昭和唱和ショー「オブラート」
今日、会社で出社早々にインフル気味で帰宅した男がいたが。こないだまで暑い暑いと思っていたら、もう、そんな季節になっていたのだ。
昔は風邪薬というのは粉薬と相場が決まっていて、子供には非常に飲みづらいし苦いものだったので、子供は薬を飲むのを嫌がっていたものだ。
そうこうするうちに、昭和40年代半ば頃からか、シロップ状の、ちょっと甘みの付いた飲み薬も出るようになったが、それとても味はお粗末で、少しはましだが、あまり飲みたくはない代物だった。
とにかく粉薬は大人でも飲みづらいものだったので、欠かせなかったのがオブラートである。
ペラペラの半透明の円形の膜で、そこに粉薬をぶちまけて、折り畳んで一まとまりにして、一気に水で流し込むという使い方である。
最近はほとんど見なくなったというか、使う必要が無くなっている。
医者がくれる薬は、殆どが錠剤かカプセルとなっている。
また、往時は飴にもよく用いられていた。温度などで飴がべとつくのを避けるために、よくオブラートにくるんであったのだ。
だが、その用法にしても、昨今はあまり見かけないだろう。
それだけ技術が進歩して、温度変化などが少なくなっているのだろうし、包装紙にも進歩が有るのだろう。
そうして、オブラートの用途は壊滅的に無くなった。
上記のように、今でも販売はされているようだが、子供用にはゼリー状のオブラートというのも出来ているのだと。
しかし、薬なんて苦い思い、嫌な思いをするところに意味が有るような気もする。
もう、あんな苦い物を飲みたくないと思って、風邪を引かないように気をつけるとか。
こじつけかねえ。