恥恥放談「自由を弄ぶ者は自由の敵」
少し前に、タイ王室ゆかりの地で乱痴気騒ぎをして国際ニュースになってしまった連中の話題をご記憶の方はいらっしゃいますでしょうか。
若者が旅先で羽目を外すのは、ワタクシも多少は理解できます。けれどもこの時は、王室ゆかりの地だからやめて下さいと警告されていたのですね。
だから、とんでもない話だなー。責任者の不手際だなと思っておりました。
しばらくして会社側からの謝罪文が掲載されましたし、その後、タイの方でも問題が複雑化したとは聞こえなかったので、まあ良いのだろうと忘れつつあったのですが。
こんな話が。
へー。怖い。
と言うか、国際的な事実の報道が誹謗中傷になるのでしょうか。
しかも、何も個人名を出しているわけでもない。
会社名が出てしまうのは仕方無いと思いますし、やってしまった事は仕方無いのですから、以後の姿勢で反省を見せていく以外に無いと思うのですね。
ところがこれですか。
試しに検索してみると、けっこう騒がれた話題だったのに、綺麗さっぱり無くなっていて不気味なんです、確かに。
どうも、ありとあらゆる手段を使って自分達に都合の悪い真実を隠蔽しようとする会社のようですね。
民主党政権時代に、こんな報せが有ったのを思い出しました。
たいがいは無視すればいいけど、歌は延々と流れていて頭に残る。流している人間を逮捕してほしい
なんと、政権を風刺する替え歌に、秘書から「逮捕」という単語が飛び出したのだ。
だが、これは却ってネット民の反感を買ってしまい、2ちゃんで替え歌スレが延々と続いてしまった。なんて他人事のように書いているが、実はワタクシも数篇その時に書いている(笑)。
そうかと思えば、これも恐ろしい話が舞い込んできた。
日本では第四の権力にまでなっているテレビという存在に対し、公平性を担保していた放送法を廃止しろという非常に恐ろしい勧告が国連から出されたという。
なんという事!
放送の公平性を担保した放送法を蔑ろにするという事は、自由に権力者側に偏った報道も出来るようになるという事ではないか!
こう言ってはなんだが、一般的に日本人は、民主主義が体得できていない。一般人がそうだし、政治家、官僚は特にそうだ。
そんな中で箍を外してしまったらどうなるのだろう。
また、前にも書いているのだが、何も公共の放送を利用しようとするのは権力者側だけではない。敵国と通じた側だってそれを仕掛けてくるし、現に日本ではテレビ朝日と旧ソ連との関係性がよくやり玉に挙げられていたのだ。
それらの政治的思惑に一定の歯止めをかけていたのが放送法だったのが、ついに国連という権威まで利用して、日本破壊勢力は放送法を取っ払おうとしてきた。
これこそが真の言論の自由の危機なのに、こういう時にはどこも騒がない。
公共の放送は、国民に事実を知らしめれば良いのだし、そのための自由が担保されていれば良いのだ。それこそが「知る権利」の確保であり、「報道の自由」なのである。
テレビという、公共の金を使ってインフラ同然に普及している公共の電波を使っている媒体で、個々の営利企業(放送局も含む)が政治的に偏向した主張をする事が、実はそれらを阻害しているのだ。
きちんとした事実さえ伝えてくれれば、後は国民の側で判断する。
そのための報道に圧力が加えられたなら、その時は、どうぞ主張して下さい。我々も応援しますから。
だが、事実と関係の無い自分勝手な主張や、まして岸井何某の「メディアとしても廃案に向けて声をずっと上げ続けるべきだ」などという思い上がったメディア操作の言葉を許すのは、逆に自由を毀損することに繋がるのだとワタクシはかなりの字数を使って警告してきた。
見ろ! その通りになってきただろうが!!
「自由を濫用する者は自由の敵である」
あんな岸井発言なんか擁護するメディア関係者は真の馬鹿である。
本当なら「岸井さん、流石にあれは反省の余地あるよ。自由って、何をしても良いって事じゃないよ」と教え諭してあげなければならないのに。
現実には、政権は圧力なんか加えない。それは田原総一朗だって認めている。
報道・表現に圧力を加えるのは、いつだって反権力を自称している側ではないか!
その事はもう、インターネットによってかなり暴かれてきている。
だから連中はネットの発言力を少しでも抑えておきたいのだろう。この件に関しても、その隠された意図は自分達の発言力維持に過ぎないのだという事もワタクシは指摘し続けている。
では何故、過去の例も含めてテレビは往々にして権力側の言い分に唯々諾々と従うのだろうか。
本当に報道の自由を守るなどという気概が有るのなら、声を挙げて闘えば良いではないか。
でも、できるはずが無い。何故ならば実は、テレビなんて政治家や官僚とズブズブの腐った媒体だからである。
そんな事は田原や岸井の方が一般人よりもはるかによく知っているはずなのに、そちらへの矛先は皆無で、無理筋な政権側への文句ばかり並べているから一般民衆の支持が一向に得られない。
それでしびれを切らしたからといって、怪しげな連中を動かして国連を用いるとは、どこまで不埒な連中なのだろう。
かの替え歌騒動の時、ワタクシが替え歌を幾つも作ったのは、日本は表現の自由を守ってくれる国だと信頼していたからである。
俺の信頼を裏切るなよという、切実な思いである。
勿論、時の政権側にいる人間が「逮捕」という単語を使っているのだから、その覚悟が皆無ではなかったが、基本的には信頼していた。
と同時に、危惧も有った。
時の民主党政権は、実は今の安倍政権などよりもワタクシにはるかに自由に対しての危機を感じさせていた。
特に小沢一郎と仙石由人の強権ぶりは、現実の脅威だったと今でも思っている。あの二人は敵対していたから良かったが、もし組んでいたならと考えるとそら恐ろしい。他にも、松本龍、山岡賢次などという所もそういう気味悪さが有った。
ワタクシは小泉純一郎という政治家に危険性を感じていたので、小泉政権当時、2ちゃんねるでかなり反小泉書き込みをした。
場所が2ちゃんだったのも有るが、何よりも当時の空気が小泉さん凄いの一点張りで、どいつもこいつもガキのように小泉を信奉していて、その日本破壊に気付いていないのがもどかしかった。更に言えば、チーム世耕による工作がワタクシにはミエミエだった。
そこで、まずその頭をガツンとやるために、かなり口汚い書き込みをしていた。
但し、完全なでっち上げはしていなかったつもりである。
事実を書き、その政策にはこんな危険性が有るのだ、日本を破壊することに繋がるのだぞと警告していたつもりだ。
時間は掛かったが、小泉一辺倒だった空気に楔は打てたと思っている。
だが、そんなかなり口汚い書き込みに、小泉政権はなんの圧力的言辞も弄さなかった。
やりながらワタクシは、彼の宰相としての風格も感じ始めていた。
政治姿勢はワタクシの理想と正反対だが、宰相として攻撃される事の覚悟が、凛として出来ていた。ここは、民主党政権と厳然と違う部分だった。
安倍政権だってそうだ。
ワタクシも小林よしのりも反日勢力も、かなり小汚い言葉遣いで攻撃したりしているが、ただの一度だって民主党政権のように民衆の言葉を封じようとしたことが有るか、現時点で。
ワタクシは使っていないが、ゲリだなんだと、その病状まで持ち出しての、本当にただの誹謗中傷に対して、安倍晋三が一言でも泣き言を言ったことが有るか?
日本のどこに言論の自由が無いのだ。嘘まやかしも大概にしろ!
そして、言論の自由を害する連中に対しては、ワタクシは今回の稿のように、その嫌悪感を表明することを厭わない。
岸井何某の発言だって、ワタクシは、これ以上テレビに無駄な「自由」を認める事は、却って一般人の言論の自由を阻害する事に繋がると思うから断じて許せないのである。
市井の人間にとって、現時点での日本では反権力よりも反・反権力の方がはるかに危険性は高いのだが、果たして はてな は付いてこれるだろうか(笑)。