無駄じゃ無駄じゃ(?)

すべては無駄なんじゃよ

挿しす世相史「死刑制度の合憲判決が最高裁で下される」

 昭和23年3月22日(金)、最高裁判所が、死刑は残虐な刑罰を禁じた憲法に違反するとした訴えに対し、違憲ではないという判断を下しました。

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  被告は母と妹を殺害した罪で死刑を言い渡されたのですが、死刑は憲法で禁じられた”残虐な刑罰”にあたるとして訴えていたものです。

 母親を殺害しているわけですから、当時は”死刑または無期懲役”と有無を言わさず決められていた尊属殺でもあるわけですが、この時の異議は死刑の可否でした。

 そして判決では、”残虐な刑罰”とは火あぶり、張り付け、晒し首のような残虐な執行方法を指すのであって、死刑そのものが残虐とは言えないという判断を下したのでした。

 

 尊属殺に対する刑法規定については、又その時にやりたいと思いますが、後にその規定は違憲判断され、有名無実化した後に文言を削除されています。

 しかし、死刑は合憲とする判断は現在に至るまで一貫しており、巷の意識も、死刑制度を支持する声が日本では高いままです。

 

 

 

*1:昭和23年3月23日付読売新聞