今回の喧嘩稼業「ヨシフ 対 ライガー」
喧嘩稼業 コミック 1-7巻セット (ヤンマガKCスペシャル)
- 作者: 木多康昭
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2016/06/06
- メディア: コミック
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Gさん(仮名)「今回はヨシフが主役でしたね」
ごいんきょ「里見と上杉が何を話したか気になるのだが、それは回収してくれるのかな? どうも最近、喋らせっぱなしというのが増えてきた気がするが」
G「その最たるものが、田島と桜井の会話ですかね。あの全貌が語られる日は来るのでしょうか」
ご「もしかしたら木多の頭の中には有るのかもしれないが、それが形になるのは何年後の事なのかと(苦笑)。
ともかく、今回の話は凄く面白かったわ。ヨシフが、まさかあそこまで魅せてくれるとはな」
G「結局この漫画、頭を使って闘う者が最も強いという描かれ方ですね」
ご「だねえ。ただの筋肉馬鹿だった工藤にしても、成長を見せたしな。そう考えると、今後の勝敗も予想しやすくなるかもしれん」
G「しかし、凄く面白かったと思うのですが、意外と評判悪くて驚きました」
ご「頭を使う話は、頭を使わない人々にはわかりづらいんじゃないの? 他にも色々と難癖がつけられていたけど、みんな、は?と言いたくなる事ばかりでさ。
例えば、なんで大して儲からないのに、あんなにライガーに賭ける人間がいるんだなんてのも多かったけど、こっちは漫画として読んでるからもしかしてなんて思うけど、現実に人間がライガーと闘うなんてなったら、人間に賭ける奴なんかいるわけないだろう(苦笑)」
G「ですねえ。あれは形式的に賭けになったけど、実際にはただの処刑であって、それなのにボーナスまで貰えるとなれば、なるべく取り分を多くしようと多く賭ける奴が続出しますよね、当然」
ご「そう。例え百万だろうが十万だろうが、貰い損ねるという想像は絶対に無いんだから、そりゃ貰わなきゃ損だとなるだろう。ライガーと人間の戦いだぞ(苦笑)。
どうも漫画と現実の区別がつかない人が多いな。我々は漫画として読んでいるが、あの登場人物たちにすれば現実なんだから。まして達人とかならともかく、老いた元スタッフだぞ」
G「そういう事を利用して、ヨシフが裏社会でひとかどの人間となるという描かれ方には、ちょっと感動しました」
ご「”諦めない”というのが、この漫画の全編を通して描かれている思想だな。これだけ濃密に、骨太に、思想理想を描ける漫画家なんて、いま現在では木多康昭しかいないんじゃないか。抜け作には完全には理解できないのが可哀想だが。
しかし、ヨシフまでが胴元側になるとは。梶原といい、一体なんなんだろうな。世界編をどう描こうとしているのか、まったく見えない。木多はつくづく凄い男だよ。What's next?を今、最も感じさせてくれる漫画家だな」
G「そうかと思えば、”彼岸島”みたいに展開は決まっている作品も増えてきましたしねえ」
ご「ああいうのって、昔の時代劇みたいなものなんだろうなあ。展開は決まっているんだけど、それが好きな人間には堪らないという。そうとでも考えないと、あんなに続いているのが理解不能だよ」
G「良きマンネリですか」