無駄じゃ無駄じゃ(?)

すべては無駄なんじゃよ

恥痴呆談「”そもそも”論」

Gさん(仮名)「なんか、安倍さんがまた揚げ足取られてますね」

 「共謀罪」法案をめぐる国会答弁で、安倍晋三首相が使って論争になった「そもそも」の意味について、政府は12日の閣議で「大辞林」(三省堂)に「(物事の)どだい」との意味が記されており、「どだい」には「基本」という意味があるとの答弁書を決定した。「そもそも=どだい=基本」という「三段論法」で首相発言を正当化した。

ごいんきょ「なんじゃ、こりゃ?」

 

G「いや、そもそも安倍さんが『そもそも』という言葉を間違った使い方をしたっていう話なんですが」

 首相は1月の衆院予算委員会で、「共謀罪」の適用対象について「『そもそも』罪を犯すことを目的としている集団」と答弁。「そもそも」を「元から」という一般的な意味でとらえると、オウム真理教のような団体が対象外になると追及された。

 4月の衆院法務委では「『そもそも』の意味を辞書で調べたら『基本的に』との意味もある」と説明。ネット上で「辞書を調べたが『そもそも』の意味を『基本的に』とするものは1冊もない」などと話題になり、野党から「詭弁(きべん)を弄(ろう)し(答弁の揺らぎを)ごまかしている」と指摘された。

 民進党初鹿明博衆院議員が質問主意書で、出典となった辞書を明らかにするよう求めていた。答弁書は「そもそも」の意味を「基本的に」と記した辞書が実際にあるかないかについては直接答えなかった。

 ご「これは、どこか大手出版社の辞書編纂委員会での話?」

 

G「またあ、そんなわけないでしょう(苦笑)。予算委員会での話ですよ(笑)」

ご「くだらんなあ、そもそもからして。そもそも予算委員会って、予算審議をする場だろ」

 

G「その”そもそも”は”基本的に”の意味ですか?」

ご「ああ、なるほど。確かに今の用法だと、”基本的に”って言葉と置き換えても不自然な日本語にならないね。

  仕方無いから広辞苑さんに聞いてみたよ。副詞だと”元来”、接続詞だと”物事を説き起こす時などに文頭に用いる語”、名詞だと”始め・起こり”って事だな。確かに”基本的に”という意味では載ってない」

 

G「では、安倍さんが”基本的に”という意味で使ったのは間違ってますかね」

ご「”そもそも罪を犯すことを目的としている集団”の”そもそも”を”基本的”という意味で捉えろっていうのは、ちょっと有り得ないね、まともな言語感覚を持っていたら。

  まあ”でんでん”の人なんで(笑)、よほど国語の成績が芳しくなかったんだろうなとは思うが」

 

G「では、初鹿議員が指摘するように、オウムのような団体が対象外になってしまいますかね、そもそもの”そもそも”の意味だと」

ご「と言うか、そもそも”『そもそも』罪を犯すことを目的としている集団”という答え方が変だし。安倍晋三が言いたいような事なら、”罪を犯すことを基本的な目的としている集団”って言うべきだな」

 

G「安倍さんの説明は理が通ってますかね?」

ご「つーかさ、単純に、こういう意味です、はいわかりましたでいいじゃないか(苦笑)。『辞書に載ってるよ』『どこの辞書だよ見せてみろ』『この辞書だよ』。

  子供の喧嘩か!(苦笑) じゃあ大辞林が死ねって言ったら死ぬのかよ(笑)」

 

G「有りましたねえ、そんなくだらない言葉のやり取りする子供の喧嘩(笑)」

ご「くだらん。くだらな過ぎる。日を跨いでまでやり取りすることか(苦笑)。なんか民主党の血筋って、言葉尻を論うのが好きなんだな。それに安倍も謝ったら死ぬ病っぽいし」

 

G「でも、産経の伝え方が面白いですよ。面白いというか、”変”っていう意味での”面白い”ですけど(笑)」 

  政府は12日、民進党初鹿明博衆院議員=写真=が「そもそも」という言葉の辞書上の意味などを尋ねた質問主意書に対し、『大辞林』(三省堂)の記載を引用しただけの答弁書閣議決定した。

 初鹿氏は、「そもそも」には「『基本的に』という意味もある」とした安倍晋三首相の国会答弁を取り上げ、「複数の辞書を調べたが『基本的に』との記載は存在しなかった」として、辞書名や出版年を示すよう求めた。答弁書は「平成18年に三省堂が発行した『大辞林(第3版)』には、『そもそも』について、『(物事の)最初。起こり。どだい。』等と記述され、また、この『どだい』について『物事の基礎。もとい。基本。』等と記述されている」と説明した。

 初鹿氏は昨年12月、女性をラブホテルに強引に連れ込もうとしたと週刊誌に報じられ、党青年局長を辞任したことでも知られる。

 ご「広辞苑さんに聞いたら、”面白い”には”一風変わっている”、”滑稽だ”という意味がちゃんと載っていたから正しい用法だな(笑)。

  しかし、なんじゃこら、酷いな。いくらミニコミ紙とは言っても、仮にも国会の政治ネタをこんな報じ方をしている馬鹿共は初めて見たぞ。なんだ、最後のラブホテル云々の部分は(苦笑)」

 

G「このやり取りになんの関連性も有りませんね(苦笑)。要は、とにかく安倍首相に逆らう人間を辱めたいっていう事なんでしょうけど…」

ご「これじゃあ地域のミニコミ紙並の部数のわけだよな(笑)。誰が金出して見るんだ、こんな提灯記事

 

G「いま広辞苑さんに聞いたら、”提灯記事”というのは”他人のために、その長所や業績を誇張して宣伝する記事”だそうです。あなたの用法は、そもそもの使い方からすると間違ってますね」

ご「いや、相手を貶める事によって相対的に安倍晋三を誇張して宣伝している事になるから、間違ってるとまで言うのは言いすぎだろう。

  ウィキペディアを見たら、”有力な者に媚びへつらう者に対する「提灯持ち」という蔑称に由来する”ってあるぞ。総理大臣に媚びへつらった記事なんだから間違ってないよ」

 

G(謝ったら死ぬ病の人がここにも一人……)

 「そうですね、意味合いからすれば。

  それにしても朝日と産経で、こうも報道の仕方が変わるんですねえ」

ご「そう。だから、情報というのは必ず多方面の視点から精査しなければならない。わしが断言してきた事で外れが無いのは、それをしてきたからだよ。そういう意味で、朝日も産経も赤旗も、存在意義は有るんだ。

  よく、日本は言論の自由度が低い国って外国に扱われているみたいだけど、わしに言わせれば、こんなに言論が自由な国は世界的に珍しいんじゃないかと思う」

 

G「産経記者をムリヤリ拘束した韓国より低いって評価も有りますね(笑)」

ご「だから、あんな評価はまるで信用できない。

  日本には宗教的な縛りが無い。これが最も大きい。更に数千年の歴史に根差しているから、”政治的正当性(political correctness)”も病的な次元までは行っていない。危ない芽は徐々に出て来ているから、警戒を怠ってはいけないが。

  そして、地政学的にソ連とアメリカのど真ん中に位置していたのが大きい。

  だからアメリカが工作していた右側の奴ら、わしに言わせればそういう連中も左なんだが、それと、ソ連が工作していた左側の奴らで侃々諤々、お互いの嘘を曝き合っていたからな。アメリカとかには共産主義者からの物の見方は無いからね、事実上。自由主義陣営と共産主義陣営がああも自由に物を言い合っていた国って、日本以外に有るのかね?

  そういう緊張感って、人間が堕落しないために非常に大事なんだよ。日本は地政学的に、物凄い緊張を強いられる稀有な国なんだけど、それも悪い事ばかりではなくて、そのように堕落を防ぐ一面も有ったんだな。それがソ連崩壊後はどんどんアメリカ一辺倒になってしまい、緊張感もどんどん失われていっている。

  わしが志を持つ若い連中に言いたい事は、自分と異なる意見を持つ者を絶対に無くさないように努力しろという事だ。それは安寧をもたらすようで、実は破滅の始まりなんだ」

 

G「昔の社会党のような、それなりに強い野党も無くなりましたし、自民党の中でも、疑似政権交代という自浄作用が無くなりましたしね」

ご「その全ての元凶は小選挙区制に有る。

  日本では政権交代が無いからって事で取り入れた制度だったんだろうが、実際には、自民独裁がより一層強まってしまった。これだったら、疑似野党が自民党内に幾つも有ったあの時代の方がはるかに健全だったよ。

  だから、とっとと改憲して、それが済んだらすぐに中選挙区制に戻すべきだとわしは思うよ」

 

G「改憲は難しそうですね。なんか自民党の中でも反対を表明している人が続々と出てます」

ご「当然、予想された事だがな。物事には反対派が居るのが健全と言ったが、自国の憲法を自分たちで作ろうという事に反対するのは、単なる売国奴だけどな(笑)。

  とにかく小選挙区制になった事で議員の入れ替えが極端になり、昔のような職人的な専門的知識を持つ者が減ったし、逆に腰掛け気分のくだらない奴は増えた」

 

G「中川俊直さんも素晴らしいネタ議員でした(苦笑)」

ご「ま、彼に限らず、次から次とくだらない奴が出て来ているじゃないか(苦笑)。一刻も早く中選挙区制に戻さないと」

 

G「中選挙区制の頃はいませんでしたっけ、そういう人?」

ご「え? う~~~ん……(苦笑) 今よりは少なかった気がするが、そう問われると断言はできないがな(笑)。

  ま、究極は、わしが唱える実力議員選挙制にしなければ駄目なんだ。それが実現できない限り、人類は永遠に”民主主義”を獲得できないよ。

  ただ、それは既存の全ての利権構造をぶち壊す事になるので、どんな世界でも実現できていない。だから、せめて中選挙区制にした方が悪影響は少ないという、次善の策だな。何故ならば、より多くの政党が存在を許されるからだ」

 

G「その話はいずれとしまして、そもそも今回の話は”そもそも”の話でしたが」

ご「ああ、そうだった。だから結論としては、安倍晋三は”そもそも”とか”云々”とか、ちょっと斜に構えた感じの繰り返し言葉を使わない方が良いね。彼が使って良いのは”ブーブー”までだよ」

 

G「そんな(苦笑)」