昭和唱和ショー「カストリ」
Gさん(仮名)「今回は我々の世代でも耳慣れない言葉ですね。終戦直後の言葉ですね」
ごいんきょ「”カストリ”だけだと粕取り焼酎…といいながら粗悪な品質の焼酎…というか、ただのアルコールなんだが、”カストリ雑誌”というものも有ったんだよな」
G「エロ・グロってやつでしょうか」
ご「正にその手の雑誌だったようだな」
G「以前に"長者番付"を扱った事が有りましたが、正にこの昭和23年、カストリ雑誌で荒稼ぎした人々が長者番付を席巻し、”アプレゲールの荒稼ぎ”と言われる世相を形成していたんですよね」
ご「”アプレゲール”も今では誰も知らないだろうから、次回にでも扱うか」
G「この手の雑誌が出て来たというのは、やはりGHQによって表現の自由が保障されたことが大きいですよね」
ご「それに、戦中があまりに禁欲的すぎたから、その反動も有ったろう。そもそも日本人は、性に大らかな民族だったと思われるからなあ。維新後の欧化政策によって、キリスト教文化圏の影響を受けすぎたってのは有るんじゃないかな。
ま、それも昭和末期のAVの登場により、世界標準をはるかに超えた性大国となってしまったが(苦笑)」
G「それでも”カストリ”は、酒も雑誌も、次々と摘発を受けたんですよね」
ご「ああ。そもそも”カストリ雑誌”の語源は、”3号(合)で潰れる”というところから来ているという説も有るからな。カストリ焼酎は粗悪品で、すぐに飲み潰れてしまうから、そこから来た語呂合わせだ」
G「この頃、ストリップも勃興し始めたんですよねえ」
ご「ああ、そうだな。エロ大国日本の礎は、この当時のカストリ雑誌やストリップに端を発すると言って良いわけだ。よし、次回は”ストリップ”にしよう」
G「ストリップ小屋も殆ど見かけなくなりましたもんね。
でも、次回は”アプレゲール”なんですか、”ストリップ”なんですか」
ご「わしにもわからん(笑)。気分次第だ。他の言葉かもしれん(笑)」
G「いいかげん魔だなあ(苦笑)。でも、10人と読んでないから苦情も無いので、それで無問題ですけどね(笑)」
*1:昭和23年4月19日付読売新聞