無駄じゃ無駄じゃ(?)

すべては無駄なんじゃよ

昭和唱和ショー「アプレゲール」

Gさん(仮名)「今回は予告通りに”アプレゲール”ですね。先ず、どういう意味なんですか」

ごいんきょ「本来はフランス語の”戦後”って事らしいな。そこから文学などで、”戦後派”みたいな使われ方をしていたんだけど」

 

G「でも、もっと悪い意味が有るような印象を持ってましたが」

ご「うん。段々と、それまでの常識や倫理にとらわれない若者を指すようになってきたんだな、悪い意味で」

 

G「戦後すぐの頃は、価値観の大転換が有りましたもんねえ」

ご「ああ。それで大人たちも自信を喪失していたし、より若者たちがナメた感じで行動していたのかもしれん。

  この言葉が流行り始めたと思われる昭和23、4年頃と言えば、まだまだ焼け跡を脱したばかりという状態の頃だし、新たな秩序も形成される過程みたいなものだったろうからな」

 

G「今で言えばチンピラとか、そんな類ですかね」

ご「近いが、愚連隊や与太者ばかりを指していたわけでもない。それなりの学生であっても、ハメを外すような連中とかはアプレ扱いされていたと思うよ。

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   これは、高等女学校の便所に”桃色クラブに来たれ”というわら半紙を置いた、自称大学生が捕まった事件だ。

  因みにこれは、婦人警官が学生時代のセーラー服を着て囮として応じて逮捕に繋がったという事件だった。ただ、容疑がわからないんだよな。紙上にも書いてないんだ(笑)」

 

G「不法侵入あたりが直接の容疑でしょうかね。それにしてもマニア向けな事件ですねえ、セーラー服姿で逮捕って(笑)」

ご「そうかと思えば、こんな事件も有る」

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G「父親の借金返済のために盗みを働いたって事ですか」

ご「実際はどうなのかは知らんがな。見出しでも?をいっぱい付けてるだろ(笑)。

  とまあ、こんな具合に、羽目を外す若者はなんでもかんでもアプレ呼ばわりされた時期が有ったんだな」

 

G「語感も”あぶれ”みたいで、当時の日本人にも蔑み感を感じやすかったでしょうしね」

ご「そんな適当な解説を付けて、本気にする人がいたらどうするんだ(苦笑)」

 

 

*1:昭和24年12月5日付読売新聞夕刊

*2:昭和25年1月22日付読売新聞夕刊