無駄じゃ無駄じゃ(?)

すべては無駄なんじゃよ

【漫画投句】 ど根性ガエルの娘(1)

 ワタクシが小学生の頃に一番好きだった漫画は、『ど根性ガエル』だったのだろう。

 主要週刊5誌と月刊ジャンプ、更には図書館で小学館学習雑誌全誌と冒険王を読んでいたワタクシは、基本的にあまり嫌いな漫画が無かった。

 テレビ番組も見るのも嫌ってほど嫌いな番組ってあまり無くて、なんでもかんでも見ていたのが本拠ブログに繋がっていたりするが、漫画の方も、幅広さはなかなかなものだった。

 考えてみれば、政党にも特に嫌いな政党は無くて、自民党にも共産党にも新風にも投票したことが有る。こういう人間は、実は珍しいのではなかろうか。

 

 ちょっと話が流れそうになったので戻すと、そんなワタクシも、漫画家にファンレターを出したというのは二人しかいない。

 これは本拠の方で書いた事が有るが、一人は柳沢きみおである。

 『すくらんぶるえっぐ』という漫画に異常にハマってしまい、私設ファンクラブにまで入った。そこの活動はきちんとしていて、いま考えれば充実した冊子を作っていたと思う。

 本人インタビューまで敢行していた。当時は「べち先生」なんて言われていて、と言うか本人が語尾に「べち」と付けていたから必然なのだが。永井豪が「ガス」って語尾でよく自作に出て来ていたのを真似したのだと思う。

 彼の話は、いつか彼の作品を扱う時にでも取っておくが、たしかワタクシが高校の時の話である。

 

 もう一人が、吉沢やすみだった。そう言えば、このブログでも、もう書いたんだった。 

 「毎週2、3回は笑えます」なんて、ギャグ漫画家としたら逆に不愉快になる言葉だろうね。

 でも当時のワタクシとしては、本当に驚異だったのだ。

 (毎週毎週、面白くて笑っちゃう所が有るな。他の漫画は一回も笑えないのに。こんなにずっと笑える所が有るなんて凄い事だ)と気付いたワタクシは、その思いを伝えたくて仕方無くなってしまったのだ。

 

 かように『ど根性ガエル』好きのワタクシとしては、『ど根性ガエルの娘』なんて漫画の存在を知った時から、読みたくて堪らなかった。

 けど、けっこう高いんだよね。

 しかし、今ワタクシは楽天ポイントとdポイント獲得の鬼となっていて、毎日毎日マメにくじを引きまくったりしていて、特にスーパーポイントスクリーンが登場してからは、毎月500ポイント以上は確実に稼いでいるのである。

 それで、貯めたポイントや楽天ブックスのセールクーポンなどを合わせたら、300円も出さずに買えるようになったので、ようやく電子書籍で購入できたのである。

 

 内容は題名のままで、『ど根性ガエル』の作者・吉沢やすみの実娘で漫画家の大槻悠祐子が、父である吉沢やすみの来し方を描いたものである。

 伝記とも少し違うから、毎回毎回、時代が違っている。

 数年前の話かと思えば、次の回では『ど根性ガエル』当時だったり、吉沢の清掃員時代だったり、夫婦のなれそめだったりと、行き当たりばったりである。

 ただ、その回その回の単独で見れば、登場人物、すなわち自分の父親なのだが、その心情描写は上手いものが有ると思う。自分が漫画家だから余計に想像できるという事も有るのだろう。

 

 あんな、原作世界を歪めるような実写ドラマなんか企画するくらいだったら、こちらをドラマ化すべきだったのだ。

 ま、いずれ遅かれ早かれドラマにはなるだろうが。

 しかし、つくづく吉沢やすみは良い妻を持ったと思う。

 一発で一生食える漫画を描いてしまったり、彼は凄まじい強運の持ち主なのだとしか言い様が無い。

 博打三昧の時代も勝ちまくっていたと言うが、非常に合点がいく。 

ど根性ガエルの娘 (1)

ど根性ガエルの娘 (1)