無駄じゃ無駄じゃ(?)

すべては無駄なんじゃよ

テレビ主題歌音盤史 ~子供向けドラマ編~(11)

昭和42年

 

仮面の忍者 赤影

 当時、子供たちに定番人気だった忍者物に、新たに大きな潮流となっていた怪獣物を組み合わせるという奇策が目を惹いた作品でした。

 更に、潤沢な予算と東映京都の安定した制作力とが相俟って、伊上勝の縦横無尽の発想が無上に活かされた、今ではテレビでは実現不可能であろう、大型特撮娯楽時代劇となりました。

 その甲斐あって放送延長に次ぐ延長を勝ち取り、都合4クール一年、52回もの放送となりました。

 

 内容は、飛騨忍者であり、赤い仮面を付けている赤影が、子供忍者の青影、壮年忍者の白影と組んで、様々な敵忍軍と戦うというもの。

 敵忍軍は巨大怪獣はおろか、巨大絡繰りを操ってくるので、特撮の見せ所が多く、非常に見映えがしました。

 のみならず、子供向けとしての愛嬌も豊富で、青影の決まり文句「ダイジョーブ」「ガッテン、ガッテン、ショ~チ」などは、その仕草と共に流行ったものです。

 

 音盤は、朝日ソノラマが M-89、M-91 と、立て続けに二種も出していますが、理由はわかりません。主題歌歌手はヤング・フレッシュとボーカル・ショップでした。このヤング・フレッシュの一人が、後にハレンチ学園の十兵衛役で名を馳せる児島美ゆきだったという事です。*1

 ソノラマは更に、根来編を収録した N-5 も発売しました。

 また、ケイブンシャも恐らくソノラマから音源を借り受けて、シートを発売しています。

 

 そしてキングレコードが、歌手をひばり児童合唱団とボニー・ジャックスにして、レコードを発売しました。

 これは売れ行きが良かったのか、放送終了後にも販売を継続しましたが、その際、主題歌『忍者マーチ』の題を目立つようにしていたものを、挿入歌である『赤影の歌』という題を目立つように替えています。

 

 

チャコねえちゃん

 『おはなはん』『太陽の丘』『ママ日曜でありがとう』等で目を惹いていた天才子役、宮脇康之が、ついにケンちゃん役でこの枠に登場した作品です。

 四方晴美の演じるチャコちゃんが、『パパの育児手帳』以来、長い間TBSで人気だったのですが、もう10才となっており、そろそろ木登り上等の御転婆役もやらせられなくなる頃合いでした。

 そこで弟役として、先に挙げた番組で既に活躍していた宮脇を抜擢。次作『チャコとケンちゃん』を経て、次々作からは宮脇主演のケンちゃんシリーズへと衣替えする事となります。

 

 音盤は、キンダーレコードとしてポリドールから出ました。

 この頃、漸くポリドールも子供向けテレビ主題歌に目が行き始めたようで、子役としての活動も長い藤田淑子を起用していました。

 藤田はこの時期、『キングコング』の主題歌もキンダーから出していますが、本格歌手デビューはCBSソニー専属となった、昭和44年頃となっているようです。

 そして本番組から四年後の昭和46年に、『すし屋のケンちゃん』で、またこの枠の主題歌を担当する事になりますが、その時はテイチクから発売と、かなりレコード会社を転々としていたようです。

 

 

キャプテンウルトラ

 東映が、自社資本下に有ったNET以外の局にも勢力を伸ばし始めた時期で、先の『赤影』は東映京都がフジテレビで始めたものですが、こちらは東京の東映がTBSで始めたものです。

 『ウルトラQ』『ウルトラマン』の跡を継ぐウルトラシリーズ第三弾として、制作時間に追われていた円谷プロに一息つかせるための代打として起用された感じでしょう。

 内容は、『ウルトラマン』とは変えて人間であるキャプテンウルトラが怪獣を退治するもので、宇宙空間を舞台としての活躍となっています。

 

 TBSですので音盤は日音の指揮下に有り、希望社は全て出せたという形のために、これも多数が濫立しました。

 中でも売れたと思われるのは、シートでは別格のソノシート本家・朝日ソノラマと、更にビクターも。レコードではテイチク、キンダー、ポリドール、コロムビアといった所でしょうか。

 他にもシートでは、ケイブンシャ、ミュージックグラフ(2種)が有り、レコードでは東芝に、ビクターが美麗カラー写真盤面のピクチャーレコードを、更にレコード針のナガオカもピクチャー盤を出しており、日音物にはあまり関わらなかったクラウンも、アニメの『冒険ガボテン島』との組合せで発売してます。

 未知数だった東映特撮にこれだけの音盤会社を馳せ参じさせたのは、前作『ウルトラマン』の猛烈な売れ行きだった事は疑いありません。

 

 

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