無駄じゃ無駄じゃ(?)

すべては無駄なんじゃよ

漫画投句「ふしぎトーボくん(ちばあきお)」

 

Gさん(仮名)「これは、ここでも扱った『キャプテン』『プレイボール』の作者である、ちばあきお先生の作品ですね」

ごいんきょ「そうなんだけど、作品世界はエラく違ったものになっているがな」

 

G「スポーツを描いた漫画ではありませんしね」

ご「いや、そういうこと以上に、世界観が全く正反対と言うかな。

  その二作は前にも書いたけど、友情・努力・勝利のジャンプ三原則を植え付けた漫画だったわけ」

 

G「ええ、ええ。その三原則が、ちば漫画から始まったはずだというのは、当時は漫画三段だった、あなたならではの指摘でした(笑)」

ご「ところが、このトーボくんは、先ず友達がいないのね(笑)」

 

G「あ~… それまでの自分が築いた世界を一旦全部崩した感じですかねえ」

ご「”努力”も無い。むしろグータラだけど(笑)、不思議な能力は幾つも持っているの。でも、それは努力で勝ち取った才能ではないのね。

  で、勿論、勝利する事も無いわけ。だって、誰かと張り合うって事が無いから(笑)」

 

G「作品世界を理解するのが難しそうですねえ(苦笑)」

ご「読まないと全く伝わらないと思うが、一応は説明すると、主人公のトーボは小学生で、動物と話をすることができるんだな。それどころか、昆虫や、草花、ひいては地球や星々とも」

 

G「なんだかアブナイ人みたいな…(苦笑)」

ご「それで、周りから変な眼で見られるし、他の人間とも今一つなじめないって事で、父親から施設に入れられていたんだな。物語は、彼が数年ぶりに戻ってくるところから始まる」

 

G「ちょっとメルヘンっぽい感じですかね」

ご「そういう要素も多分に盛り込まれているけれど、もう少し深さも有るんだな。ただ、その深さは表面を眺めていてもわからない。底無し沼のように、ちょっと見、ただの水たまりぐらいかと思って足を踏み込むと、入れれば入れるだけズブズブと深みにはまっていくというな」

 

G「表面でいいので、もう少し理解できるように説明して下さい(笑)」

ご「だから、そんなトーボが、最初はやっぱり動物としか話す気にならないんだけど、一人の少女を切っ掛けとして少しずつ話をする人間が増えていって、学校生活もなんとか過ごせるようになっていく話。

  でも、そういうのが柱ではなくて、あくまでも中心的に描かれるのは、トーボの持つ不思議な能力なのね」

 

G「動植物と話するだけではなくて?」

ご「彼にはUFOも、宇宙人も見えるし、会話も出来る。しかも、それは他の人間には見えないし聞こえない(笑)」

 

G「う~ん… ますますアブナイ感じの話になりませんか(苦笑)」

ご「でも、それが実際の能力として描かれているからね。で、動物たちにもUFOは見えるの。でも、彼らも飼い慣らされたせいか、宇宙人は見えない(笑)」

 

G「トーボくんは、犬猫よりも野生の能力を持ってるんですか(笑)」

ご「そうした不思議な力を、言葉では表現不可能な、ちばあきおならではの木訥とした雰囲気の中で描いていくんだよ。あれは絶対に他の漫画家では描けない世界。唯一無二の漫画だね」

 

G「じゃあ、『トーボくん』は別の作者で復活させようとしても無理ですね」

ご「ああ。後から作者名を図々しく上書きする恥知らずな漫画家は出て来ないだろう。商売にもならないだろうし」

 

G「そこまで言っていいんですか(苦笑)」

ご「それだけ独特な世界って事ね。

  ただ、終わり方があまりに唐突だったんだよな」

 

G「どんな終わり方だったんですか」

ご「それが、トーボには人の嘘を見抜く能力も有ったのよ。最初のうちはみんなにチヤホヤされるんだけど、段々とみんなから不気味がられて、また浮いてしまうわけ」

 

G「たしかに、どんな嘘でも見抜くような人間が居たら、あまり近づきたくないですよね(苦笑)」

ご「子供の世界でも、それはそうなるだろうからな。

  で、トーボはまた施設に戻ってしまうという、唐突で、しかも救いの無い終わり方だったんだ」

 

G「うーん… なんか話の内容といい、既にその時からちば先生は疲れていたんでしょうかねえ」

ご「かもしれんな。だから、ひたむきな友情・努力・勝利の世界から暫く離れたかったのかもしれん」

 

G「そして、トーボくんの後が絶筆となる『チャンプ』ですね」

ご「ボクシング漫画でな。団体競技ではないから”友情”こそ描かれていないが、”努力”に関しては本当に ちばあきお ならではのネチっこさで描いていて、どんどん面白くなっていたんだがなあ。

  わしは月刊で毎月読んでいたから、あの自殺報には本当に驚いたよ」

 

G「ちばあきお先生の業績だのなんだので、やたら『キャプテン』『プレイボール』が持て囃されますけど、『ふしぎトーボくん』のような木訥とした世界こそが、ちば先生本来の世界だったかもしれませんよねえ」

ご「元々がそういう作風だし、あの絵にはああいう世界の方が合うよ、やはり。『キャプテン』『プレイボール』だけで ちばあきお云々を語るのは、ちょっと待ってって感じなんだよな、わしは。

  『チャンプ』でまた、あくなき勝利への追求を描き始めてしまったことが、彼の死期を早めたのではないかなと、今は思うんだ」

 

 

酒とバカラの日々「Black&White(ロック)」

競馬

第53回 農林水産省賞典

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 馬場が悪かったので絶対に荒れるとは思ったのだが、なかなか思い切っては狙えないねえ。

 

 

Black&White(ロック)

 ストレートでは甘ったるい感じで、今一つだった銘柄。

 ならばとロックにしてみたら、これはなかなか愉しめるように。

 ジョニ赤にかなり近い感じだが、あちらの方がやや洗練されている感じが。

 ま、先入観かもしれないが。

 

 ピートっぽい味・香りも出て来たし、甘い感じも程良くなったし、ジョニ赤同様、ロックなら十二分に飲れる酒だ。

 値段はジョニ赤よりもやや安いし、常備酒にしても良い次元だな。

 尤も、今はいろんな酒類を愉しみたいのが優先だし、千円スコッチはまだまだ果てしなく存在しているので、これが空いたら暫くは飲まないと思うけど。

 その点、ジョニ赤はまた飲みたくなるのは、やはりブランド信仰みたいなものなのかも。

 

 

挿しす世相史「アポロ11号が月面着陸を目指して飛び立つ」

 昭和44年7月16日(水)9時32分(=現地)、アポロ11号がアメリカのフロリダ州ケネディ宇宙センターから打ち上げられました。

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  これは、この5年前に在職中に亡くなったケネディ元大統領が敷いた、60年代の終わりまでに人間を月に送り、安全に地球へ帰還させるという公約を実現させる役割を担っていました。

 そして、その大目標は20日になって実現し、世界中の人間が中継映像に見入ったものでした。

 

 アポロ計画は昭和47年に終了。

 以後、45年経つ現在までも、他国も、そしてアメリカ自身も、有人月面着陸を実現していません。

 ソ連に著しく後れを取っていた宇宙開発の威信を取り戻すために、当時のアメリカが、どれだけ躍起になっていたかが偲ばれます。

 

 

 

*1:昭和44年7月17日付読売新聞

恥痴呆談「パチンコ規制は今度こそ本気なのか?」

Gさん(仮名)「今回は、社会を語るようなサイトではあまり扱わない感じの話ですね」

ごいんきょ「ああ。どうもネット上では、今度こそ本当にパチンコ死亡とかいう話をする人間が多くてな。そこいらを考えてみようと。

  それと、意外と深い所まで刺さりかねない話だったりするんだな、これが。 

  でまあ、かつてはパチンカスだった、わしならではの深い話も出来るかもしれんと」

 

G「自分で言いますか、パチンカスと(笑)」

ご「ああ。カスもカス。最盛期には、朝9時の開店前から夜10時の閉店後まで、途中トイレに何回か行く以外は席を離れずなんて生活を毎週やっていたからな」

 

G「うわ~、なかなかなカスぶりですね(苦笑)。確かにパチンコについて語る資格は有りそうです(笑)。

  で、今回の規制は実の所どうなんでしょうかね」

ご「うん。結論から言えばな、今まで通りの駄目規制に過ぎないけど、そんな事とは無関係に、パチンコはゆるやかに死んでいくという事は避けられないだろうね」

 

G「今回の規制も意味は無いという事ですか」

ご「無いだろ(苦笑)。だって、4時間で5万円以下の儲けなら許されるって、わしがやっていた頃とそんなに変わらんぞ。

  わしがやっていた頃は大工の源さんとか、もう少し後になると牙狼とかが爆裂機として名を馳せていたんだけど、先に言ったように13時間ぶっ続けで打ち続けて幾ら勝てたかと言えば、最高に良くて15万だよ。普通の大勝ちと言えたのは10万。

  13時間打って10万勝てば大勝ちだったんだぞ。勿論、負けはそれを計算してやらないといけないから、突っ込んでも10万。10万突っ込むなんて事は殆ど有り得なくて、ま、7、8万も突っ込めば諦めるしか無かったし、それだってそう多くはない」

 

G「あなたはそうかもしれませんけど、世間的にはもっと突っ込んでいた人もいるんじゃないですか」

ご「いるだろうけど、そりゃ物凄い少数派だよ。パチンカスのカスだよ。わしくらいだって、そうは多くないと思うよ。少なくともわしの席の周りには、他に13時間打っていた奴はいなかったな(笑)」

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G「今回の規制ですと、12時間で15万の勝ちまで許されるって事ですかね」

ご「それだと、わしが13時間打って作った記録並まで許されるって事じゃないか。何も変わってないのよ、本質」

 

G「なのに、なんでネット上では物凄く悲観視されてるんですかね」

ご「出玉規制も有るからかな。大当たりで1500個までとか。これは、最高の交換率でも6000円。1回の大当たりで最高でも6千円しか取れないという事は、当たるまでに最高でも5千円くらいしか使えないって事だからな。これは客側も愉しみが少ないし、店側にしてみれば痛いわけ」

 

G「ああ、出てもそれだけにしかならないんだとなれば、バンバンお金を突っ込むっていう人が減るって事ですね」

ご「実は、そんなような規制はこれまでも何~回もやられてきてるのよ。でも、少しほとぼりが冷めると、更に爆裂する機械が認可されるという繰り返しだったんだ。

  実は保通協、即ち警察とパチンコ屋は持ちつ持たれつでやってるんじゃないかというのは、大昔から噂されているところなんだよ」

 

G「保安通信協会ですね。パチンコ関連の機械を認可する公安関係の機関で、警察の天下り利権だとはよく言われてますね」

ご「例えば、前述の大工の源さんなどの3分の1確変2回ループ機の頃、一日に10万以上突っ込む人間が出て来て、サラ金に走る人間も増え、社会問題化したわけ。

  すると保通協は、2回のうちに3分の1の確変を引けば、また最初から確変状態になるという事がいくらでも続く形態を規制し、なんと最高で5回までしか大当たりを続けられなくしたんだな。

  わしに言わせれば、この時の方がゲーム性を完璧に規制されるから大きかったよ」

 

G「俗に言う”5連荘”で強制的に止められたって事ですね」

ご「そう。それまでは、理論上は無限に、まあ調子が良ければ7連荘とかは普通に出ていたからな。10連となると難しいけど、毎日やってればたまには出来たわけ。そういう成功体験が忘れられないから、お金をどんどん突き込んでたんだけど」

 

G「経験者語る。説得力が違いますね(苦笑)」

ご「それが5連で強制的に止められるって事になったら誰も打たなくなったか?と言えば、勿論そんな事は無かった。かく言うわしも、つまらなくなったなと思いながら変わらず打ち続けていた(笑)」

 

G「ゲーム性を変えたくらいでは、病膏肓の打ち手はやめないんですね」

ご「しかし、それまでに比べれば全体的には落ち着いたんだろうな。上限が有る以上、突っ込む金も減るから。

  で、普通は効果が出れば万々歳って話なんだが、何故か! その後にもっと爆裂する機械が認可されるようになるんだ」

 

G「それが牙狼とか花の慶次とかですね」

ご「ああ。なにしろ牙狼なんか、1回ループとは言え確変確率82%だぞ。82%を引き続ければ、幾らでも大当たりが続いたわけ。

  源さんの時は16連が最高だったわしも、牙狼では20連以上を何回かやって、最高で26連くらいだったかな。他の機械だけど、24連の翌日に18連とかやった事も有るし」

 

G「それって、金額にすると幾らくらいですかね」

ご「あの頃、一箱で5千円勘定だな。26連だと、それだけで13万。13万円一気出し」

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G「う~ん…… という事は、それだけお金が出るのも早いんですよね?」

ご「ああ。何故そのような爆裂機が誕生したのか。大工の源さん当時と同じ規制だったら、店は追っつかない訳よ、そんなに稼がれたら。

  種明かしはな、賞球数が減ったんだ。玉持ちが悪くなったわけ」

 

G「チャッカーって言いますけど、そこに入ればデジタルが回る所ですね」

ご「ああ。そこが源さんの頃は5個戻しだったのが、牙狼とかの頃は3個戻しよ。これによって、同じ千円使っても遊戯できる時間が少なくなったわけ。つまり、同じ時間を遊戯すれば、それだけ金を使わなければいけなくなったんだな」

 

G「チャッカーの賞球数を減らすという事は、お客がそれだけお金を突っ込むという事ですもんね。ほんの数年前に社会問題になって規制したはずなのに、どうしてそんな機械が認められたんでしょう?」

ご「そりゃ、魚心あれば水心ってやつだよ。規制すれば、店が苦しくなる。苦しくなれば、規制を緩めて下さいと陳情する。ああいう世界で、手ぶらで陳情する馬鹿はいない。って話さ」

 

G「それが保通協は警察利権と言われる所以ですね」

ご「”言われる”って言うか、現実にそういう事を繰り返してきているからね。今はCRパチンコ機の話だけしたけど、スロットやCRが出る前のパチンコだって、規制と緩和の繰り返しで、結局は店やメーカーがブクブクと太り続けてきているわけ。影では保通協の連中もなんだろうけど。

  要するに、貢ぎ物が欲しいから一時的に規制をきつくしたんだろうと理解されても仕方無い事をしてきていたんだよ、保通協は」

 

G「では、今回もいずれは規制が緩められるんでしょうか?」

ご「ところが今回は、些か周りの状況が異なるんだな。それ故に、今度こそ本当にパチンコ終了かと騒がれるわけだが」

 

G「周り?」

ご「カジノだ」

 

G「あ。カジノ法案が始動し始めてますもんね。いよいよ国が商売敵のパチンコを殲滅に走ったって事なんでしょうか」

ご「そうかもしれない、っていうのが悲観派の見方なんだろうな。でも、わしはそんな規制が無くてもパチンコはゆるやかに死に向かっているから、早いか遅いかの違いでしかないと思うけど」

 

G「なぜ死に向かっているんですか?」

ご「それは説明するのが難しいんだけれど、要するにつまらなくなったのよ。以前と違って、計算できない展開っていうのが無くなったからな、コンピューター管理によって」

 

G「ああ、なんとなく想像はできますが」

ご「みんな、そういう事は或る程度まで織り込んでやっているんだけど、どんどん酷くなってきてたんだよな、わしがやめた頃は。手打ちの頃からやっていた身としては、これ以上パチンコが醜くなるのは見たくなかった」

 

G「それでもやっている人たちって……」

ご「時間潰しと割り切ってやるなら構わないんだけど、勝つつもりでやっているなら度し難いね。

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  それから、こっちはあまり指摘する人間を見ないけど、北朝鮮への締め付けも関係している可能性が有るな」

 

G「あ~…… パチンコの収益が北に流れているって話は、よく聞きますね」

ご「アメリカの対北路線も、段々と本気度を増してきているだろ。そちらからの働きかけが有った可能性も有るんじゃないのか」

 

G「なるほど~。すると、暫くはパチンコ冬の時代というのは動かない感じですか」

ご「だから規制自体はそんなに意味無いんだけど、これまでよりは長期になる可能性が有るし、しかもただでさえパチンコはゆるやかに死に向かっているから、パチンコ業界はかなりの惨状になる可能性は有るよな。でも、わしに言わせれば自業自得なんだが」

 

G「パチンコ屋さんが生き延びる手は無いんですかね」

ご「手打ちに戻せ、手打ちに。

  物凄い金は稼げないけど、地域と密着して、時にはお父さんにお土産を持たせて家族団らんの役にも立っていた、あの姿に戻れ。

  そうなれば、わしはまたパチンカーに戻るよ」

 

G「人間、一度始めた良い暮らしは、なかなか手放せないでしょうからねえ。あとはカジノ利権にどれだけ関われるかって感じなんでしょうけどね、実際は」

 

 

 

 

テレビ主題歌音盤史 ~子供向けドラマ編~(8)

オーイわーいチチチ

 『サザエさん』『アッちゃん』等、漫画をホームドラマ化したものがウケ始めた時代に、ホームドラマを漫画化しようという動きとなったものでした。

 松村達雄の祖父、小泉博の父、中村玉緒の母、そして三人の子供に恵とも子の居候女学生という、お互いに動物の名前で呼び合う7人家族と、時々上京してくる浪花千栄子の祖母を楽しく活写したホームドラマです。

 10歳の長男をリーダーに、現代っ子である三人の子供たちが家の実権を握るという可笑しさを、ハウス食品の提供で描いていました。

 

 主題歌は、今や芸能界の中心にまで位置するジャニーズ事務所の初売り出しとなった、元祖”ジャニーズ”が担当しました。

 レコードもビクターから発売されましたが、B面曲名が『もう7時だよ』となっており、番組は日本テレビ月曜19時からだったので、こちらも主題歌候補だったのかもしれません。

 

 

武田信玄

 織田、豊臣、徳川のような中心的な描かれ方をした事の無い武田信玄を主人公にし、その青春時代を川中島合戦まで描いたものです。

 『009大あばれとんま天狗』の後番組として大塚が提供したもので、子供番組として人気を獲得するため、忍術や妖術といった外連味も取り入れています。

 主題歌は、子供にも人気が有った山田太郎が歌い、レコードもクラウンから発売されました。

 

 

マグマ大使

 ロケット人間のマグマ大使一家と、悪の権化ゴアや彼の繰り出す怪獣たちとの戦いを描いた、日本初のカラー特撮テレビ番組、世界初の巨大ヒーロー物として名高い番組です。かの『ウルトラマン』よりも、約二週間ほど先んじました。

 手塚治虫の名を用いた漫画を原作としており、その許諾は、元々が漫画家だったピープロ社長の鷺巣富雄(漫画家名=うしおそうじ)が同業のよしみで手塚から貰い受けたものだと、うしお本人は語っていたものです。

 

 東急エージェンシーという新興の代理店(橋本一郎氏曰く東急のお坊ちゃまが作った会社)が、ピープロの番組制作としてロッテに渡りを付けて始めた番組で、ピープロは言ってみれば下請けみたいな位置でした。

 この番組と、すぐ後に始まるウルトラマン、この番組の前に始まっていたウルトラQにより、世は(第一次)怪獣ブームの様相を呈していきます。

 

 主題歌は、コール東京という男声コーラスが歌っていましたが、途中の「SOS SOS カシーン カシーン カシーン」という声は、鉄腕アトムの声でお馴染みだった清水マリが担当しています。

 元々は番組にも出ていた江木俊夫が担当する予定だったものが、作曲の山本直純が納得せず、やむなく別のスタジオにたまたま居た清水マリに朝日ソノラマ橋本一郎が頼んでやって貰ったところ、山本のOKが出たという事のようです。*1

 

 清水マリは、この番組でアース様を演っていた清水元の娘であり、結果的には間接的な親娘共演が実現したものでした。

 尤も、当の清水マリはその収録の事を全く覚えていないらしく、後に橋本からその話を聞いて、ギャラを貰えば良かったと、先日のトークイベントで笑い話をしていました。

 

 音盤は、その朝日ソノラマが番組中でよくカラオケだけかかっていた『ガムの歌』と組み合わせてソノシートを出しました。

 ソノラマは半年程して、違うドラマと新曲『ゴアの歌』を加えた3曲収録で第二弾を出し、更に半年程してカラーテレビカードという新しい形態の物を総決算のように発売しました。

 レコードはポリドールがキンダーレコードとして、またコロムビアも、ゆりかご会によるカバー盤を出しています。

 いきなりキンダーレコードが絡んできた事情は今のところ謎です。

 

*1:鉄腕アトムの歌が聞こえる」橋本一郎少年画報社

昭和唱和ショー「アプレゲール」

Gさん(仮名)「今回は予告通りに”アプレゲール”ですね。先ず、どういう意味なんですか」

ごいんきょ「本来はフランス語の”戦後”って事らしいな。そこから文学などで、”戦後派”みたいな使われ方をしていたんだけど」

 

G「でも、もっと悪い意味が有るような印象を持ってましたが」

ご「うん。段々と、それまでの常識や倫理にとらわれない若者を指すようになってきたんだな、悪い意味で」

 

G「戦後すぐの頃は、価値観の大転換が有りましたもんねえ」

ご「ああ。それで大人たちも自信を喪失していたし、より若者たちがナメた感じで行動していたのかもしれん。

  この言葉が流行り始めたと思われる昭和23、4年頃と言えば、まだまだ焼け跡を脱したばかりという状態の頃だし、新たな秩序も形成される過程みたいなものだったろうからな」

 

G「今で言えばチンピラとか、そんな類ですかね」

ご「近いが、愚連隊や与太者ばかりを指していたわけでもない。それなりの学生であっても、ハメを外すような連中とかはアプレ扱いされていたと思うよ。

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   これは、高等女学校の便所に”桃色クラブに来たれ”というわら半紙を置いた、自称大学生が捕まった事件だ。

  因みにこれは、婦人警官が学生時代のセーラー服を着て囮として応じて逮捕に繋がったという事件だった。ただ、容疑がわからないんだよな。紙上にも書いてないんだ(笑)」

 

G「不法侵入あたりが直接の容疑でしょうかね。それにしてもマニア向けな事件ですねえ、セーラー服姿で逮捕って(笑)」

ご「そうかと思えば、こんな事件も有る」

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G「父親の借金返済のために盗みを働いたって事ですか」

ご「実際はどうなのかは知らんがな。見出しでも?をいっぱい付けてるだろ(笑)。

  とまあ、こんな具合に、羽目を外す若者はなんでもかんでもアプレ呼ばわりされた時期が有ったんだな」

 

G「語感も”あぶれ”みたいで、当時の日本人にも蔑み感を感じやすかったでしょうしね」

ご「そんな適当な解説を付けて、本気にする人がいたらどうするんだ(苦笑)」

 

 

*1:昭和24年12月5日付読売新聞夕刊

*2:昭和25年1月22日付読売新聞夕刊

松居一代騒動(2)

Gさん(仮名)「前回は肝心の文春発売前だったので今一つ突っ込めなかった感じですが、あれから一週間経ってどうですかね」

ごいんきょ「ここは通常、芸能界の話なんかは扱わないわけ。でも、この案件はあくまでもネット事象として扱っているんだけどね。

  でまあ、一週間経っても肝心のノートの中身が分からないから、相変わらずなんとも言えんね。明日発売の文春には何か載るらしいから、それを見たらもう少し確実にわかるかもしれないけど」

 

G「松居さん、ブログ運営のサイバーエージェントから削除勧告を受けたらしいですね(苦笑)」

ご「なんだろうね。誹謗中傷って事かな? でも、あんなものじゃない小林よしのりとかがブロゴスで金賞を取る世の中なのにな」

 

G「ブロゴスの運営は韓国企業らしいですよね」

ご「小林と韓国の繋がりって、ネット上の噂だけでもないのかな?

  日本のネット言論を堕す事は、韓国的には目指す所かもしれんしねえ。ま、そんな見方はしたくはないのだが、誹謗中傷が当たり前のブログが金賞とか、他のブロガーにも失礼だし、なんか不自然でな」

 

G「余所はともかく(苦笑)、松居さんのブログそのものは、そんなに問題ですかね?」

ご「YouTubeの動画の方が問題だったのかね。で、本人がそれにリンクを貼ったのを問題視しているのかもしれんな」

 

G「あの動画、松居さんへの心象を却って悪くしませんか(苦笑)」

ご「一般的にはそうなってしまうかもな。

  わしは少し違って、松居一代ってこんなに魅力的になってたんだなと(笑)」

 

G「ハア?(苦笑)」

ご「だって、殆どスッピンなわけだろ。で、60歳と。それであの色気、たまらんね」

 

G「色気を感じましたか?(苦笑)」

ご「凄い色気。わしが思うに、長年満たされてないからじゃないかと」

 

G「うっわ~、物凄いセクハラ発言(苦笑)」

ご「いや、でもそうなんじゃないのかな。彼女、まだまだ一花も二花も咲かせられるよ。

  夫婦でアダルトビデオを見たとか話し出して、凄いドキドキしながら視聴してたよ(笑)」

 

G「そういう男の視聴者もいるんですかねえ。一部でしょうねえ(笑)」

ご「泰葉もそう。彼女も満たされてなかったんじゃないの? 『女として見て欲しかった』とか言ってたよな。それで色々と変調を来したんじゃないのかね。

  二人とも、きちんと心身共に愛されたら元に戻れるんじゃないか」

 

G「という事は、松居さんも泰葉さんと同じ感じだという認識ですか?」

ご「何が同じ感じかは読んでいる人に忖度して戴いて(笑)、例のノートに何もかも書いてあるとか言いながら中身を見せないという事になってくると、まあ、そういう感じかなと理解する他は無いね。

  林家の人たちが『お察し下さい』って言ってるだろ。多分、船越とか松井の実子も、心の中でそう言ってるんじゃないのかね」

 

G「話に拠れば、文春側はノートの中身を見て、それでとても証拠にはならないと判断したようですが」

ご「言っても文春側も、松井の言う芸能利権と完璧に無関係でもないだろうからな。最も確実なのは、自分のサーバーで証拠を挙げる事だよ。それをしないで思わせぶりな事ばかり書いていると、アクセス数稼ぎと見る輩も出てくるわね」

 

G「とにかく証拠が出ない限りは、あなたとしては泰葉次元と見るという事ですね」

ご「ま、そんな事はどうでもよくて、松居一代は、なんかお金いっぱい持っているらしいから、わしを紐のように養ってくれないかなと。そういう事を夢想しているね(笑)。正直、そそられる(笑)」

 

G「あの松居さんの凜々しさとか暴力報道を見てもそう言えるなんて、勇者としか言い様が無いです(苦笑)。

  いや~、そういう感想を持っている人は非常に珍しいと思いますよ(笑)」

ご「わしはライトMだから、余計にそそられるのかもな(笑)。

  でも、あくまでも”ライト”だから、豊田議員とかはご勘弁だよ(笑)」

 

G(向こうの人々の方がご勘弁って言うわな…)