無駄じゃ無駄じゃ(?)

すべては無駄なんじゃよ

博士話「アレンジボール」

NHKマイルカップ

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 今週も爆死。

 しかも、かすりもせず。

 やはりメジャーエンブレムで固かったのはともかく、二着三着がまるで駄目だな。

 5番は敢えて外して狙いに行ったし、18番は歯牙にもかけず。

 

パチンコ回顧「アレンジボール

 前回スロットマシンの起源を回顧したので、今回も変わり種の回顧。

 アレンジボールというのは、昭和50年代半ば頃には一つの繁華街で一店くらいは入れていたように思うが、いつの間にか見なくなってしまった。

 だから、若めのパチンコファンには存在すら想像できない人も多いだろう。説明が大変なので、動画を探してみた。



 だが、本当に初期型のアレンジは見つからなかった。元々は3桁の数字部分なんか無く、縦横4列16個の数字が並んでいるだけだった。

 アレンジボールの基本は大体共通していて、最下部に1~16の番号が振られた穴があり、そこに玉が入ると中央部のその番号が点灯する。

 言ってみれば電役物の変形だから、それほど古くはなく、パチンコ台に電動役物が付いた頃に出始めたと思う。昭和50年代半ばか。

 で、中央部の16振られた番号が、縦・横・斜めに4つ並べばいいという、所謂ビンゴのようなものだった。

 これはパチンコと違って球を持つことは出来ず、台の中で完結している形だった。そしてメダル式で、メダルを入れるとゲームが始まり、数字が縦に揃うと1点、横2点、斜めは3点だったかな?、点数が増えていき、16発だったか打ち終わった時に、点数分のメダルが吐き出された。

 16発しか打てないので手打ちだったのも良かった。パチンコ以上に、腕や打ち方で決まる遊戯だった。

 

 両端が1と16だから、そこは少し狙えば馬鹿でも入る。だから、いかにそこ以外の部分を先に埋められるかだった。で、あと2に入れれば列が揃うとなると、悠然と強く弾けば簡単に揃うという感じ。

 逆に、入れるのが難しく、攻略の肝となるのが両端の隣にある2と15だった。どちらも釘が穴の真上にあり、上手く横から滑り込む形でないと入らない。そこに入れられれば、最低一列は頂きという感じの作りになっていた。

 釘は交互になっているから、1とか16とかの穴の上には釘が無いためすんなり玉が入る。同じように3とか14の穴も、そこに上手く行けば簡単に入るから、釘が邪魔する2や15よりは狙い易い。2や15を狙うと、隣の1や3、16や14に入ってしまうという感じだ。

 

 で、最も簡単な攻略法としては、最大に強く打つのを何発か連発するのである。

 すると左端の1に何発も入ってしまうのだが、先の玉と鉢合わせで入りきらず、隣に入ってしまう事がよく有る。で、そうして2に入れてしまえば、後はゆっくりと他の部分を1ヶ所ずつ狙っていく。それは、そんなに難しい事ではなかった。

 それでも数発余ったら、次は弱め打ちで同じように連発する。すると16に何発か入ってしまうが、入りきらずに15に入ってくれる場合も有る。そうなると更に列が揃う可能性が高い。

 

 縦横斜め以外に、中央の4つが点灯するとジャックポットと言って、最も点数が高かった。これが3点だったか、4点だった。

 ジャックポットはさすがに狙えるものではなく、2や15のように釘が穴の真上にあって入りづらい目標が、しかも中央近くであるため、運が良くなければ4つとも入れられるという事は無かった。

 ただ、そのうち一つでも点灯すれば、列を揃えることは狙いやすくなった。4つとも肝の穴だった。たまたまジャックポット点灯に成功すると、かなり嬉しかったものだ。

 これまで書いてきたように、打ち方でかなり攻略できた。まさに技術介入の余地が有った台で、いい時代だった。

 技術介入と言えば格好良いが、高校生のワタクシにも出来たことで、少し釘の甘い台にあたればワタクシでも稼げた。

 

 そのうちフィーバー型パチンコが嵐のような人気となると、アレンジにもデジタル化の波が押し寄せた。上の動画も、そのような機種である。

 上の台も懐かしいが、これなんかも、物凄く懐かしい台だ。



 7が揃うと左右のチューリップが開く。そこに入ると、ジャックポットが揃うようになっている。

 究極の役、ジャックポットが出し放題になるのは衝撃だった。

 当然そうなると打ち止めまで一直線である。

 最初の頃はジャックポット出し放題に感激したものの、次第に足が遠のいた。

 アレンジが持っていた愉しさ、純粋な技術介入の余地が奪われたからだった。3桁の数字が揃うか揃わないかが興味の中心となる。それならデジパチと変わらないではないか。

 それが原因だったかどうか、程なくしてアレンジボールは消えていった。15年有ったかどうか、非常に短い寿命だったと思う。