無駄じゃ無駄じゃ(?)

すべては無駄なんじゃよ

恥痴呆談「日露首脳会談」

 

日本語が不自由な日本人たち

Gさん(仮名)「ちょっと聞いて下さいよ」

ごいんきょ「はいはい。なんだね」

 

G「つい先程、TBSラジオのニュースだったかな、『試算、こころみのけいさん』って読んでたんですよ」

ご「ははは。とうとう、そこまで行っているか。下の方に合わせよう合わせようとするから、どんどん媒体そのものが馬鹿になっていく典型だな」

 

G「予算とかの話で出てくる”しさん”って言葉に、”試算”以外のものが有りましたっけ?」

ご「”私産”とか”資産”とかは発声も変わるし、そもそも用途がまるで違うからなあ。森喜朗がらみが無駄遣いするから予算が”四散”したとか?」

 

G「いや、そんな辛口ニュース有り得ないです(苦笑)。普通に考えれば、と言うか、かなり異常に考えても”試算”しか思いつかないと思いますよ」

ご「そういう傾向は全媒体で共通しているよ。印刷媒体もそうだし、ネットもそうだ。それでいて、”キュレーション”とか”レガシー”とか当たり前に使うんだから。なに人なんだと」

 

G「本当、レガシーってなんなんですか?」

ご「レの音階をシの音階に移調するとかいう事だろ。レがシになるわけだから。変ホ長調って事だな」

 

G「言っている事はくだらないですけど、微妙に教養が入ってますね。でも、正しいこと言ってるんですか、それ?」

ご「さあ? わしも人から聞いたばかりだから」

 

G(………)

ご「どうした、口を”あ”の字に大きく開けて?」

 

G「開いた口がふさがらないんですよ。そんなくだらない事を言うために、わざわざ専門知識の有る人に聞いたんですか、そんな事?」

ご「いや。みんなが馬鹿の一つ覚えみたいにレガシーレガシー言うから、少し変わった視点を提示しようかと………」

 

G(いちいち話に笑えないオチを付けなきゃ気が済まんのかコイツは)

 「ところで、副題の字が”恥恥放談”から”恥痴呆談”に変わってますね。どうでもいい事ですが、一応は聞いておきます」

ご「どうでもいい事だが一応は言っておくと、こっちの方がいいなと思いついたんで」

 

G「なんか不味い言葉が入ってませんか?」

ご「いや、君、区切る所を間違えているよ。”恥・痴呆・談”ではないからね。”恥・痴・呆談”だから。恥ずかしき痴れ者がする呆けた談義だからな」

 

G(恥ずかしき痴呆による談義でも、言葉が不味いだけで内容は当て嵌まっているけどな)

 

日露首脳会談

G「なんと言っても日露首脳会談ですよねえ。世間では、どうも辛口コメントが多いように感じますが」

ご「結局、事前に話を盛り過ぎてしまったからだよ。四島は無理でも二島なら帰ってくるがどう思うかみたいな報道が跋扈してたからな」

 

G「あれって、外務省がやってるんですかね?」

ご「外務省だかマスコミだか官邸だか知らないが、誰がやってたにしろ馬鹿だな。まあ安倍政権の足を引っ張りたいマスコミがやっていたなら、狙い通りとも言えるが。

  尤も、安倍晋三自身もお笑い種だったがな、確かに。”私の世代で終止符”とか、阿呆かと思ったよ」

 

G「それだけ強い決意で臨むという事が言いたかったんでしょう」

ご「確かに『私の世代でこの問題に終止符を打つ決意で首脳会談に臨みたいと思っております』と語ったんだが。しかし、そんな事を言えばマスコミ連中は”私の世代で終止符”という部分だけを重点的に流すに決まってるじゃないか。想像力が足りな過ぎだよ」

 

G「安倍現総理のお父さんが外務大臣の時も似たような感じでしたね」

ご「安倍晋太郎な。当時ロシアはソ連で、書記長がゴルバチョフだろ。

  わしは、この頃はまだガキみたいな年だったから、すっかり報道に踊らされて、二島返還するためにゴルバチョフが来るのだとばかり思っていたよ。その忌まわしい経験も有るから、今回は無理だと判っていた」

 

G「やはり無理なんですかね、四島返還は」

ご「無理に決まってるだろう。そんなのは昭和30年代に、もう決まっていた事だよ」

 

G「日ソ共同宣言ですね」

ご「そう。そして、その時に日本の足を踏んだのがアメリカだ」

 

G「例の、ダレス恫喝ですか。ソ連が国後・択捉を領有できるなら、アメリカも沖縄を領有できると言って、沖縄返還を人質に取ったという話ですね。でも重光全権は、それより前に四島一括を方針としていたらしいですけど」

ご「馬鹿馬鹿しい。鳩山一郎首相当時の日本は、歯舞・色丹の二島返還が最初から基本方針だったんだよ。それにアメリカが横槍を入れてきて、”ヤルタ会談の内容を吟味すれば、日本は四島の請求権を持つと解釈できる”と言ってきたんだ」

 

G「今でもですが、特に当時のアメリカがそう言うって事は、”四島一括で請求しろ!”って事ですよね(笑)」

ご「そう。重光は空気を読んだだけだよ」

 

G「でも、沖縄が返還されるまで、それから15年くらいかかってるんですね」

ご「日本とアメリカの密接な関係が有って、しかも完全に日本人しか住んでいない沖縄ですら、それからでも15年かかってるんだぞ、返還まで。今回の事でああだこうだ言う連中は、領土問題なんか真剣に考えていないだけだよ」

 

G「でも、最初に言ったように、報道が先走りしすぎたから仕方無いですよね」

ご「素人は仕方無いが、評論家とか評論家ぶってる奴がそんな程度ではお笑い種だな」

 

G「じゃあ、今回の交渉は成功だったと?」

ご「まだ評価できないというのが正しいよ。ただ、プーチンは来年、安倍晋三を招待したろ。ここは大事な点で、交渉を育てていこうという気は有るわけだ。公表された言葉を見ても、決して無碍にはしてないよ」

 

G「四島は絶対に無理ですかね」

ご「無理に決まってるだろ(笑)。また日露戦争するか?」

 

G「いや、日本人の誰も望んでいないでしょう(苦笑)。では二島なら返りますかね」

ご「だから、そのための空気を醸成していくしか無い。あれだけ国境が密接するわけだし、日本はアメリカの属州みたいな立場なのだから、そう簡単に領土は渡せないだろう。

  とにかく我々日本人がすべき事は、統一した視点で結束する事だな。二島先行返還で行くなら、それをきちんと国民に提示して、国を挙げての方針としていかなければ。為政者側もそういう努力が足りないし、国民側もただ揚げ足取りして一喜一憂している場合じゃないだろう」

 

G「具体的には、どんな事をしたらロシアに友好を示せますかね」

ご「そりゃ一番身近な方法は、パルナス食べる事だろ」

 

G(………)

ご「どうした? 口を大きく開いて?」

 

G「………潰れてますよ、パルナス………

  それに、ロシア人に関係無いし……」

 (つーか散々偉そうなこと吹いて具体的な提言がそれかよ……)