無駄じゃ無駄じゃ(?)

すべては無駄なんじゃよ

テレビ主題歌音盤史 ~子供向けドラマ編~(3)

昭和40年(2)

若いいのち

 昭和34年『頓馬天狗』以来、大塚グループ提供枠であった日テレ土曜19時からの放送でした。 

 前年に『青春の城下町』という歌がヒットした梶光夫を、青春スターとして押し出そうとしたテレビ映画でしょう。

 主演は梶光夫なのですが、菊田一夫の舞台『今日を限りの』を元に時代を先の大戦当時に設定した、海軍兵学校の物語でした。

  

 とは言え、戦争に関しては描かれず、あくまでも兵学校での青春を描いたものだったようです。

 しかし、放送当時には社会の中核を成していた、現実の兵学校体験者からは、そんなふざけた生活は有り得ないというような指摘も出て、提供の大塚製薬は、「旧海軍出身者にお願い」として、ご覧の上でお気付きの点につき、ご指導の手紙を送ってくれたら粗品を進呈しますという広告を出しました。

 

 音盤は、梶光夫が所属していた日本コロムビアから出されました。

 

 

新隠密剣士

 大瀬康一主演で大当たりしていた、TBS日曜19時タケダ提供枠の『隠密剣士』でしたが、昭和37年放送開始と結構な長期放送となっており、人気にも翳りが出ていました。

 本来は、満を持して円谷プロによる『ウルトラQ』の登場となる予定だったようですが、もう少しテコ入れしてみようという事になり、主演俳優を林真一郎に替えて、『新・隠密剣士』として延長される事となりました。

 この当時の偉い階層の人々は、テレビ局でも提供会社でも音盤会社でも、怪獣をゲテモノとしか認識していなかったために、こんなもの(怪獣)が子供に人気を呼ぶはずがないと考えていたのでしょう。

 

 主題歌は春日八郎が歌う『秘影』で、音盤も当然、春日の所属するキングレコードから発売されました。

 また、キングの発祥元会社である講談社からシートも発売されました。

 

 

宇宙人ピピ

 宇宙を旅していた可愛い宇宙人のピピが、俊彦と良子という子供の兄妹の家に住み込む事となるもので、既に紙漫画では大人気だった『オバケのQ太郎』型の番組でした。

 最も違うのは、可愛いとはいえ宇宙人を扱っているためにSF考証を考慮していた事で、小松左京平井和正という二人が脚本を担当するという、後には考えられない豪華な布陣でした。

 また、基本的には実写番組であるものの、ピピだけはアニメーションで表現されており、映像的にも新しい試みが色々されていました。

 

 主題歌はピピの声を担当した中村メイコが歌ったのですが、彼女の歌で音盤化するには、なかなか高額な報酬が必要だったようです。*1

 当初は朝日ソノラマが独占で出す予定だったようですが、この当時ソノラマの独占路線で子供番組では出し抜かれていた音盤他社は、公共放送であるNHKに泣きついて独占を解除させようとしました。

 その時、ソノラマの橋本一郎氏が出した条件が、他社もウチと同じ報酬で出させろというもので、先行のソノラマは黒字だったようですが、他社の採算はかなり厳しくなったようです。

 

 ソノラマ以外では、コダマプレスが二種類のシートを出し、コロムビアがレコードで販売しました。 

  テレビの子供向け主題歌では大いに出遅れてしまったコロムビアが、初めてソノラマに噛み付いてきた音盤と言えるでしょう。

 

 

ファイト君

 NHKが夕方6時台に中高生を対象とした青春ドラマも放送していた時分で、この物語の主人公は中学二年生の”ファイト君”こと若山太少年でした。

 これは毎週金曜の放送で、作者の鹿島孝二による明るい作劇だったようです。

 音盤はキングレコードから発売され、鹿島が作詞を担当しています。

 

 

 

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