌した時の阿佐田の表情は、語り草となった。*1

 

*1:麻雀大全科(双葉社