無駄じゃ無駄じゃ(?)

すべては無駄なんじゃよ

漫画投句「がんぼ ナニワ悪道編 (8)」

 現在連載中の漫画で、ワタクシが『喧嘩稼業』に次いで楽しみにしているのが、『がんぼ』シリーズである。

 この『ナニワ悪道編』は、題名通りにヤクザとの絡みが多く、ペテンを使った駆け引きが少なくなったのがやや難だが、それでも主人公が、表の二流官僚と結託しながら関西一の事件屋を目指す様は、なかなか痛快である。

 右を向いても左を見ても、薄っぺらいエロとグロに塗れた漫画ばかりが並ぶ中で、一際傑出した志を描いていると言って良いだろう。

 その8巻が発売された。

 

 前巻では尼崎の井手前との戦いに決着が付いたのだが、今巻からは新たな敵?、奈良のコスイノが登場する。

 女でありながら空手の達人で、頭脳はハーバード大学院というコスイノは、神崎と共闘する関係になりそうな感じも有る。

 そちらはドロドロの戦いを回避できそうな感じも有るが、コスイノに一目惚れしたチャックが神崎らとの因縁方々また日本に戻ってきて、一波乱も二波乱も起こしそうになる。

 

 京都の池杜屋は、偶然フィリピンの地で鷹鳶が逃がした烏田を見かけ、息子・反沢殺しの真相に迫る事となるが…

 一方、日本では寅司も鷹鳶の隠している事に薄々勘づき、井手前の所に行って、ボケながらもうわごとのように核心に迫る彼の発言を得る。

 大阪講談組は、まだ波乱含みである。

 

 尼崎、京都と、神崎の行く手を阻む者は一人、また一人と姿を消してゆく。

 奈良のコスイノと「共闘」が成立し、大阪講談組の弱みを更に確実に握って掌握できれば、神崎の関西制圧は完成に近づくだろう。

 そのための拠点も、今巻で入手済みである。

 その時はそれほど遠くなさそうだが、果たしてその次は、関東制圧編となるのだろうか。 

がんぼ ナニワ悪道編(8) (イブニングKC)

がんぼ ナニワ悪道編(8) (イブニングKC)