無駄じゃ無駄じゃ(?)

すべては無駄なんじゃよ

漫画投句「上杉均 里見賢治 対峙す」

Gさん(仮名)「今週は上杉と里見の挿話でしたね」

ごいんきょ「しかし、木多の台詞には光るものが多いな、本当に。今回は、『帰ってくるさ』『空さんの話じゃない』が流石の冴えだった」

 

G「里見は、空の身柄に関して、上杉に筋を通してたんですね、海ではなく(笑)」

ご「腕に覚えの有る進道塾生ほぼ全員が、上杉の元に集まっているわけだからな(笑)」

 

G「里見の空への口調が変わった事も、この話し合いに関係してるんでしょうね」

ご「だろうな。おそらく上杉は、空に対する馴れ馴れしさを改めるように釘を刺したんだろう」

 

G「それで言う事を聞く里見ですかね。最後に言っていた、”相談”が関係してるんでしょうか」

ご「だな。わしが思うに、空が煉獄を里見に教える事を許してくれという事だと思うよ」

 

G「うーん。里見が煉獄を習得したら、かなりの強者になってしまうでしょう。上杉が許しますかね」

ご「許すさ。だって、完全に余所者の富田流二人組が使えるようになってるんだぜ。もう煉獄の秘匿義務なんて事実上崩壊しているし。だったら、空を陸の倅として、煉獄の師匠として、きちんと立てて扱う事を交換条件に認めるんじゃないか」

 

G「里見が煉獄を習得しても、勝てるという絶対の自信が有るんでしょうか」

ご「上杉の煉獄は、完全無欠の煉獄だからな。いくら拳聖・里見でも、この短期間では富田流並の煉獄しか習得できまいという読みが有るだろうから」

 

G「でも、ただでさえ強敵の里見が、更に手強くなってしまうのは間違い無いですが」

ご「そこで今回、上杉の空手の源流が明らかになった事が利いてくるんだ。彼の師匠も又、名護夕間だろう」

 

G「あれって名護なんですか? ちょっと顔を比べてみますね。

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  これが、今週載っていた上杉の師匠です。

  そして、桜井編で出た名護夕間は、こんなでした。

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   なるほど。上杉の師匠も名護夕間みたいですね……」

ご「わしは決勝進出が里見だと言った気がするが、こうなると上杉という目も出て来たな」

 

G「御殿手 対 富田流が、この大会の隠された主題だというのが、あなたの見解で、だから里見が残るという読みでしたからね」

ご「そう。そして何より重大なのは、上杉も”一撃”を身に付けているだろうという事なんだよ。進道塾に二人の王がいるなんて言っても、空手王の山本陸は熊を殺したが、上杉は幾ら強いと言っても熊は殺せないだろうと思っていた。だが、喧嘩王も熊を殺せるな、これは」

 

G「すると、拳聖・里見が人を殺した事が有ると言っても、上杉に勝る部分がまったく無くなりますね」

ご「少なくとも上杉はその自信が有るから、空が里見に半端な煉獄を伝授するくらい、屁とも思わんだろうよ」

 

G「それにしても、上杉も里見も人を殺めていたというのが意外でした」

ご「そうかね。わしは前から、この大会に出ている連中は、全員が陰の闘いにも臆せぬ者だと言っていたろう。だから、ああ、そのくらいは有っても不思議ではないねという感じだよ。だって、あれだけ目突いたり骨を完全に折ったりなんて試合が続いたって、誰一人眉一つ動かさないんだぞ。読者も含めてみんなからナメられている関にしても、絶対に陰に身を預ける事ができる男だからな」

 

G「金隆山もでしょうか」

ご「やるね。たとえ高校生の十兵衛相手でも、戦いの場では非情になると思うよ」

 

G「まさか勝ち上がった十兵衛に、『まいったまいった』とは言わないですよね(笑)」