「上司との飲みでのフライドポテト騒動」を考える
Gさん(仮名)「また新しい記事ネタですね」
ごいんきょ「この形式を始める前はさ、フリートークが一番楽だと思ってたのね。何を話してもいいんだから。でもさ、いざ始めてみて、なんでもいいというのが一番難しいというのがわかったのよ」
G「女性に『なに食べたい?』と尋ねて、『なんでもいい』と答えられると窮してしまう、あれですね(笑)」
ご「ちょっと違う気がするが(苦笑)、微妙に今回扱う内容に被った話だな(笑)。
とにかく、SPA!という雑誌でひろゆきがネット炎上観察日記ってのをやってるんだけど、それを読んでると、叩く側に感情移入したり、叩かれる側に感情移入したりが有るのよ。で、不理意投句のネタがない時とか、面白い案件の場合は、わしなりの考えなんかを書いてみようかなと思ってね」
G「で、今回はどんな話なんです?」
ご「こんな話なんだが」
上司との飲みでフライドポテトを注文したら「いつまで学生気分なんだ」と怒られた 一体何がいけなかった?
G「ああ、ああ。様々な場面でありがちな事例ですね(笑)」
ご「だろ。で、ひろゆきはこの上司を”頭のおかしい人”と決めつけてるんだけど、そうじゃないだろと思ったんでね。
ちなみにその後、こんな書き込みも続けられていたと」
俺が食いたいポテト、ピザ等は食えなかった
なんか上司の武勇伝とかそんな話ばっかでクソつまんなかった。家帰ってゲームやってた方が100倍マシだったよ
G「ネット上でも様々な見方が出ていますが、新人側の味方をする人も多いですね」
ご「ま、色々と言いたい事は有るんだけれど、今回は簡潔に、この上司が”頭のおかしい人”なのかどうかだけを書いておこうと」
G「ひろゆき氏としては、『なんでも好きなもん頼め』と言われたら、普通は好きな物を頼むだろうという話なんでしょうが」
ご「それで思い出すのはさ、これまた女性の場合だけど(笑)、わしが『あなたが食べたい物を食べよう』と言ってさ、相手が『ラーメン』とか言い出して、『いや、それは…』って話が有ったのよ(笑)。夜だよ、勿論」
G「はあはあ。夜の食事で女性と行くのに、ラーメンは興醒めですね(笑)」
ご「相手は多分、こちらの懐に気遣うとかも有ったろうし、女性は普段、自分ではラーメンを食べに行けないってのも有るみたいなのね」
G「なるほど」
ご「向こうは、『私が食べたい物を言えって言うから言ったのに』って怒ったんだけどさ(苦笑)。
でも、普通さ。夜に女性に『何食べたい?』って聞く時はさ、和洋中のどれがいいって話なわけよ。しっかりした食事の話というのは、もう、大前提じゃない(笑)」
G「まあ、二人の関係性にも大いに拠りますがね」
ご「だから、その上司にしたらさ、わざわざ新人を誘って、飲みの席に連れてって、『なんでも好きな物を頼め』って言ったらさ、もっとしっかりしたツマミの話のつもりで言ったと思うのね」
G「ああ。それはそうなんでしょうね」
ご「それを”頭のおかしい人”としか分析できなかったのは、今回はひろゆきの失態だと思うわけよ」
G「炎上したら上司側の耳にも入るかもしれないという事まで考えても、ちょっと軽率ですかね」
ご「いつもは、なるほどという見方をしてたりもするんだけどね。今回は違うだろうと」
G「ひろゆき氏もそうですが、好きなものを頼めと言われたら、本当になんでも好きなものを頼んでも当たり前だろうという意見が結構ありますね」
ご「これなあ。少し前から思っていたんだが、ASDの一つなんじゃないのか? どうもネット上では特に、言葉を言葉通りにしか受け取れない人間が増えている気がするんだが」
G「ああ…」
ご「確かに、『好きな物を頼め』と言われたんだから、好きな物を頼んでいいのよ。で、まだ馬鹿な若いうちはアワビとか頼んじゃったり、高そうなワイン頼んじゃったりな。そんな奴はいないか(笑)。
この例の場合はその逆で、安っぽい、しかも、大人の食事で食べるような物ではなかったと。で、そこまではいいのよ。若いし、馬鹿なんだから。若さっていうのは馬鹿さなんだから。上司もそんな事はわかってるんだから。自分だってそうだったんだから。
で、その若造は、上司の気遣いに何も意識が行っていないと。それも仕方が無い事なんだな、若いうちは。ひろゆきはもう40越えてるんだろうから、ちょっと問題だと思うけど(笑)。若いうちは自分しか見えないし、行かなきゃ良かったとも思うだろうし、上司もそこはわかるだろう。自分だってそうだったはずなんだから」
G「我々だってそうだったって事ですもんね」
ご「ああ。若いうちに馬鹿なのは当たり前だから仕方無いの。
ただなあ、我々の頃は、上司に『いつまで学生気分なんだ』と言われたら、『ああ、こういう場合にポテトなんか頼むのは確かにガキっぽいよな』とか思ったと思うのね、多くの人は。
それから、上司が『いつまで学生気分なんだ』というのは、多分、『驕るって言ってるんだから、いつも食べてるようなのじゃなくてもっときちんとしたのを頼め』っていう愛情表現だと思うし、そんなのは瞬間的に察知して、『すいません、じゃあ◯◯頼んでいいですかね?』と切り返したもんだろう」
G「そうですねえ。相手の気持ちがどうとか深く考えるわけではないですが、ほとんど脊髄反射で察知しましたよね」
ご「それがさ、『好きな物を頼め』と言われたら、もうその言葉面に固執してしまって、(自分が好きな物を頼んだのになんで文句を言われるんだ)って考えに凝り固まってしまうというね。
丁度、検索上位の知恵袋に、そうそう!という事例が書いてあるけど」
G「う~ん…。でも、これって勿論、精神病ではないし、或る意味、物凄く厄介な症状ですね」
ご「本人が自覚していれば救いは有るのかもしれないけれど、大体は自覚していなくて、逆に相手側を猛烈に攻撃するって事になってると思うんだよね。今回の事例もそんな人間が多そうな」
G「ひろゆき氏もそうなんでしょうかね」
ご「いや。知り合いでもなんでもないし(笑)、普段の彼は知らないからなんとも言えないがな、そんなこと。でもまあ、非常に多くの人間と上手くやっているみたいだから、たまたま今回は若い方に盲目的に味方してしまったってだけだと思うけど。
しかし、上の世代の人間と上手くやれない若い奴が増えたなというのは、わしの会社でも感じるよ。明確に若手が変質してきている。ま、わしらの頃も言われていたから、彼らが年行ってくればまた変わって来るのかもしれないが。
結論を言えば、この上司が『好きな物を頼め』と言ったのは、『お前が好きな食べ物を頼め』という意味ではなくて、『俺に遠慮せずに少しくらい良い物を注文してもいいぞ』という意味のはずなんだよ」