無駄じゃ無駄じゃ(?)

すべては無駄なんじゃよ

テレビ主題歌音盤史 ~子供向けドラマ編~(22)

緑姫旅日記

 奥州は鷹の羽城の暮らしが退屈で飛び出したお姫様、緑姫の漫遊記を描いたものです。

 誘拐事件をでっち上げて、身代金までせしめて城外へと脱出した姫と、姫を追う倉丘伸太郎の演じる家臣、更に家老役の原健策らによるコメディー調でした。

 主題歌は姫役の長谷川峰子が歌い、テイチクから音盤化されました。

 

 

サインはV

 スポ根ブームを担った一作で、女子スポーツにまでスポ根を広めた作品です。

 当時は人気スポーツだったバレーボールを扱い、稲妻サーブやX攻撃などの必殺技で魅せました。

 主演は、かつて青春ドラマで人気だった岡田可愛でしたが、物語の途中で骨肉腫に冒されるチームメイト、范文雀の演じるジュン・サンダースの存在が注目を浴び、社会的な大ヒット作となりました。

 

 主題歌を歌ったのは麻里圭子で、彼女の歌唱はビクターの独占でした。

 しかし、社会的大ヒットのドラマだけに他社も負けじとカバー盤を出しており、東芝は富田智子、CBSソニーは林マキ、朝日ソノラマとエルムのシート勢は前川陽子の歌唱となっています。

 

 ビクターはLPも発売し、ソノラマはドラマを替えて2種を出版しています。なお、CBSソニー盤は『アタックNo.1』との組合せによる4曲EP盤で、ジャケットの片側がサインはV、片側がアタックNo.1となっています。

 

 

マキちゃん日記

 大和ハウス提供による、夜7時台の30分ホームドラマです。この頃までは、この時間帯にもホームドラマがチラホラ見られました。

 四人家族の小学生五年生の女の子マキちゃんと、居候の弥太っぺ叔父さんとの交流を中心に描いたものです。

 マキちゃん役は、小学四年生の中西まゆみという子役で、弥太っぺ叔父さんは関口宏が演じています。

 

 本来は弥太っぺ叔父さんが、マキちゃん憧れの圭子さんと結婚して終わりだったのでしょうが、人気が有ったために放送が延長され、時間帯を日曜朝に移しての継続となりました。

 時間帯が移動となったのは、日本テレビでは4月からはナイター中継で埋まってしまうからです。

 なお、圭子さん役は脚本を担当していた市川森一と後に結婚する事となる、柴田美保子です。

 主題歌は沢和代が歌い、日本コロムビアから発売されました。

 

 

彦左と一心太助

 三代将軍・家光の時代、天下のご意見番と名高かった大久保彦左衛門に対し義理人情を重んじた直言をして気に入られた魚屋・一心太助の話を元にした、TBS月曜19時・ブラザー劇場の作品です。

 彦左衛門は進藤英太郎が、太助には歌手の山田太郎が扮しました。

 

 1月5日の放送では、山田太郎と同じ新栄プロの村田英雄がゲスト出演しました。

 実は、山田太郎はデビュー前、村田の付き人をしていたという間柄で、そのために実現した友情出演でした。

 主題歌は山田太郎が自ら歌い、所属のクラウンレコードから発売されています。