昭和唱和ショー「パンタロン」
ごいんきょ「パンタロンでパンパンパン」
Gさん(仮名)「かなり古い人間でないと理解できない言葉で幕開けるのはやめましょう(苦笑)。
そう言えばパンタロンという言葉も暫く聞いてないですねえ」
ご「今ではベルボトムと呼ぶ事になってるみたいだな。
”チョッキ”を”ベスト”にしたり、一体なんなんだ?」
G「何故なんでしょうね。どこかの誰か発言力の有る人が決めたんでしょうか」
ご「しかし、パンタロンと言えば何時ごろ流行ったものと思うかね」
G「記憶では昭和40年代後半だったような」
ご「だよなあ。我々の目にもハッキリとわかるようになったのは、つまり街中で普通に見かけるようになったのは、大体その頃って気がする」
G「それから昭和50年代前半いっぱいくらいって感じですか?」
ご「でも調べてみると、意外と日本でも早くから入ってきている。
事の起こりは、映画『恋するガリア』で主人公のガリアが着ていたのが”ガリアンヌ・ルック”と呼ばれたあたりみたいだな」
G「でも、パンタロンって今では”ベルボトム”って置き換えられるでしょ。つまり、裾が広がってるのが重要じゃないんですか」
ご「うん。たしかに、これは”スラックス” だよな。でも記事では、この映画の主人公はパンタロン・スーツで恋人と散歩すると書かれていて、”パンタロン(スラックス)スーツ”となっているから、この頃は用法も曖昧だったのかもな。
そして翌年、昭和43年に、画期的な人物がブラウン管に登場する」
G「”ブラウン管”も昭和語ですね(苦笑)」
ご「そっちに食いつくな(笑)。
ピンキー、”恋の季節”よ」
G「あ~!確かに。あれが日本でパンタロン姿を知らしめた最初と言えるのかも」
ご「でも、まだ街中ではそんなに見なかったけど、段々と昭和44年にかけて流行していったんだな。ミニスカートと共に」
G「ミニスカートとパンタロンの流行は同時だったんですか。なんか、パンタロンの方が後かと思ってました」
ご「微妙にミニの方が早かったんじゃないか。そして、早く廃れた。
一方のパンタロンは、昭和40年代後半には街中で普通に見かけるようになって、生き残ったんだな」
G「前に書きましたけど、それでシミーズが駆逐されてしまったんですね」
ご「そうではないか、という事ね」
*1:昭和42年1月16日付読売新聞