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無駄じゃ無駄じゃ(?)

すべては無駄なんじゃよ

漫画投句「プレイボール(ちばあきお)その2」

Gさん(仮名)「ちょっと間が開いてしまいましたけど、プレイボール2も始まったみたいで丁度いいかもしれません。作者のインタビューが有りました」

ごいんきょ「作者? 剽窃家だろ(笑)。プレイボールの作者は、あくまでも ちばあきお。『クレヨンしんちゃん』だって臼井儀人の名前で続けてるだろ。作者の死後も続けるっていうのは、わしは認めがたいけど、もしやる場合、それは最低限の礼儀。なんで剽窃家が作者面して前面に出て来てるんだか。

  新作の話はいいよ。不愉快になるだけだから。

  勝負? いやいや、まったく相手にしてないんで(笑)、勝負は前作を知らない連中として下さい。それに負けたら承知しないよというのは有るけどね。それは編集部に」

 

G「話を振って失敗だったかな(苦笑)。とにかく本家の話をして下さい(笑)」

ご「プレイボールで一番記憶に残っているのはね、確か谷口が一年の時にシード校の東実に善戦しながらも負けた後の残念会だったのかな、それなんだよ」

 

G「試合ではなくて、残念会ですか(笑)」

ご「そこがさあ、やっぱり、ちばあきおなんだね。普通の野球漫画では有り得ないと思うよ(笑)」

 

G「残念会の何が?」

ご「全体的にだけど、特に歌だね。或る三年だったか二年生が、余興に ♪ おっいら岬の~ とか歌い出すのよ(笑)」

 

G「喜びも悲しみも幾歳月(笑)」

ご「わしはその頃、そんな歌は知らないんだけど、古めかしい場違いな歌って事はすぐにわかるのね(笑)。ああいうのが本当に上手い」

 

G「なんか、ジュースとか飲んでましたね」

ご「あれも流石でね。ジュースとか、華美でない食べ物とかを部員たちがガチャガチャと準備する、そこからきちんと描くから、ちばあきおは(笑)。

  あの瓶ジュースが眩しくてなあ。あの頃、ジュースなんて頻繁に飲むものではなかったから。喉が渇けば水道の水を飲んでたから」

 

G「OBが買ってくれたものでしたよね」

ご「確かそう。万年一回戦敗退だった墨高が、三回戦まで進んで、しかも東実に善戦したって事で、OBが喜んでカンパしてくれたんだと思ったけど」

 

G「当時キャプテンの田所が、そういう弱小時代のOBとの接着役として、卒業後もよく後輩の面倒を見てましたね」

ご「田所は『キャプテン』での丸井の役回りだな。電器屋で、卒業後は車で洗濯機の修理とか回ってたっけ。なんか野球の場面よりも、そういうのが記憶に残ってるな(苦笑)」

 

G「それまで野球漫画って、とにかく試合試合でしたからねえ。『巨人の星』はちょっと違ったけど」

ご「『巨人の星』は、色々と独特だったからな(苦笑)。

  ま、そうなんだ。水島新司にしても試合の場面が最優先で思い出されるのに、ちばあきおの場合、必ずしもそうではないのね、わしは」

 

G「試合で覚えてる場面は無いんですか?(苦笑)」

ご「試合で強烈に覚えてるのは、谷口が指を故障していた頃、予選一回戦か、相手が谷口の弱点に気付いて、最後の最後で外野にいた谷口の所を狙って、谷口はホームに送球が出来ないから呆然としちゃうのね」

 

G「はあはあ」

ご「で、相手は一回戦の大して強くないとこだし、その時点でサヨナラだと喜んじゃってバンザイして小躍りしながらゆっくりホームに歩いてて。谷口は悔しさのあまりにボールを地面に叩きつけちゃうの。そうしたら、猛烈な、正に地を這うようなバウンドでホームに届いちゃうんだよね」

 

G「谷口はピッチャーもやってましたからね」

ご「キャッチャーの田所が構えたのを見て、気付いた相手が慌てて走り出すんだけど、アウト。

  それから、墨高ナインが谷口のゴロ送球を捕球する練習を延々とするのよ。それが墨高の守備を鍛える事になるという、非常に合理的な展開」

 

G「練習をあんなに描いていた野球漫画も、それまで無かったですよね」

ご「無いねえ。水島新司の漫画だって、みんないきなり上手いから。殿馬なんて、なんであれだけピアノに打ち込んでてあんなに上手いんだよ(笑)」

 

G「やはり、練習場面を描いても面白くならないという意識だったんでしょうか」

ご「そういう怖さは絶対に有ったはず。漫画家も、編集部も。別冊ジャンプ時代の『キャプテン』だから出来たの。だって、一気に100ページとか載せてたんだから」

 

G「”別冊”時代は、目玉になる漫画が無かったって言ってましたね、あなた」

ご「無かった。週刊ジャンプに広告が出てたけど、ちっとも読みたくならなかった(笑)。ただ、『キャプテン』がいつも80ページとか大々的に宣伝されていて、週刊じゃ有り得ないなあと思ってたけど」

 

G「で、『キャプテン』という前例が有るから、『プレイボール』でも練習風景とかを載せられたんでしょうね」

ご「そうだな。週刊ジャンプなんて人気人気ってガツガツした雰囲気の雑誌だったけど、ちばあきおだけは空気感が違ったな。しかも、それでも面白くて人気が有る。この凄さは当時に雑誌で読まないと伝わらない」

 

G「結局、日常風景と練習風景しか語りませんでしたね(笑)。

  しかし、そういう事にこそ ちば漫画の底知れぬ魅力が現れてもいるのでしょう」

 

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