無駄じゃ無駄じゃ(?)

すべては無駄なんじゃよ

今回の喧嘩稼業(2017/23号)里見が上杉に持ち掛けた相談

 今回の喧嘩稼業は、里見賢治が上杉に相談を持ち掛けた話の続き。

 なぜ間に別の話を入れたのかがわからないが、本来は今回の話は、ここで入れるものではなかったと考えるのが自然だろう。

 それぞれ、単行本の最初と最後に挿入する予定だった話なのだろう。

 

 二人は実現する可能性が低いながらも、田島の目を潰す相談をする。

 それも、試合の後なら田島も油断するだろうと、一回戦が終わった後でという話を。

 先ず、田島がそんな油断などするはずが無いし、また潰せないだろう。

 しかし、ここで思うのは、なぜ一回戦の後なんだ?という事。

 

 つまり物語的には、二人は田島の目を潰せなくなる可能性が高そうだ。

 どちらか、或いは両方が一回戦敗退となるのだろう。

 ワタクシが以前にやった予想では、上杉は芝原に負けるのだから、田島の目を潰す実行犯には成り得ない。

 余力が有る状態でも至難と思われるのに、負けた状態でそれが出来るはずが無い。

 今回の挿話で、上杉一回戦敗退の可能性が高まったと言えよう。

 

 では里見はどうか。

 上杉さえ敗退すれば、里見が持ち掛けた話は、田島目潰しの件も、上杉を弟子にするという話も、全てがパアになる。

 勿論、里見の方が敗退しても、或いは両方が敗退してもそうなるのだが、プロレスラーであるカブトが里見に勝つという絵がどうしても浮かばない。

 里見には記者会見の時の田島との伏線も有るし、里見はやはり、決勝まで行くだろう。

 

 ここで大事な事は、既にアリは田島から離れているという事だ。

 十兵衛が工藤を苦しめるために施した策略が、里見のためにも利いてくる。

 上杉は一回戦で敗退し、謀略を諦めかける里見だが、アリが田島から離れている事を知り、なんとか単独で成し遂げようとする話は入るかもしれない。

 つくづく木多の構成は入り組んでいて、一つの展開が次々と絡んでくるので油断が出来ない。