無駄じゃ無駄じゃ(?)

すべては無駄なんじゃよ

今回の喧嘩稼業「ヨシフ 対 ライガー」

 

Gさん(仮名)「今回はヨシフが主役でしたね」

ごいんきょ「里見と上杉が何を話したか気になるのだが、それは回収してくれるのかな? どうも最近、喋らせっぱなしというのが増えてきた気がするが」

 

G「その最たるものが、田島と桜井の会話ですかね。あの全貌が語られる日は来るのでしょうか」

ご「もしかしたら木多の頭の中には有るのかもしれないが、それが形になるのは何年後の事なのかと(苦笑)。

  ともかく、今回の話は凄く面白かったわ。ヨシフが、まさかあそこまで魅せてくれるとはな」

 

G「結局この漫画、頭を使って闘う者が最も強いという描かれ方ですね」

ご「だねえ。ただの筋肉馬鹿だった工藤にしても、成長を見せたしな。そう考えると、今後の勝敗も予想しやすくなるかもしれん」

 

G「しかし、凄く面白かったと思うのですが、意外と評判悪くて驚きました」

ご「頭を使う話は、頭を使わない人々にはわかりづらいんじゃないの? 他にも色々と難癖がつけられていたけど、みんな、は?と言いたくなる事ばかりでさ。

  例えば、なんで大して儲からないのに、あんなにライガーに賭ける人間がいるんだなんてのも多かったけど、こっちは漫画として読んでるからもしかしてなんて思うけど、現実に人間がライガーと闘うなんてなったら、人間に賭ける奴なんかいるわけないだろう(苦笑)」

 

G「ですねえ。あれは形式的に賭けになったけど、実際にはただの処刑であって、それなのにボーナスまで貰えるとなれば、なるべく取り分を多くしようと多く賭ける奴が続出しますよね、当然」

ご「そう。例え百万だろうが十万だろうが、貰い損ねるという想像は絶対に無いんだから、そりゃ貰わなきゃ損だとなるだろう。ライガーと人間の戦いだぞ(苦笑)。

  どうも漫画と現実の区別がつかない人が多いな。我々は漫画として読んでいるが、あの登場人物たちにすれば現実なんだから。まして達人とかならともかく、老いた元スタッフだぞ」

 

G「そういう事を利用して、ヨシフが裏社会でひとかどの人間となるという描かれ方には、ちょっと感動しました」

ご「”諦めない”というのが、この漫画の全編を通して描かれている思想だな。これだけ濃密に、骨太に、思想理想を描ける漫画家なんて、いま現在では木多康昭しかいないんじゃないか。抜け作には完全には理解できないのが可哀想だが。

  しかし、ヨシフまでが胴元側になるとは。梶原といい、一体なんなんだろうな。世界編をどう描こうとしているのか、まったく見えない。木多はつくづく凄い男だよ。What's next?を今、最も感じさせてくれる漫画家だな」

 

G「そうかと思えば、”彼岸島”みたいに展開は決まっている作品も増えてきましたしねえ」

ご「ああいうのって、昔の時代劇みたいなものなんだろうなあ。展開は決まっているんだけど、それが好きな人間には堪らないという。そうとでも考えないと、あんなに続いているのが理解不能だよ」

 

G「良きマンネリですか」