恥痴呆談「安倍首相の改憲メッセージ」
安倍首相(自民党総裁)は、3日で施行70周年を迎える憲法をテーマに読売新聞のインタビューに応じ、党総裁として憲法改正を実現し、2020年の施行を目指す方針を表明した。
改正項目については、戦争放棄などを定めた現行の9条1項、2項を維持した上で、憲法に規定がない自衛隊に関する条文を追加することを最優先させる意向を示した。自民党で具体的な改正案の検討を急ぐ考えも明らかにした。
G「ほ~。とうとう年限を切って言及しましたか」
ご「改憲派が3分の2を越えた(笑)って言われた選挙が終わって、どれだけ経って腰を上げてるんだよ、これだけの大掛かりな事。
安倍が急に腰を上げる気になったのは、こんな報道が前日の朝に有ったからだぞ」
施行70年を迎え、いまの憲法が「日本にとってよかった」は89%に上ったほか、憲法改正については、憲法を「変える必要はない」は50%(昨年調査は55%)に対し、「変える必要がある」は41%(同37%)だった。
G「あら。変える必要が無いが半数ですね。しかも、”今の憲法が良かった”が9割ですか。でも、朝日新聞の調査ですしね(笑)」
ご「ま、それは有る(笑)。”朝日新聞ですが”と言われて応える気になる人の集合体だから、それが日本人を正確に反映しているかというのは疑っても良いな(笑)。
とにかく、今なら憲法改正の動きをしても実現しないだろう。何しろ米朝の話で、これだけキナ臭い報道が飛び交ってるんだから。
わしに言わせれば、”ねーよ!”って話ばかりなんだけど、なにしろ”ホンモノは誰だ”状態の世界だから、みんな怖がっちゃう(笑)」
G「あなたが”ホンモノは誰だ”って書いたら、急に日本でもアメリカでも、そういう観点の話が表でもされるようになりましたね(笑)」
ご「いちばん笑ったのは、当のトランプがこんな事を言った時だな(笑)」
トランプ氏は、金委員長が正気なのか否か「見当もつかない」としながらも
「彼は明らかに非常に手ごわい人々、特に将軍らを相手にしている。しかもとても若い年齢で、権力を手にすることができたのだ」と述べ、「叔父にせよ誰にせよ、大勢がその権力を奪おうとしたはずだ。だが彼は守り切った」と語った。「よって、なかなかの切れ者なのは間違いない」
G「あ~。正に、お前が言うか?ですね(苦笑)」
ご「な?(笑) ”正気なのか否か見当もつかない”のは、お前もだよ!って(笑)。 わしが”ホンモノは誰だ”って言ったら、スッと自分は司会者の顔してさ。違うっつーの。あんたもホンモノさん候補なんだよ(笑)」
G「彼は金正恩を刺激しない方向に行きだしたようですね」
ご「暴発狙いが上手く行きそうも無いと言うか、中国の働きかけが一定の効果あったようだと判断したんだろうな。
しかし、それでも”切れ者”はねーだろ。”キレ者”ではあるかもしれんよ」
G「嫌な感じで上手いですね(苦笑)」
ご「だから、わしは思ったの。≠が≠を見ると、まともに見えるのかなと」
G「また”等号否定ジルシ”ですか(苦笑)」
ご「ほら、わしがよく使う例えなんだけど、歪んだ鏡に物を映したら、その物は歪んで見えるわけ。でも、歪んだ鏡に歪んだ物を映したら、具合によっては、まともに映って見えるのかもしれない(笑)。
だから≠の人が≠の人を見ると、正常に見えたりもするんじゃないか?(笑)」
G「なるほどね(笑)。
脱線しましたが、そういうキナ臭い状況だから、人々は改憲に動かないだろうと安倍さんが判断したって事でしたね」
ご「そうそう。わしはずっと前から、こういう動きをするだろうって予想していたから。先の”ホンモノは誰だ?!”の稿でも、こう書いたけど」
手続きまではやる気満々だろうけど、本旨たる改憲そのものには絶対に手を付けないって。だって、それなら解釈改憲するわけが無いから
G「つまり、今回やる気を見せているのも、改憲が通らない世情だから、手続きだけで済むだろうと踏んでいると」
ご「ああ。もっと前に、わしはキッチリこう予測したわけ」
あれが改憲を悲願としているかのように勘違いしている者も多いが、あれは当たり障り無く勤めて自分の名を残したいだけだよ。
だから、改憲手続きはやりたい。初めて手を付けた男としてな。だが本気で改憲したいなんてこれっぽっちも思っていないから、解釈改憲なんて事を恥も外聞もなく出来る。
G「初めて手を付けた男として、改憲手続きはやりたいと。でも、本当に改憲はしたくないんだと」
ご「今はな。こないだの朝まで生テレビで、田原総一朗が言っていたよ。安倍が田原に、”もう改憲の必要は無くなった、それまでアメリカがうるさかったからやろうとしたけど、解釈改憲したら何も言わなくなったから”と言ったとな」
G「あれ? それも以前、あなたが言っていた通りですね(苦笑)」
ご「これな」
わしはとっくの昔に看破しているが、奴は解釈改憲した時点で、改憲なんか眼中に無いよ。アイツが改憲改憲言っていたのは、アメリカがうるさくて困ってるんですよって事だったんだよ。解釈改憲してアメリカが何も言わなくなったから、アイツにとっては『改憲? 何それ、食べられるの?』って話だよ。とにかく怯懦な坊ちゃん体質だから、面倒な事にはなるべく関わりたくないんだ。改憲だって、アメリカがやいのやいの言ってきて面倒だったから俎上に載せていただけだよ。
G「まるでアメリカ政府関係者みたいに、そのまま描写してますね(苦笑)」
ご「世の事象から方程式を組める能力が有れば、見える部分からでもかなり踏み込んで見える。勿論、見えない部分も多いけど、代数が一つ二つなら、簡単に当て嵌められる。そして日本の場合、大体が見えざる変数Xにアメリカを入れれば、かなり方程式が解ける(笑)。あとは式を組めるかどうかなんだな」
G「ふーん。よくわかりませんが、とにかく田原氏が言っていた事は、あなたが書いていたままだったのは確かです。
でも、安倍さんは今回、かなり踏み込んで改憲に触れましたよ」
ご「だからさ、それを3分の2以上改憲派が取った(笑)、その時点でやっていたなら、わしは彼を見損なっていたと反省し、褒め称えるつもりだったよ。
でも、やはり予想通りに、手続きだけで済みそうだなって見定めてから発言してるだろ(笑)」
G「まあねえ。でも、本当に改憲しちゃったらどうなるんですか」
ご「有り得ないね。先ず国会議員が3分の2も賛成しないだろう。先の総選挙でどのマスコミも馬鹿な連中だなと思っていたけど、公明党は改憲勢力じゃないからな(笑)。
でまあ、仮に3分の2いけたとしても、国民が駄目だ。金正恩がミサイルの一発でも誤射してくれないと目覚めないよ(笑)。それでも目覚めないだろうと、わしは踏んでるけど」
G「”一発だけなら誤射かもしれない”は、日本史上に残る名言でしたね。朝日新聞の面目躍如って感じでした(笑)」
ご「本当は笑い事じゃないけどな(苦笑)。
とにかく、安倍晋三が考えている事は、歴史に名を残す宰相となりたいという事。それだけ。彼が猛烈な勢いで外国訪問しまくっているのも、改憲手続きをしたがっているのも、そういう事」
G「そして、ビデオメッセージが憲法記念日に話題になりました」
ご「なんで彼が2020年と年限を設けたかと言うとさ。良く言えば無垢な人、悪く言えば考えの及ばない人は、それだけやる気なんだと考えるんだろうけどさ(笑)。そうではなくて、森友問題だなんだと足場が怪しくなってきたから、自分に次もやらせてくれたら改憲できるかもしれませんよ、という人参なんだな(笑)。
とにかく彼は総裁三選を実現したい。そうすれば宰相在位記録を作れるから(笑)」
G「なるほど(笑)。
1項、2項を残しつつ、自衛隊を明記するという点はどうですか?」
ご「なにそれ? 戦力は保持しない。でも自衛隊は保持します。
G「つまり、自衛隊が違法な存在だと認識している日本人はほとんどいないのだから、9条を無くさない限り何も変わらないという事ですね」
ご「意味無いでしょ。なんで日本がイビツな国になっているかと言えば、自衛隊の事を違憲だと言う人間がいるからじゃないよ。
外国軍である米軍に蹂躙されている、被占領国だからなんだよ。
それを解消するためには、アメリカと対等な軍事同盟を結ばなければならないし、そのためには国軍を作らなければならないし、核武装だってしなければならない。
そのためにはアメリカを含む諸外国の信頼を得られる情報公開等が保証された文字通りの民主主義を自力で獲得しなければならないし、そのためには、真っ向から国民に覚悟を問わなければならないんだ。
そこをお座なりにして、とにかく改憲手続きだけすれば満足なんて奴は、ただの売国奴だよ」
G「うーむ。かなり論点が広がってしまいましたが、安倍さんがぶち上げた話には、あなたは違和感を持っているという事ですね」
ご「違和感なんて言ってないだろ。奴は自分の名を歴史に残したいだけの短慮な売国奴だって言ってるんだよ、わかりやすく言うとな」
G「はい。もう結構です(苦笑)」