酒とバカラの日々「ブレンダーズスピリット (第二弾販売分)」
第78回 優駿牝馬
久々の実入り。やはり大きなレースになってくると陣営の本気度も違ってくるから、段々と拾い易くなってくる。
いよいよ次はダービーか。ここらでそろそろ巻き返しに入りたいものだ。
ブラックニッカ ブレンダーズスピリット
以前、ブレンダーズスピリット(以下BS)再発売の記事を書いたら、いつの間にか喧嘩商売記事やdポイント記事を押しのけて、ここの最人気記事となってしまった。と言っても非常に低次元の争いだが。
だからと言う訳でも無いのだが、第二弾のBSの評判で気になるものがチラホラ有り、ワタクシも少し気にはなっていたので、まだ発売第一弾の時の物が一本残ってはいるのだが、先に第二弾の方を味わってみる事にした。
先ず、香りにアルコールが立っている。第一弾の時は、もっと筋の良い木の香りが先ず来た気がする。
これでは当然味も落ちているだろうなと思ったら、案の定、ほんの心持ち荒くなっている。
そして、これがBS最大の特徴だったと言って良いと思うのだが、後から来るドロッとした、豊穣な甘み、人によってはチョコレートと形容していたアレが無い。
もう少し正確に言えば、かなり薄まっている。
全体的に平板になってしまい、これに2500円出すなら、ワタクシならスーパーニッカを買うだろう。
元々、第一弾の時は少し気合いを入れて作ったのが評価されたのだろうが、第二弾の時には貴重な古原酒をそんなに使えるものなのかという疑問は湧いた。
勿論、美味いし、2500円の価値が無いとは絶対に言わない。良いウヰスキーを作る大変さは、幾許か理解しているつもりだ。
ただ、第一弾の物は2500円ならややお買い得かという感じだったが、これだと値段なりだなという感じだ。
この価格帯なら、ラベル5の12年物とか、ジョニーウォーカーのダブルブラックの方が美味いし滑らかだと、ワタクシは思う。
ブラックニッカのスペシャルだって、それ程には遠くない。
既にネット価格はプレミアになってきつつあるようだが、そんなワケで、ワタクシはそんな物に手を出すのはお止めなさいと警告する。
まして第一弾の方は発売当時の倍くらいの値段になっているようだが、これはハッキリと断言できる。この酒に5000円を出すなら、シーバス・リーガル18年を飲むべきだと。
先ず、滑らかさ円やかさが雲泥に違う。煙さの問題は、BSも煙さはさほどでもないので同等。
味は好みだからなんとも言えないが、どちらも甘めのウヰスキーなので、これもそれほど傾向は違わない。
まだ普通の酒売り場にもけっこう残っており、そういう所で見つけて買う分には、ニッカファンやこの酒が好きな人は構わないだろう。
しかし、転売屋さんをあまり蔓延らせるのは健全な市場育成を阻むし、そういう観点からも、ワタクシはそんな馬鹿な値付けで買う必要は無いと忠告したい。
ま、そんな事を言っているワタクシだって、限定品を買い逃した悔しさはわかるけれどね。
少しくらい高くても一度は飲んでおきたいというのは、因果な欲求ですなあ。