テレビ主題歌音盤史 ~子供向けドラマ編~(16)
昭和43年
- 海の次郎丸
- チャコとケンちゃん
- クレオくん
- 無敵わんぱく
- (戦え!)マイティジャック
- 黒い編笠
- 怪奇大作戦
- ゆびきりげんまん
- まぼろし城
- バンパイヤ
- 河童の三平 妖怪大作戦
- 怪盗ラレロ
- せっかちネェヤ
海の次郎丸
大佛次郎の『ゆうれい船』を原作とした、松竹テレビ映画です。昭和32年には東映によって映画化されています。
母を失い、大船頭だった父も悪人に連れ去られてしまった次郎丸が、愛犬・太郎と共に南海の孤島まで目指す海洋活劇でした。
東映映画版で次郎丸を演じたのは中村錦之助、後の萬屋錦之介でしたが、この番組では錦之介の甥にあたる中村光輝が、小学五年生にして主役を演じています。
主題歌はキングレコードが担当し、レコード化しましたが、朝日ソノラマもドラマ入りソノシートを出しています。
チャコとケンちゃん
四方晴美のチャコちゃんシリーズ最終作で、題名にケンちゃんが付いた最初の作品でもあります。(ケンちゃん出演は前作より)
この頃、テレビの世界では視聴者に訴求力を持った場面はどこかを弾き出す事が出来るようになっており、ケンちゃん登場場面で、それは跳ね上がっていたという事です。
チャコちゃんも成長し、子供としての無邪気さを期待するのは難しい年齢に差し掛かっており、一方のケンちゃんこと宮脇康之の演技力は天才的でしたので、それも仕方の無い事でした。
長年、この系統で主役を張ってきたチャコちゃんへの敬意を表すかのように、最終回の副題は、”さようならチャコちゃん”でした。
主題歌は、どういう事情なのか、松竹の女優だった新藤恵美が歌っています。後に、やはりTBSの子供向けドラマ『美しきチャレンジャー』の主役を張っていますし、TBSに人脈が有ったのでしょうか。
クレオくん
フジテレビで20時56分から帯放送していた『待ッテマシタ!』の水曜日に活躍していた、チンパンジーのクレオくんを30分ドラマの主役に仕立てた子供向けホームドラマで、日本製の30分以上のドラマでチンパンジーが主役の連続物は、恐らくこれだけではないかと思われます。
主題歌はポリドールがキンダーレコードで音盤化しました。