無駄じゃ無駄じゃ(?)

すべては無駄なんじゃよ

漫画投句「キャプテン」

Gさん(仮名)「ちばあきおのキャプテンが復活するという報せが、少し前に有りましたが」

ごいんきょ「あれなあ…。どうも、ちばさんの倅さんが働きかけたようなんだが」

 

G「あまり嬉しくなさそうですね(苦笑)」

ご「わしは、そもそも他人の作品を他の作者が勝手に描くという事が信じられないのね。許しがたいとまで思うのよ。

  同人誌でやる事だろ、それって。遊びで。商業的にそういう事をできる感性が、とても信じられない。編集部も、作者も」

 

G「倅さんも言ってますが、ちばさんの功績をなるべく長く残したいという事なんでしょうが」

ご「だったら、そのまま再掲載すればいいだろう。”何も足さない何も引かない”なんて、このコピーもサントリー山崎のそのままパクリなんだけどさ。もし本当にそのままって事なら、本人の原稿を再掲載すればいいじゃないか。編集部だって執筆料が浮くだろ(笑)」

 

G「なんで、それは出来ないんでしょうね。続編を作りたいという事なんでしょうけど」

ご「だからさ。当時から読んでいる人間とすれば、ちばあきお、せいぜいが七三太朗の考えでないあの世界なんか、勝手に作らないで欲しいのね」

 

G「ちば兄弟末弟の七三さんは、事実上の原作者の一人って感じでしょうからね」

ご「だけど、今回はまったく縁もゆかりも無い漫画家が、独自に話を進めるって話なんだろ、リメイクって事ではなくて。リメイクだって不満は多いのに、独自に話を進めるって、そんな作者を冒涜した話が有るか?」

 

G「なんだか日本も、ディズニー形式みたいに作者が亡くなった後でも金儲けし続けるってのが増えてきましたね~」

ご「だって、ディズニーは自分でああいう形式を作った訳だから、作者本人の意思じゃないか。しかも作者名はディズニーで有り続けている」

 

G「そうですねえ。テレビのクレヨンしんちゃんとかアンパンマンなんかは、作者も独自の展開を或る程度は了承していたんでしょうけど」

ご「基本はあのままで、枝葉の部分を独自に取り入れるってのなら、まだわかるよ。しかし、独自に話を進めるって」

 

G「大昔の話ですが、『赤胴鈴之助』も作者の死後に話が引き継がれましたね」

ご「あれは連載開始直後に福井英一が急逝したためで、話だって殆ど始まってなかったんだろ。キャプテンもプレイボールも、きちんと完結した話なんだから」

 

G「奥さんの方はそういう意識で、復活の話を断った事が有るようですね」

ご「『ちばの物語は終わったんです』という言葉、本当にそう思う。なんか、『プレイボール』が中途半端に終わったっていう捉え方が多くて驚いたんだけど、わしは、あれはきちんと終わっていたと思うのね」

 

G「最後は、墨谷高校に丸井も編入が成功して、イガラシも入学してきて、いよいよ本格的に甲子園を目指そうとみんなでランニングしながら、でも谷口キャプテンは甲子園の遠さを実感しているって感じでしたかね」

ご「やはり高校野球、甲子園となるとさ、なんの強化策もしていない自然体の墨高が出場できるというのは、わしは絵空事になってしまう気がするのね。あの辺までがギリギリの展開だった気がするんだ。だから、上手い退き方だったなと思っていたんだよ」

 

G「そうして退く事で、読者それぞれの胸の中で物語を続かせられますしね」

ご「そこなんだ、一番大事なのは。『ドカベン』だって高校でやめて欲しかったくらいなんだよ、わしは。でも、あれは作者自身が望んだ展開だから仕方無い。グダグダになっていったのに耐えられなければ、勝手に見なければいいから(笑)。

  でも、縁もゆかりも無い人間たちが商業的に勝手に話を進めるというのは、どうにも許しがたいよ」

 

G「ちばてつやさんは、『弟も喜ぶでしょう』と言ってますがねえ」

ご「まだ話も見ていないうちに、ちょっとその台詞は早い気がするがな。せめて一人でも多くの人間がそう思えるような作品にしないといけないし、制作側の重圧もかなりのものだろうし、また、そうでなくてはならない」

 

G「でも、誰が認めてもあなたは認めないんですよね(笑)」

ご「認めないね(笑)。月刊という名になる前の別冊ジャンプ時代から読んでいたわしにとって『キャプテン』『プレイボール』は、ちばあきお名義だけの作品。リメイクなら存在だけは認めるが、続編を勝手に作るという話は、生きている限り認めんよ、わしの中では」

  

 

 

黄金のすごろくでトップに立ったのだ

第54回 弥生賞

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 やっとこさ今年の初収穫。やっぱりGⅡ以上でないとアカンわ。

 しかし、これでかなり今までの負けを取り返したろう。

 今年も昨年以上の収支プラスを目指して、地道にやっていくぞ。

 

 

黄金のすごろくでトップに立った(但し途中経過)

 いや~、今回の黄金のすごろくでは結構好調だったので、5位くらいには入っているかなと思ったら、なんと1位でビックラこいた(昭和語)。

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 あと5マスなので、明日ゴールできる事は間違い無い。

 じゃあ、今回は1位で10000ポイント頂きか!というと、そんなには甘くない。

 

 このゲーム、どんな理由かは知らないが、朝の10時を起点としているのだ。

 つまり、朝10時になると一斉にサイコロの振り合いが始まるというわけなのだが、10時にすごろく出来る人間なんて、子供か暇人だろ(笑)。

 なんで誰でも、っていうか多くの人が出来る時間を起点にしないか、いつも頭に来てるんだけど。

 

 通常のすごろくの方は、こちらよりも簡単なため、誰でも比較的楽に1位を狙える位置に行ける。

 ワタクシも何度も一位狙いに行ったが、10時ピッタリにログインして急いでアイテム選んでってしても、既に先に百人以上が滑り込んでいるという事ばかりで、あちらでは50位にすら入った事が無い。

 ま、こちらはあちらよりは差が付く仕様なので、10時頃に賽を振れさえすれば、どんなに悪くとも100位には入れると思うのだが…。

 

 これまでの自己最高記録は21位、2000ポイント。

 なんとか10位以内に入って3000ポイント以上貰いたいところだが、難しいだろうなあ。

 せめて順位だけでも記録更新したいところだが、ここのところ参加者も増えている感じで、それも難しい感じだと思う。

 

 それでは、内容を振り返ってみようかな。

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一日目

 実は今回、始める前に実に久しぶりの汽車を持っており、先ずは温存しておいて、イケそうだったら途中で投入しようという戦略を取った。

 ちなみに今回の汽車は、普通にdマガジン閲覧でくれたもの。これは初めての事かもしれない。とにかく汽車の使用は三回目で、過去二回はどちらも3つ振って6以下という散々な内容(苦笑)。

 

 さて、かような戦略に基づき最初は「車」を使用。すると5が出て、11進んだ。

 止まった所が進むコマで、しかも一気に3コマ進むコマ。

 サイコロ3つ以上のアイテムを持っていない身としては、最高の出だしとなる。

 

二日目

 出だしが最高だったので、奮発してここでも「車」を使用。

 見込みの無い週では早めに諦めてアイテムを温存するという、戦略編で解説した通りの作戦で「車」が4台あったのだが、 そのうち2つを惜しげもなく連続使用した。

 出目は今回も5。そして進むコマ数は11と同じだが、今回は進むコマではないのでその場に止まる。悪くない出目が続き、この時点で100位には入っていたかと思う。

 

三日目

 機は熟せりと、汽車の投入を決意。万感を込めた一投で出た目は、5,2,6。合計13。

 やっと汽車でまともな目を出せたので、ホッとする思いに。やはり3つ振る以上、12を越える数が出て欲しいもの。

 そして13進むと、またも進むコマに止まり、しかもこれまた3コマも進める事に。

 この時点で当然順位は大きく伸び、確か30位には入っていたと思う。

 

四日目

 もう、ここまで来たら持てる力を振り絞る思いで、更に「車」を投入。

 出た目はまた5。しかも、また進むコマ。しかも、また3コマ前進と、まるで判で押したような展開。

 こりゃあ10位以内には入れたんじゃないのかと確認してみたら、驚きの1位だったという次第。

 

 ま、嬉しいんですけどね。恐らく最初で最後だろうし(笑)。

 嬉しいんだけど、こうなっちゃうと、最終順位が凡庸だと、却って不愉快になっちゃうというか。

 最初からそんなもんだと思ってやっている場合、あの21位の時だってかなり嬉しかったんだけど、1位で始めてそこら辺だとガッカリ感が漂うよなあ。

 

 打っ千切りの一位というわけではなくて団子状態だから、明日の開始と同時にいつものようにアッと言う間に押し流されて、100位に入ればめっけもんって感じだろう。

 まあ、できる限りの事はやってみますけどねえ。

 10位以内には入れたら、もう二度と出来ない成果になると思う。

 

 

挿しす世相史「BOAC機が富士山に墜落し124名死亡」

 昭和41年3月5日(土)14時10分頃、羽田空港発ロンドン行きの世界一周911便、BOACのボーイング707型旅客機が、富士山一合目太郎坊付近に墜落、炎上するという大事故が発生しました。

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 これは富士山上空の乱気流に巻き込まれたためとされ、乗員11名、旅客113名の計124名全員が犠牲となる大惨事でした。

 しかも、前日の3月4日(金)20時15分には、カナダのDC-8機が羽田空港で着陸に失敗し、64名の死者を出す飛行機事故が起きたばかりでした。

 

 24時間経たない連日の大惨事報道は、これらだけでも人々の航空機への不信感は増したものですが、この年、昭和41年は飛行機事故の特異年で、全部で5回も事故が発生したのでした。

 背景としては、それだけ日本の国際的立場が増し、また、当時は結構な出費だった飛行機での移動が可能となった人も増えてきたという、高度成長のとば口だったというのが有りそうです。

 

 

*1:昭和41年3月6日付読売新聞

恥痴呆談「森友学園問題で全く触れられない視点」

Gさん(仮名)「段々とテレビや週刊誌でも森友学園の問題が騒がれるようになってきましたが」

ごいんきょ「そうだねえ。ただ、なんとか安倍晋三を貶めればいいんだってやり方をやっている連中は、流石に無理筋って気がするし、卑怯だな」

 

G「安倍首相は絡んでいないと?」

ご「あそこまで言うんだし、絡んでないだろ。絡んでたら議員を辞めるとまで言ってるんだぞ。それで、あんたは職を賭けられるのかと反撃された民進党側がヘナヘナとなってたのが可笑しかったというか、あれで卑怯だなという感じになったよ。ただ悪印象を持たせられればいいんだというやり方だろ。三流週刊誌のやり方じゃないか。

 で、そういう連中が鴻池祥肇の会見を見て、それも安倍叩きに利用しているのが卑怯と言うか、滑稽だったな。今はカスゴミのやり方が通じない、ノーカット動画をみんなが見られる時代だというのに」 

 

G「鴻池さん、自分も最初は園児のキビキビした動きに感動したけど、今は、あんなの教育者じゃないと明確に言ってますよね。で、安倍首相夫人も同様な感じだったんだろうから、あんまり苛めんといてって言ってます」

ご「竹田恒泰も自分の生動画で言っていたが、彼も講義を依頼された後で、資金集めの旗振りを頼まれたと。で、”安倍晋三記念小学校”となっていたから、安倍総理の名を資金集めに利用するというのはどうかと思って断ったと言うんだな。そしたら、にも関わらず、自分の名前も勝手に並べられて利用されていたと。

 要するに、この事件の本質は、あの現理事長とかの籠池ってのが丸丸な人ってだけなんだよ」

 

G「また丸丸を使ってる(苦笑)。確かに物凄く変な人ですよねえ。竹田ですら、子供たちにあんな事を言わせてる動画には引いてましたよ」

ご「そりゃ引くだろう、まともな感覚が有れば。ゴリゴリの保守派である鴻池議員も異端視しているだろ。

  現役の総理を称える事を子供に言わせるなんて、正常な教育者じゃないよ。だから丸丸だって言うんだ。勿論、他国の人間を蔑むような教育なんて日本人の恥であって、あれは”保守”でもなんでもない。街宣右翼と同じく、保守の足を引っ張るためにやっているのかと逆に思っている。

  ただ、わしは一線を引いて考えなければいけないと思うのは、教育勅語とか、神道教育を施す教育機関が即、間違っているという発想や印象づけは汚いなという事だ。ま、そんなつけいる隙を左翼側に与えてしまうから、保守の足を引っ張る痴れ者と言うのだが」

 

G「なんでも、神道教育をする教育機関は初めてらしいですが」

ご「わしの極めて個人的な意見としては、そもそも宗教を教育現場に持ち込む事そのものに大反対なんだ。大学くらいになれば良いのだろうが。

  わしは、何もわからない子供のうちは、なるべく既成概念に捕らわれないよう伸び伸びと育てるべきという考えで、だから日教組などの左翼教師がよく、小学生とかに左翼思想を植え込もうとしているのを見ると尋常でない怒りが湧くのね。

  そして、右側にはそういう丸丸はいないというのが一種の安全弁として機能していたと思うのに、ああいう丸丸が出て来たのは本当に迷惑な思いだし、腹立たしいよ。

  これは仮にも”保守”を標榜する人間であれば、誰もが抱く思いだと思うよ。ま、”真の保守”とか自称する連中の中には、まるで左翼側からのように他人事としてのみ論評しているのも見受けられるが」

 

G「そう言えば仏教の学校とか、創価学会、佼正会、幸福の科学なんかも学校を持っていますけど、あれだってどうなんだという話は出ないですね」

ご「だろう。それどころか、最近のご皇族がキリスト教系の学校に行ったりするわけよ。わしは、そういうもの全部がいかがわしいし、教育機関として認めるべきではないと思っているんだけれど、そういう意見は全く出ないね。

  で、教育勅語を教える事だけを、なんか変な事のように報道しまくっているけれど、あれってアメリカでも裏で暗躍しているのかと勘ぐりたくなるわ。もっと変な教育をしている宗教系の学校って、絶対に有ると思うよ」

 

G「でも、流石に 安倍総理への個人崇拝はおかしいですよね」

ご「そりゃそうなんだが、じゃあ創価の学校では池田大作を称えていないのかと。幸福の科学がやっている学校ではエルカンターレ様を崇めさせていないのかと(笑)。

  そういう話だろ。それも教育・表現の自由って言われたら反論するのもおかしいじゃないか、宗教学校を認める以上」

 

G「うーん、確かに。森友学園を叩くのもいいけれど、宗教団体が独自にやっている学校教育への疑念まで広げて考えないと意味が無いですね」

ご「そんな事カスゴミに出来るわけないし(笑)、政治家もカスゴミもカスゴミの取り巻きも、安倍晋三を揺らす事のみを考えているだけだからな。ちっぽけな連中だよ」

 

G「だけど、この問題で政治家を攻撃している最大の疑念は、国有地払い下げの話ですよね」

ご「国有地払い下げというのは、大昔から疑惑の温床だからな。

  だけど、安倍晋三が絡んでいない事は多分、間違い無いだろう。安倍昭恵が私人か公人かという問題も持ち上がっているが、彼女の場合は完璧に前面に出てしまっているから、どれほどひいき目に見ても準公人だわな。とは言え、どんなにおかしな公務員だって、いくら総理夫人とは言え、彼女の口利きだけで国有地の払い下げを左右はしないだろう」

 

G「誰か安倍総理に近い政治家が口利きしたんですかね」

ご「いやあ、それもどうだか。あの理事長が勝手に安倍晋三の名前を使って、それにビビった連中が勝手に忖度して決めてしまったってだけじゃないのか? だから、この事件の本質は、あの理事長が丸丸だってだけの話だと思うと言うんだよ」

 

G「そんな事が有るんですかね」

ご「誰でもって話にはならないだろうけど、あの理事長の押しの強さとか、列記されている人間の数々とか、初の神道教育に国有地を使う事の意義とか、そういう諸々が勘案されたんじゃないのか。

  政治家が絡んでいるとしても、せいぜいが地方政治家なんじゃないのかねえ。名の有る政治家が、あんな胡散臭いものに関わるわけないだろう。いたら相当の馬鹿だよ(笑)」

 

G「しかし、鴻池議員や竹田恒泰氏、それにあなたのような立場の人間からしたら、これで神道系の学校が頓挫してしまう事は残念でしょうね」

ご「実際、あんな丸丸な教育でなければ、初の神道系の学校というのは意義も有ったろうし、そういう事に国有地を安く払い下げるという事は、わしは有ってもいいんじゃないかと思うんだよ。

  それも駄目だって話なら、じゃあ反日教育をしている朝鮮学校に安く払い下げた話は、もっと鋭く追求しなければ駄目だろう。それをせずに神道系だけ追求する事に、わしは猛烈な違和感が有るのね。

  例えば、若い連中が集まれば街も活気づくって事で、大学を誘致するなんて話は全国にゴロゴロ有ると思う。それだって、かなりの便宜を受けているだろう。そういうのを全部否定するのか?

  教育機関に或る程度の恩恵を与えるというのは、公有地の利用法として、充分に有りうる選択だろう。そういう論点が全く出ず、ただ安倍叩きに利用している阿呆な連中が眼に着くが、禍根を残すぞ」

 

G「ただ安倍総理の支持率を下げる宣伝活動に使えればいいという扱い方の人間が多くて、そこには確かに嫌気が差しますね。要は、収賄・贈賄が有ったかどうか、この一点だけが問題なわけでしょう。

  もっときちんとした追求と、同質の諸問題への波及を期待したいですが、それは無理でしょうねえ」

 

ご「無理! 文字通りにカスゴミと、カスゴミを利用したカスばかりだよ」

朝日ソノラマはなぜ鉄腕アトム主題歌を独占できたのか(55)

赤胴鈴之助

 この年も『のらくろ』以来のリバイバルが続き、『月光仮面』と並ぶように、ラジオ・白黒テレビ時代に大人気を博したドラマ『赤胴鈴之助』がカラーテレビまんがとして復活しました。

 千葉周作道場に学ぶ鈴之助の姿を描くものですが、今回は漫画としての表現力を大幅に取り入れ、鈴之助の必殺技である”真空斬り”の描写が、竜巻のような物凄いものとなっていました。

 ラジオ及び白黒テレビドラマで吉永小百合が演じた千葉周作の娘も、さゆりという名のままで登場しました。

 

 開始主題歌は、ラジオや白黒テレビと同じ曲が使われましたが、歌詞のごく一部、”親はいないが元気な笑顔 弱い人には味方する”の部分が、”元気いっぱい一度や二度の失敗なんかにゃ挫けない”と改められました。

 実際に親がいない子に配慮したのだと思われますが、『みなしごハッチ』以来の母恋ものブームの流れには便乗して、この番組でも鈴之助の母親への思いがよく描かれていました。

 終了主題歌は、当初は”赤胴音頭”というものでしたが、回が進んで鈴之助が真空斬りに取り組むようになると、アップテンポの”赤胴真空斬り”という歌に替わりました。

 

 音盤は、先ずコロムビアが初期主題歌の二曲を収録したものを出し、ソノラマも、その二曲にドラマを加えたパピイシリーズを出しました。

 二番目の終了主題歌”赤胴真空斬り”は、コロムビアが以前の2曲に加えて、さゆりちゃんの歌との全4曲収録のEP盤を出し、ソノラマもパピイシリーズで出しましたが、いずれも極端に出回りが少ない物となっています。

 

 また、万創もソノラマ製作のソノシートを付けた絵本を発売していますので、この番組の提供にも万創は加わっていたのでしょう。

 なお、主たるスポンサーはラジオ・白黒テレビドラマを提供していた日本水産が、この番組でも引き受けていました。

 

 

ミュンヘンへの道

 ミュンヘンオリンピック直前に、金メダルが期待された男子バレーボールチームを実名で扱ったテレビまんがで、ドキュメンタリーに近い作りでした。

 TBS日曜19時半の不二家枠で、この枠でも『サインはV』『美しきチャレンジャー』といったスポ根ものの人気作は有ったものの、男子を描いたスポ根ものは当枠では異質でした。

 

 主題歌も、あまり子供に受けるようなものではありませんでしたが、ハニーナイツの歌うテレビ版主題歌はビクターから発売されました。

 放送回数もほぼ1クールと短く、あまり人気も出そうにない番組でしたが、テイチクがユニオンレーベルからカバー盤を出しています。そちらの歌い手はグリーン・ブライトでした。

 TBSはコロムビアと関係が遠かったようで、さしものコロムビアが子供番組の主題歌音盤で食い込めていません。

 この番組の主題歌を出したビクターは、このすぐ後にTBS直属のレコード会社、東京レコードを引き受ける事になります。

 

 

デビルマン

 永井豪原作の漫画ですが、少年マガジンに連載されていたデビルマンとの内容の違いが物凄いものとなっています。

 こちらは単純明快な子供向け変身ヒーローもので、悪魔という存在を人間を守るものとした逆転の発想が永井豪らしいです。

 

 NETは、これをTBSの怪物番組『8時だョ!全員集合』対策に起用し、土曜20時から『人造人間キカイダー』、そして20時半から、この『デビルマン』を並べるという、子供籠絡作戦に出ました。

 この熾烈な争いは、当時の子供たちのチャンネル選びを非常に悩ませたものです。

 

 音盤は、NETの子供番組ですので、コロムビアのレコードとソノラマのパピイシリーズという不動の並びでした。

 パピイシリーズは、従来のシングルレコードに比べるとやや縦長の作りで、これはレコード店に陳列された際に、頭が出て目立つという利点が有りました。

 そこでコロムビアは対抗作として、子供向け音盤のSCSシリーズに、更に異様に縦長の500番台を『ウルトラマンA』から採用し、『デビルマン』はテレビまんがとしては最初となるSCS-502として発売されました。

 後に通常ジャケットの大きさで再発売されています。

 

 

昭和唱和ショー「ランデブー」

Gさん(仮名)「ランデブーというと、三人娘の”素敵なランデブー”を思い出しますねえ」

ごいんきょ「”ひばり・チエミ・いづみ”か。わしらの前の前の世代だな」

 

G「でも、我々の頃もたまに三人集まってワイワイやってましたよね」

ご「中で健在なのはトンコだけになってしまったな」

 

G「雪村いづみさんですね。一番若かったのかと思ったら、三人とも同じ昭和12年生まれだったんですね」

ご「だから、江利チエミ美空ひばりが、いかに早く亡くなってしまったかという事だな」

 

G「”ランデブー”というのは、現在で言う”デート”って事ですね」

ご「そう。戦後は英語が怒濤の如く入ってきたのに、なんでこれはフランス語が流行ったんだろうな。尤も、”ランデブー”の寿命は短くて、昭和40年代に入ると、すっかり英語の”デート”に取って代わられてしまう」

 

G「”ランデブー”時代って、日本語で”逢い引き”って言う事も多かったでしょうね」

ご「”逢い引き”も、もう使わないよなあ。”ランデブー”は、やはり若さとか新しさって感じのする言葉だったんだろうな、当時は。ところが英語の”デート”も使われ出すと、なんかモサッとした語感になったんだろう」

 

G「普通に今の”デート”みたいな使われ方をしてたんですかね」

ご「それはそうだな」

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G「へえ。当時の男性も、今の若者と同じ様な悩みが有ったんですね。昭和33年の投稿とは思えないですね」

ご「で、”ランデブー”という言葉は”デート”という意味では使われなくなっていくんだが、暫く完全には消えなかったんだ」

 

G「ですよね。けっこう我々が子供の頃も使っていました」

ご「特に使われていたのが、宇宙開発の報道でだな」

 

G「ああ、それで…」

ご「昭和30年代後半の、ケネディ大統領による宇宙開発計画あたりから、人工衛星が宇宙船に伴走するのをランデブーと呼ぶようになってくるんだ。

  それでアポロ計画になってくると、どんどん”ランデブー”という語句が使われる機会が増えていって、それと呼応するように”デート”という意味での使われ方が減っていくんだよ」

 

G「へえ、面白いですね。じゃあ、”ランデブー”という言葉を葬ったのはアポロ計画ですか」

ご「だから”デート”という意味の”ランデブー”を、だな。当の”デート”という言葉と、アポロ計画が、日本での”ランデブー”の意味合いを変えてしまったと言えるだろう。語感が、まるで宇宙技術用語のようになっていったんだな」

 

G「なるほどね~。ここって時々、物凄く誰もほじくらないような発見をしてますね(笑)」

ご「そうそう。隠れた名湯のようなものでな(笑)。

  で、アポロ計画も終わり、本当の終末が”ランデブー”に訪れたという事だろう」

 

G「いやー、今回はなんか久々に、新たな発見を得たような充足感が有ります」

ご「だなあ。美味い”ブランデー”で一杯やりたい気分だな」

 

G(いちいち面白くないオチを付ける癖が無くなるともっといいのに……)

 

 

 

*1:昭和33年1月28日付読売新聞

名言よせあつめ 漫画編 その1

俺ぁ”持田さんリョウ”っつーんだ

「リョウ、よろしく頼むぜ」

「俺ぁテメーのダチでも何でもねーんだから気安く呼ぶなよ」

「あ…そーか? 悪いな、苗字知らねーもんだから」

「俺か? 俺ぁ”持田さんリョウ”っつーんだ」

「”持田さん”?」

「おう。苗字が”持田さん”で名前が”リョウ”だ。
 呼んでみろよ。呼び捨てでいーぜ」 

 中学生離れした強さでヒロシをも苦しめたリョウ。

 フラフラした腰で、自分でおっ始めた喧嘩からいち早く抜けて、相手側に寝返ったカブとの挨拶の場面。

  そんなイモ引きと組んでも何にもならないと、徹底的にカブをナメての台詞。

 

 

俺にゃ友達なんていねーよ いるのは手下と敵だけさ

「けど友達放っといていーの?」

「俺にゃ友達なんていねーよ。いるのは手下と敵だけさ」 

 女日照りでイラつくヒロシを扱いあぐねるトオルとノブオ。

 僻んで二人に絡み出したヒロシが、後輩のノブオに、通りがかった女二人組を先輩のために連れてこいと命じる。

 ノブオは腹立ち紛れに適当に声を掛けていると、後ろにヒロシの姿が。

 ヒロシはそのままクドきに入り、女二人を上手く連れて行ってしまう。

 その時、残されたトオルとノブオを案じての女の言葉に対して、ヒロシがダチと後輩を称して放った言葉。

 

 

お前らがやってるのはボクシングじゃなくてボクササイズ

「俺はお前と違って世界を獲っている」

「世界って、聞いているこっちが恥ずかしくなるぜ。
 ボクシングの世界王者ってのはヘビー級チャンピオンの事。
 お前らコロボックルがやってるのはボクササイズ
 格闘家は強くなるために体を大きくしようとするものだが、コロボックルどもは弱くなるのに体重を減らして、弱いヤツ相手に勝って王者とか言ってるわけだろ

 日本にいたとき思ってたのよ。『今回は減量がきつかっただけに頑張りたいです』 。これって訳すと『自分は弱いんで より弱いヤツ相手じゃないと勝てないんで頑張って痩せました』って事だろ」 

 『喧嘩商売』『喧嘩稼業』ファンにはよく知られた名言。

 元ボクシング世界チャンピオンから総合格闘技に転向し、十兵衛の戦友である高野と闘い敗れたデビル塚山の控え室に、空手家の高野から蹴りを吸収するため襲おうとした最強ヘビー級ボクサーの石橋強が間違えて闖入。

 当初は襲うつもりなど全く無かったデビルとの舌戦が始まる場面。

 

 ボクサーが減量に苦しむのって、自分も確かに昔から違和感を持っていて、体重が増えたら上の階級に行けばいいわけじゃないの?なんて単純に考えていた。

 ま、そんな単純な事ではないのだろうけれど、石橋の考え方にも一理は有るだろう。