無駄じゃ無駄じゃ(?)

すべては無駄なんじゃよ

朝日ソノラマはなぜ鉄腕アトム主題歌を独占できたのか(56)

モンシェリCoCo

 フランスは花の都パリでファッションデザイナーを目指す女の子を描いた漫画で、原作は後に『はいからさんが通る』を描く大和和紀の作品でした。

 諸事情により、わずか13回で終わってしまった作品ですが、その手の作品のものとしては珍しいくらい、主題歌が非常に良く出来ています。

 これもTBS作品のためか、はたまた日本テレビ動画という特殊な会社が制作したためか、音盤にはコロムビアもソノラマも関わらず、EPIC(ソニー)が初めてテレビまんがの主題歌を担当する事になりました。

 

 

科学忍者隊ガッチャマン

 フジテレビ日曜18時の森永提供タツノコプロ制作アニメ枠の中でも、特に思い入れの強い人が多い作品でしょう。

 その人気の高さ故、何度も続編や新作が制作され続けてきました。

 地球征服を狙う謎の組織ギャラクターと、科学忍者隊ガッチャマンの5人との格闘を描いたもので、メカ描写などで傑出したものが有りました。

 

 音盤としては、フジテレビ&タツノコプロの組合せによるコロムビア独占がまだ続いており、ソノラマもまだ手出しできていません。

 但し、それまで『ちびっこのどじまん』出身女性歌手に任せてきていたのが、当時ノリに乗っていた子門真人の起用となっています。

 

 尤も、よく知られる子門真人が歌う主題歌は、開始当初は終了主題歌でした。開始主題歌の方が、コロムビアゆりかご会の歌う、後の終了主題歌だったのです。

 それが大体3クールの辺りで入れ替わりました。タツノコプロ作品では、過去にも『ハクション大魔王』で、そのような開始・終了主題歌の入れ替えが有りました。

 この頃、コロムビアのテレビ主題歌音盤は、『デビルマン』で説明したような異常な縦長ジャケットの SCS-500番台で、ガッチャマンは505です。

 

 

アストロガンガー

 『いじわるばあさん』『月光仮面』で日本テレビ系と深く結び付いた新興制作会社のナックによる巨大ロボット物で、意思を持つロボットに少年が融合して闘うという、マジンガーZ勇者ライディーンを先駆けたような内容でした。

 しかし、それらよりもやや早かったにも関わらず時代を作る事が出来なかった、不運な作品と言えましょう。

 

 音盤は、コロムビアがSCS-500番台として独占発売し、ようやくナック作品のコロムビア発売を実現させました。

 

 

かいけつタマゴン

 『カバトット』以来、月~土の18時55分から帯5分枠を担当していたタツノコプロ路線の二作目で、こちらも作りそのものは似通っていました。

 内容は、卵を持ってきた人々の相談に乗るタマゴンという怪獣が主人公のギャグ調で、タマゴンは卵を食べると色々な怪獣を産み、解決に導いてくれるというものです。

 但しギャグ調ですので、大体はその怪獣たちがまともな働きをせず、相談者の悩みは解決されないという形でした。

 

 音盤は、これもコロムビアによるSCS-500番台での独占となっています。